お嬢様育ちの人妻 保奈美 (51)
「保奈美さん、こんにちは! お待たせしました! 今日はよろしくお願いします!」
家にやって来た熊谷は、いつもの土埃に塗れたダボダボの作業服姿ではなく、ジーンズに、清潔感のある真っ白な半袖Tシャツという私服姿で現れた。
シンプルではあるが、日焼けして引き締まった身体と、分厚い胸板、そして短髪で男らしい熊谷には、その服装がよく似合っていたし、清潔感もあった。
素直に〝男らしくてカッコいい年上の男性〟という印象を持った。
「こ、こんにちは。……よろしくお願いします。」
そんな『大人のオス』のオーラを放つエネルギッシュな熊谷の姿を見ただけで、保奈美の身体は熱くなり始めた。
「熊谷さん、今日はなんか爽やかっすねー。」
岡田がニヤニヤしながら熊谷にそう言った。
「当たり前だろー。今日は保奈美さんと『検査』をするんだから、いつも以上に綺麗にしてきたっての。ちゃんとシャワーも浴びてきたしな。」
熊谷は、保奈美の潤んだ目を真っ直ぐに見つめながら、熱を帯びた声でそう言った。
「ハハッ! さすがっすね! ……あ、熊谷さん、 保奈美さんも今日の検査のために、わざわざ昨日エステまで行ってきたらしいっすよ!」
「マジか! いやぁ、嬉しいなー。保奈美さん、俺との検査のために、そこまで気合い入れて準備してくれるなんて。」
さっそくエステに行ってきたことを蒼にバラされてしまい、保奈美は恥ずかしそうに顔を真っ赤にして俯いた。
そして、そんな保奈美を見て、熊谷は少し声を低くしてこう言ってきた。
「では保奈美さん、さっそく、二階の寝室で検査、始めましょうか。」
「えっ!? も、もう始めるんですか……っ?」
心の準備はしていたものの、いざこれから始めるとなると、やはり動揺してしまう保奈美。
「はぁ……。」
保奈美は、胸元を両手で押さえ、大きなため息を漏らした。
「どうしました?」
「ごめんなさい……急に、ドキドキしてきちゃって……。」
「ハハッ、そうですか。まぁ初めての耐震検査ですからね、無理もないですよね。
でも、大丈夫、保奈美さんがしっかりリラックスして受けられるように、優しくしますので。」
「……ありがとうございます……。」
大人の余裕たっぷりに微笑む熊谷に、保奈美は顔を赤くしてコクンと頷いた。
すると、また緊張してきてしまった様子の保奈美を見て、岡田と蒼が顔を見合わせ、驚くようなことを提案してきた。
「保奈美さん、じゃあ保奈美さんが少しでもリラックスできるように、俺たちも一緒に、寝室に行きましょうか?」
「えっ……?」
「おー! それいいっすね! みんなでファッションショーしてた時のあのノリで、楽しく会話しながら検査すれば、保奈美さんもそんなに緊張しないんじゃないですか?」
「え……っ!?み、みんなで……!?」
保奈美は目を丸くして二人を交互に見つめた。
「おいおいお前ら、言っておくけど、今日保奈美さんと検査するのは俺だからな?」
熊谷が、呆れたように釘を刺す。
「分かってますって、熊谷さん。あくまで俺たちは、保奈美さんを傍でリラックスさせる『応援係』としての役割ですから。」
「 熊谷さんの耐震検査、今後の参考のために、ぜひ俺たちにも見学させてください!」
「まぁ、俺は別にいいけどよぉ。保奈美さん、どうします?」
「……ど、どうしよう……。」
まさかの、岡田と蒼も寝室に来るという提案をされて困惑する保奈美。
しかしよく考えてみれば、熊谷と寝室で二人きりになるよりも、岡田と蒼にも一緒に居てもらった方が、少しは気が楽になるかもしれない。
蒼の言う通り、あのファッションショーをしていた時のノリでいけば、少しは緊張が和らぐかもしれない。
でも、それは同時に〝検査の様子〟を、岡田と蒼にも見られてしまうということになる。
「保奈美さ〜ん、ぶっちゃけ俺たちがいた方が気が楽なんじゃないですかー?」
「……確かに、そう…かも…だけど……」
「でしょ!」
「保奈美さんが検査してるところ、俺たちがしっかり見守りますから!」
すると、そんな岡田と蒼を呆れたような表情で見ながら、熊谷がこう言った。
「お前ら、見たいだけだろ?」
「へへっ、まぁ、それはそうっすけどね。」
自分たちの淫猥な欲望も、保奈美の前で隠さずニヤニヤしながら認める岡田と蒼。
「でも、保奈美さんも、俺たちに見られながらの方が楽しめるんじゃないですか? ほら、保奈美さんってドMだし。」
「えー……。」
岡田にサラッと〝ドM〟と言われ、保奈美は否定もできず、恥ずかしそうに笑顔を見せるしかなかった。
すると、熊谷もニヤニヤしながらそれに同調し始めた。
「確かになぁ、保奈美さんは見られながらの方が好きそうだよな。どうですか? 保奈美さん、見られたいですか?」
「えー……んー……っ。」
「保奈美さんはここで〝見られるのが好き〟だってことは否定しないんだもんなー、素直で本当に可愛いよなー。」
「ハハッ! マジでそうっすよね! 可愛すぎっすね、保奈美さん。」
「もぉ……」
そこまで言われても否定せずに、恥ずかしそうにニコニコしてしまう保奈美。
「でもマジで保奈美さん、俺たちに見られながら熊谷さんと検査するところ、想像してみてくださいよ。」
「えー……」
と言いながらも、言われた通りに想像してしまい、頬がポッと赤く染まってエッチな自分を隠せない保奈美。
「ほらー! 保奈美さん興奮してるやん!」
「ハハッ! 保奈美さんのこの顔は間違いないっすね! 分かりやすすぎますって! マジで可愛いなぁ!」
「もぉ……勝手に表情読まないでください……っ。」
また笑いながら二人に揶揄われて、保奈美も恥ずかしそうにクスクスと笑う。
「ほら保奈美さん、もうこの感じで、みんなで寝室に行った方が絶対楽しいっすよ!」
確かに、ある意味で楽しそう。
エッチな意味で。
そして保奈美はその新たな好奇心に突き動かされるように、こう返事をした。
「……そう……だね……楽しそう……かも。」
「「おおーー!!」」
保奈美の返事を聞いて、テンションが跳ね上がる岡田と蒼。
「じゃあ保奈美さん、こいつらも一緒に、寝室に行っていいんですね?」
熊谷が、最後に確認するように保奈美に聞いてきた。
「……はい。」
保奈美は、顔を真っ赤にしながらも、はっきりとそう答えて頷いた。
「よーし!じゃあ行きましょうか!保奈美さん。」
そして保奈美と三人の男たちは、いよいよ〝検査〟をするために寝室のある二階へと上がって行くのだった。
