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髪が抜けなくなった話

髪が抜けない!なぜなら抜ける髪がもう無いから、というオチではない。実際には少しは抜ける。以前に比べて抜けなくなった、という話。

考え事をする時に髪を掴んでは引っ張る癖がある。仕事が思うように進まない時などもやる。引っ張るたびに必ず数本髪の毛が抜けるので、それを机の上に置くと、知らずそこに山ができる。悪い癖なのでやめたいのだが、クセだけあって無意識になるとやっていて、なかなか直らない。

その日も何かをしながら髪を引っ張っていた。引っ張って、抜けた髪を置こうと手を見ると、何もない。あれ?子供の頃はこの悪い癖が無かったので憶えていないが、少なくともこの癖が発生してからというもの、髪を引っ張って1本も抜けないということは、ただの一度もなかったように思う。それが今、起きた。

おかしいな、と思ってまた掴んで引っ張ってみる。何もない。反対側を掴んで引っ張ってみる。後頭部を試してみる。額の上を。何もない。怖くなって強めに引っ張ったらブチっと音がして痛みと共に1本抜けた。元気な毛を無理やり抜いてしまった。

そういえばシャワーを浴びた後の排水口にも髪が少ない気がしていた。ただ掃除が楽でラッキーと思っていたが、抜け毛が減っているようだ。なぜ?

食生活にも洗髪習慣にも変化はない。身の回りの変化を探すと、強いてあげれば以前より早く寝るようになったことだろうか。オンゲをやっていると夜の11時くらいが人口のピークなのでついつい夜ふかしになり、1時や2時まで遊び呆けていることも珍しくなかったが、生活習慣が変わって0時までには必ず寝床に就くようにしたのだった。

睡眠というのは長くとればいいというものではなく、いつ眠るかということも大事なのだった。それは決まった時間に成長ホルモンが出るから。大人になったらもう成長しないから関係ない、と言う人がいるけど、それは違う。成長するというのはタンパク質から人体を合成する作業に他ならないので、大人の場合は主に修復にあてられる。従って、早く寝て成長ホルモンの分泌を受けることで傷が早く治ったり、紫外線によるダメージが修復されたりするはずだ。

毛根もそうなのかもしれない。それなら、と思って成長ホルモンが最も出るとされる夜11時には眠っているようにと10時半に寝床に入ってみたが、眠れない。その分朝早く起きればよさそうだが、うまくいかなかった。仕方がないので現実的に夜中の0時をデッドラインとして、それまでには必ず寝る生活を続けた。大晦日だけは例外だけど。

そして今に至る。やはり抜け毛が減った。最近は髪を引っ張っても何もないことが普通になってきたので、逆に数本あると驚いたりする。髪の毛の変化が目で見てわかりやすいから気づいたが、知らないうちに皮膚や血管、内臓や骨も同様に修復されているに違いない。早く寝るだけでこんなに効果があるなら、なんと楽でお得な健康法だろう。

過去の自分の例で思い当たるように、日本人の睡眠時間は短めで夜更かし型が多いという。ゲームの同接グラフを見ると確かにその通りで、日本人のピークは他の地域よりも夜が遅い。同胞として、早く寝ることの大事さがもっと周知されて日本人の髪が増えて元気にもなればいいのにと思う。