そこはワタシの居場所じゃなくなってきた。そろそろ卒業か
新卒で勤めた会社の仲間たちとの年に一度の飲み会。ここ10数年、ほぼ毎年参加していました。でも、去年と今年は参加せず。その思いをここに。本日の1枚と1話は「誕生日ディナー」。
退職後のワタシ
私は損害保険会社の一般職(いわゆる事務職)として20歳で入社し、3年3か月在職。24歳のちょっと手前で退職しました。
編集者になりたかったワタシは、在職中の終わり頃から夜間のエディタースクールに週2回、半年間通い、その後はロンドンに5か月遊学。その間、バックパッカーとして、1か月以上ヨーロッパのあちこちを巡りました。
そして帰国後、あるバイトをきっかけに念願の編集業界に潜り込みました。
独身時代は、社員とフリーランスを行き来し、結婚してからの約17年はずっとフリーランス。
時代の流れもあって主な仕事は紙媒体からWEBになったし、子育てをしながらで仕事量は少なかったけど、講師業などと並行して編集やライティングを続けていました。
子育て応援サークルも主宰し、個人事業主や地域の人たちとの交流も盛んに行っていて、いろんな意味で損保会社の仲間とはまったく違う道を歩んできました。
この飲み会のこと
損害保険会社は全国に拠点があります。総合職の人は約3~4年おきに移動するので、出会ったり、別れたり、再会したりが短期間で繰り返されます。
だから、この飲み会は、みんなにとって1年ぶり、数年ぶり、十数年ぶりの再会の場なのです。
損保会社には3年3か月しか在籍していなかったのに。辞めてから相当な年月が経過してるのに。
仲間に恵まれ、当時、仕事は大変ながらも楽しい会社員生活を送っていたワタシは、声をかけられるまま、この飲み会に高確率で参加していたのです。
モヤモヤの正体がはっきりした
さて、ここからが今回の話の本題です。
去年の集まりは、初めての抗がん剤投与の翌日。副作用の出方がまったくわからなかったため、行きたかったけど欠席表明をしました。
そして今年。開催の連絡がLINEグループで流れてきたとき、日程は大丈夫だったのに、参加表明することに迷いがありました。
あれ?ワタシなんで迷ってるの?何にモヤモヤしてるの?今までは二つ返事で参加していたのに。でも、飲み会が近づくにつれ、その正体がわかってきました。
それは、この飲み会の話題の大半が、思い出話と、いま誰がどこでどうしてる、あの人とどこそこで会ったという内容だってこと。
久しぶりに会った人たちとの「思い出話」や「あの人はいま話」。私も、この話題は好きで、大いに楽しんでたんだけど。
退職して30年以上の月日が経ち、わずか3年3か月の「思い出話」もさすがに尽きてきたし、「あの人はいま話」の“あの人”って誰?というのも、年々増えてきていました。
参加メンバーの顔触れも多少入れ替わるので、そのたびに私の知らない「思い出話」と「あの人はいま話」が拡大していきます。みんなが大盛り上がりしている話がチンプンカンプンということが増えちゃったのです。
そりゃ、そうだ。いまも会社に残っている人、最近までいた人、ワタシより長く勤務していた人に比べて、共通の話題や人は圧倒的に少ないんだから。
思い返せば…。
けっこう仲良くしてた後輩のIちゃん。何十年ぶりに会ったワタシの近況を聞くことはなく、「思い出話」や「あの人はいま話」に夢中だった。
ワタシのほうから彼女の近況を一生懸命聞いて、それにはちゃんと答えてくれてたけど、ワタシにはなんの質問もなかったなぁって。
それ以外の人からも男女問わず、あの会社を辞めてからのワタシについては、この飲み会ではあまり質問もされてなかったわ。
ちょっと話を振ってもらって答えても、みんなはワタシの歩んできた世界には馴染みがなくて、話はあんまり広がらなかったんだ。
とくにこの飲み会って男性が多いから。家庭や地域がらみの話なんて広がりづらくて当然。仕事や遊びについても、いろいろ違いすぎて、関心や共感を得られるような共通の話題にならなかったんだよね。
想像してみたって、虫の話とか誰にも刺さらなそうだし(笑)
ワタシにとって充実している日々について、ほとんど話す機会がなかったこと。じつはちょっと寂しかったんだって、いま頃気づいた。
チンプンカンプンが増えるにつれ、ワタシは過去の話や、今ここにいない人の話より、いまここにいるみんなのことを聞きたいし、いまここにいるワタシの話を聞いてほしいと思う気持ちが大きくなっていたみたい。
みんなとの共通項だった「思い出話」や「あの人はいま話」も、じょじょに効力が薄れてきた今。その気持ちが顕わになってきたんですね。
これが潮時ってやつなんでしょう。
だから、颯爽と卒業しよう
今回、ワタシは欠席表明も参加表明もしませんでした。出欠については誰からも聞かれることもなく。
参加する人だけが表明するシステムだから、表明のない人に確認する必要もないわけだけど。一番、仲がよかった同期のAちゃんからも、個人的に聞かれないまま、飲み会は終わってました。
終了後のLINEのやり取りを見ても「やっぱり参加すればよかった」という後悔もない。
もう、あの飲み会はワタシの居場所じゃなくなったんだ。
それでも好きな人たちだったから。来年参加して、それを最後にあの会を卒業しようかな(いや、まだ参加するんかい。未練がましいと突っ込みが入りそう)。
抗がん剤で抜けた髪も来年の夏には完全に元の長さになっていて、ウィッグ・オフもしてるはずだから。
3年ぶりに行って、何事もなかったかのように元気な姿をみんなの記憶に残して(←勝手に再発や転移してないこと前提)。今までありがとう!って颯爽と。できるかな(笑)
再来年、結局また参加したって話を書いてたら、笑ってやってください。
本日の1枚と1話「スペイン料理で誕生日ディナー」
先日、57歳の誕生日を迎え、オットとムスメと3人でスペイン料理店へ。

帰宅後は、オットが買っておいてくれたイチジクと桃のタルトを食べて、大満足。
去年の誕生日は、抗がん剤の副作用で味覚障害の真っ最中でした。美味しいものを美味しいと感じられる幸せと、家族で過ごせる喜びを味わった1日でしたとさ。
