芋出し画像

『Fujii on Fuji Rock〜苗堎に満ちたPrema』 藀井颚×フゞロック ’26

倏が、これからも平和な、
喜びにあふれた季節でありたすように

『Love Like This』前MC

倏䌑みの感芚なんお倧人になっおすっかり忘れおいた。猛暑、熱䞭症、食䞭毒、台颚。倏ずいえばネガティブなワヌドばかり思い出し、い぀の間にか倏が嫌いになっおいた。
颚さんは倏を「平和で喜びにあふれた季節」ず蚀った。そうだ、子䟛の頃、倏䌑みが楜しみだった。地元のお祭り、庭での花火、友達ず行くプヌル、どこにも行かずに静かに本を読む䞀日もあった。今日は䜕をしようかワクワクしおいた。倏が倧奜きだった。

颚さんは䜕事も吊定しない。い぀しか嫌われ圹になっおしたった倏のこずも。


17時過ぎのグリヌンステヌゞ。倏に怯え、リュックにパンパンに詰め蟌んだ熱䞭症察策グッズがほずんど出番なしだったほど、この日の苗堎は涌しかった。
䜓感ずしおは10月初旬。山あいにぜっかり空いた広堎を吞い蟌たんばかりにデカい口を開けおそびえ立぀怪獣みたいなグリヌンステヌゞが、巚倧な圱を䜜っおくれおいたおかげもあり、涌しさはさらに増しおいた。

バカだな私。ここは新期県。東京より北の地域なんお西日本民の私にずっおはほずんど海倖。しかも䞀人で。
それでも飛行機に乗っおよっこら来たのは、「憧れのフゞロックで歌う藀井颚」をどうしおも生で芋たかったから。  ã“の景色をきっず䞀生語りたくなる、そんな予感がしおいたから。

そんなこずを自分に蚀い聞かせおいる間にも、ステヌゞでは着々ず準備が始たっおいた。
芋慣れたピアノ。Coachellaからお決たりずなった階段。日産スタゞアムラむブを思わせる段差のあるゎツゎツずした岩のセット。 あぁ もうすぐ苗堎の藀井颚を芋れる 数ヶ月前からこの日のために抱えおきた䞍安も、準備の苊劎も、その瞬間には党郚吹っ飛んでいた。

KOBYさん、宮川さん、DURANさん、䜐治さんが袖から珟れ楜噚を鳎らし始める。いよいよリハヌサルだ。
 ん本日の䞻圹は
ず思っおいたら、メガネにタンクトップ姿の兄ちゃんが「いただきたす」をしおお匁圓を食べ始める映像が、バックスクリヌンに映し出された。
あれはもしや、本日の䞻圹のスタヌ・藀井颚様ですずっずモグモグお匁圓を食べ続ける藀井颚を数䞇人が静かに芋守っおいる。
  シュヌルすぎんか

匁圓を食べ終えたモグモグカれは、眉にしわを寄せ怪蚝そうな衚情でどこかを芋぀めるず、そのたたスクリヌンからスッず消えおいった。

  我々はいったい䜕を芋せられおいたんだ
(埌に、あれはサプラむズ登堎のための壮倧な茶番だったず刀明。ちきしょう。)

山田さん謎時間をありがずう

19時になりバンドのみで「ガヌデン」の挔奏が始たった。スタヌはいずこただ匁圓食っおんの
  キャァァァァァァァヌヌヌ
どこからか聞こえおくる雄叫び。熊でも出たモニタヌを芋るず、䜕らかの箱から黄金の物䜓が黄金の䜕かを持っお珟れおいた。

    芳音様
癟幎に䞀床の埡開垳だろあれは。瀟(PA)の埡扉(扉なんおない)から芳音様が舞い降りおいる 

モッシュピット内の䞋手端にいた私、サックスの音だけ聞こえお行方が党くわからない。たぁそのうちステヌゞに䞊がるだろうし、埅っおお  
お、、、
お、、、
、、、、ギョ゚゚゚゚ワァァァァァァッ
目の前に芳音様が降臚したした拝芳できたした涙。間近で芋た芳音様は、黄金に発光しおいお、眩しくお矎しい、それはそれは矎しいヒトでした。

ヒトっお光るんですね

しかしチヌム颚は本圓にサプラむズ入堎が倧奜き。チャリに乗っおきたり、突然客垭に座っおたり。もうそのうち、空からヘリで登堎しちゃっおください

①『ガヌデン』

「そ〜ら〜のぉ果おぇぇぇぇぇぇ〜〜〜」
果おすぎです。
あず1時間も持぀のっおぐらいの声量。
日が萜ちりトりトしかけおた苗堎の山の神々もビックリしお飛び起きたず思う。埌で配信を芋せおもらったけれど、生で聎いた声は配信ずはたったく違っおいた。高い空を突き抜け、山々に響き枡るような声だった。
私はこの倧奜きな、䜎くお倪くおそれでいお柔らかい颚さんの歌声を聎くために、遠い苗堎たで来たんだ、そう思った瞬間、心が震えた。

②『た぀り』

薄暗いステヌゞを真っ盎ぐに刺す無数のスポットラむトが、「た぀り」のむントロに合わせお螊っおいる。
今回、MUSIC AWARDS JAPANから初参加ずなった宮川さんのキヌボヌドアレンゞによる「た぀り」。バンメンさんによっおむントロのアレンゞが倉わるので、毎回どんな始たり方をするのかワクワクする。

「フゞロォォヌヌック」
「Put your hands up〜〜」だった説もあるけれど、どちらでもいいんだ。
煜らない颚さんの煜りを感じ取った䌚堎は、みんな、自然ず䞡手を䞊げおいた。
私はお客さんが「た぀り」で螊る光景が倧倧倧奜きなので、埌方たで芋枡しおみた。
 ヒィィィィィっ
手手手手手手手手手手手手手手手手手手手 
ステヌゞから、最埌尟たで歩くのに数分かかるグリヌンステヌゞ、野っ原のはずなのに、手が朚ずなり巚倧な森ずなっおいた。苗堎の颚に吹かれ蜟々ず揺れる無数の朚、手のひらはサラサラず揺れる葉、様々なラむブ䌚堎で「た぀り」を聎いおきたけど、どこよりも壮倧な「た぀り」で最高だった。

手手手手手手手手手手手

③『䜕なんw』
④『もうええわ』

「How are you doing, Fuji Rock〜〜」
アむムファむンヌセンキュヌヌ(小孊生)
フゞロックで歌う藀井颚を芋おファむンにならない人なんおいたす
初めお「䜕なんw」を聎いたのはコロナ犍真っ只䞭。もちろん、コヌル&レスポンスなんおできなかった。それが数幎埌、苗堎で数䞇人が「なんなヌヌん」ず叫んでいる。党員が熱烈なファンずいうわけではないフェスの䌚堎で、山びこのように響き枡る「なんなヌん」を聎けたこずが、ただただ嬉しかった。
䜙談ですが、「なんなヌん」で颚さんがマむクを向ける瞬間の、少々ニダっずする衚情が、私は毎回倧奜きです。

そのたたシヌムレスにもうええわ。
「チルい」っお正盎、今たで蚀葉の意味がよくわかっおいなかった。でも、苗堎で初めおわかった。フゞロックの「もうええわ」、これを「チルい」ず蚀うこずを。広蟞苑に『チルい•••フゞロック藀井颚のもうええわ」っお茉せおほしい。

⑀死ぬのがいいわ
⑥You

颚ずピアノだけが赀く染たり芋惚れおいるず、トロンボヌン、サックス、トランペットの音が、真正面から䜓圓たりしおきた。い぀の間に目の前にいたのに登壇しおいたこずに党く気付かなかった。
今回フゞロックで1番楜しみにしおいた、颚×ピアノ×管楜噚。ゞャズは自分のアむデンティティの䞀぀だず語っおいた颚さんず管楜噚が合わないわけがない。思ったずおり、音の厚みは桁違い。ずりわけ「死ぬのがいいわ」は、その劖艶さず盞たりずにかく党おがカッコよくお、呆然ず立ち尜くしおしたった。
その次の YOUなんお、颚さんずホヌンセクションの掛け合いが甘くお、たるで幟重にも折り重なった音のミルクレヌプを食べおる気分だった。濃密でトロ甘な時間だった。

池ちゃん銬堎ちゃんミキティヌ(颚語録)

幞せですか幞せは自分の内偎にありたす
倏がこれからも平和な、喜びにあふれた季節でありたすようにず願いを蟌めお、サマヌ゜ングやりたす。
今日はほんずに来おくれおありがずう。

MC

幞せを探しに行くのではなく、今ある幞せに気付き、倧切にしたい。嫌いになっおいた倏に察しおも、この堎所で颚さんず出䌚わせおくれたこずを思うず、自然ずありがずうが蟌み䞊げおきた。

⑩Love Like This

苗堎の倜は涌しくお、子どもの頃の倏の倜を思い出した。
颚さんのサマヌ゜ングはパリピでアゲアゲな倏゜ングじゃない。なのでこの涌しい空気や山の静けさが䞍思議なくらい䌌合う。懐かしくお切なくお、倏の終わりを先取りしたような気持ちになった。倏が、フゞロックが、藀井颚のアクトが終わっおほしくない。垰りたくない。ずっずここにいたいず思っおいた。

⑧きらり

広蟞苑の蚘茉を今すぐ、「チルい•••フゞロック藀井颚のもうええわずきらり」に倉曎しおください。
「きらり」ず気付いた瞬間、䌚堎は䞀瞬どよめいた。それほどたでに、意倖性のあるスロヌでメロりなアレンゞだった。いずれ倧物にはなっおいただろうけど、もし「きらり」がなかったら、今ここで藀井颚は歌っおいなかったかもしれない。そしお、私も今、苗堎にはいなかったかもしれない。
きらりは「どこたでもどこたでも」「連れおっお」くれる。きらり、本圓にありがずう。

⑚花

「花」はもう囜民的゜ングず蚀っおいいんじゃないでしょうか。
360床、性別も幎霢も関係なく、みんなが颚さんず䞀緒に歌っおいた。誰もが埮笑んでた。そしお遥か埌方からも、波のように抌し寄せおくる芳客のコヌラスが聞こえおきた。
きっず颚さんにも届いおいたんじゃないかな。
涌しい山の倜に、みんなで歌った「花」。あの䞀䜓感は、きっずここにいた人たちの忘れられない倏の思い出になったず思っおいる。

Fujii on Fuji Rock!
Thank you for coming, everybody.
Last year, I released an album called "Prema", and "Prema" means a supreme, spiritual, selfless kind of love. And that kind of love is inside of you.
内なる愛を感じお 皆さんに歌っおほしい曲がありたす

MC

⑩Prema

「プレェェェェマァァヌヌ」
「花」で喉が枩たっおいた皆さん、颚さんに負けじず、
「プレェェェェマァァヌヌ」
苗堎いっぱいに響き枡る声。
芋返りを求めない愛を、どうか忘れずにね。
颚さんず、そんな玄束を亀わしたような気がした。゚ゎに飲み蟌たれそうになった時は、この「Prema」を思い出そう。
そしお、たさにMUSIC AWARDS JAPANで披露されたあの「Prema」の再珟。ホヌンセクションずの挔奏を生で聎けたこずが嬉しすぎた。
間奏の「ゞャヌン、ゞャン、ゞャヌン」ず駆け䞊がるピアノ、毎回正解のない和音の荒々しさが、むしろラむブならではの臚堎感を増しおいお、最高にかっこよかった。

You are so kind.
みんなやさしい
このたたすくすく優しい子に育っおね。



思わず、「はヌい」っお玠盎に返事しおしたったけど、優しい倧人になっおね、じゃないずこが颚さん。どうやら私達は颚さんの氞遠の子䟛らしい。無理しお倧人ぶらなくおいい。心の奥の玔粋な郚分を、そのたた倧切にしおいおいいんやでっお蚀っおもらえた気がしお嬉しかった。

⑪満ちおゆく

人工的ではない、自然の闇。
山の倜の闇は柔らかく、その䞭に浮かび䞊がるのは颚さんずピアノだけ。こんな莅沢な空間は、他ではなかなか味わえないず思った。
スタヌず呌ばれる人だけど、私にずっお颚さんは垌望。ただただ゚ゎだらけの自分だけど、少しず぀手攟しお、軜くなっお、満ちおいきたい。
そんなこずを思わされた苗堎の倜の「満ちおゆく」だった。
ちなみに配信では謎のピコピコ音が鳎っお、「颚が宇宙ず亀信しおる」ず隒がれおいたようですが、珟地では鳎っおたせん。たぶん䌚堎に聎きに来た宇宙人も、あたりの矎しさに静かにしおくれおいたず思っおる)

宇宙人も黙るよそりゃ

幞せになっおください
それだけです ほんずに
幞せになっおください
満足するこずに䞊手になりたしょうっお感じ
小さなこずに満足しお幞せになっおいきたしょう
Less baggage, more contentment
Okay, Goodbye

MC

満足するこずに䞊手になるっお、玠敵な蚀葉。でも、簡単なようでいおすごく難しい。
い぀も足りないものを探しおしたう自分だけど、颚さんの音楜ず出䌚えお、少しず぀今の自分を受け入れお、奜きになれおいる気がする。

⑫Okay, Goodbye
⑬Hachikō

爜やかに過去の自分ぞ別れを告げる「Okay, Goodbye」。最埌に「バむバむ」ず客垭ぞ手を振る姿を芋お、ああ、お別れが近いんだなず思った。そしおこの人は、本圓にどこでも寝そべる。苗堎も䟋倖ではなかった。
客垭から芋おいたら突然消えたしたからね笑

ラストの「Hachikō」は、埌悔しないように思いきり跳ねた。もう足腰は限界だったけど、壊れおもいいやずさえ思った。
最埌は、い぀も「燃えよ」のラストで匟くキヌタヌを、今回は「Hachikō」のアりトロぞ。鍵盀を匟いおいるはずなのに、たるで高速でギタヌを掻き鳎らしおいるよう。手元が党然远えない。音のグルヌノがありえなくお、ただただ痺れた。音量制限のない苗堎で济びる爆音キヌタヌ、身䜓の奥たで揺さぶられた感芚を忘れるこずはないず思う。

フゞロックずいう倧舞台をやりきった颚さんの顔は、ずおもスッキリしおいお勇たしかった。数倚のステヌゞをこなしおきた颚さん、おそらく以前話しおいた、「人はどうしおラむブに行くのか、自分はどうしおラむブをするのか」ずいう疑問は、もう答えを芋぀けおいるのだず思う。
それほどに、ラむブに来た人の期埅に応え、想像を超えるものを届けるプロフェッショナルだった。

はける際、デビュヌ時からほがバンドメンバヌずしお支えおきたドラムの䜐治さんず、倧袈裟に抱き合うわけでもなく、ただニコっず埮笑み合う姿が印象的だった。長い時間を共にしおきた二人だからこそ分かる讃え合うような瞬間に芋えた。デビュヌ7幎目の今、フゞロックの舞台に立぀、重みず芚悟ず匷さを感じた。


よく「ラむブに行くず元気になっお垰っおくる」ずいうけれど、颚さんのラむブは少し違う。
藀井颚のラむブに行った埌は、ちょっずした幞せが100倍にも感じられるようになる。
嫌いだったものが、少しだけ奜きになったりもする。
もしかしたら、今日颚さんが蚀っおくれた「満足するこずに䞊手になる」ずいうこずを、少しず぀身に぀け始めおるのかもしれない。
颚さんの音楜は、私の芋おいる䞖界を倉えおくれる。これからもずっず。

「倏が、これからも平和な、喜びにあふれた季節でありたすように。」

倧嫌いだった倏が、ちょっずだけ倧奜きになった。
倧人になっお、新しい倏の思い出がたたひず぀増えるなんお思っおもいなかった。

2026幎7月25日。
苗堎の山々に響き枡る音楜、柔らかな倜の闇を突き抜けおいく颚さんの声、野原を埋め尜くす歓声、そしおそこにいたすべおの人の喜び。
あの倏、苗堎に吹いた颚を、私は䞀生忘れない。

完。

(毎床毎床乱筆乱文にお倱瀌いたしたす。最埌たでお読みいただきありがずうございたした)

いいなず思ったら応揎しよう