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映画「うんこと死体の復権」

駅のホームでポスターが目に入った。そこには学生時代の私のヒーロー、探検家の関野吉晴さん監督作品『うんこと死体の復権』のポスターと上映時間そして監督挨拶日が記されていた。それは今日だ。

関野さんの、人類の足跡をたどる壮大な旅『グレートジャーニー』を中学生の頃に観た。人類が到達した最も遠い土地の南アメリカから、人類最古の骨が見つかったアフリカ東部までを人力のみで踏破する途方もない旅だった。10年間に渡るその旅路を私はテレビ番組で観て、旅というものに大いに憧れた。その関野さんが舞台挨拶に来るという。子どもたちを説得して一緒に映画館へと足を運んだ。

タイトルから少しの予感はしたものの、思った以上にうんこと死体がたくさんでてきた。死体というのは主に小動物や虫についてのもの。とはいえ子どもたちの反応が心配。でも長男はそれを観るための心のスペースがもうあるみたい。うんこ!うんこ!とはしゃぐのと、自然界の循環のキーワードとしてみるのと、両方ができるようですごいなあ。私もうすうす感じていた、今の日本での日常生活が生や死と遠すぎるんじゃないかということ。私たちが食べるものは命をいただくことなのに、スーパーで売られているものだけ見ていたらそのことはわかりづらい。それから、虫や動物が必要以上にタブー視される最近の生活に違和感がある。そういった心のもやもやしていることを可視化して府に落とさせてくれる映画だった気がする。

舞台挨拶後に関野さんとプロデューサーの大島さん(お二人はグレートジャーニーのタッグ)と間近でご挨拶することもでき、ほくほくした一日となった。

部屋の中に虫が居ても、部屋にいて欲しくないから追い払うんじゃなく、「外の方がもっと生きられるかもよ」という気持ちで窓を開けるようになる。うんこと死体について考えると、見る世界は少し変わる。

(topの写真は公式サイトよりお借りしました)

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