「いいと思うけど、会社がね」で部下が冷める理由|信頼を失う上司の共通点
はじめに
会議が終わった瞬間、部下たちが誰も上司の顔を見なくなった。
怒鳴られたわけでもない。
否定されたわけでもない。
上司が言ったのは、
「俺もみんなの言いたいことは分かるよ。でも、会社がね……」たった、それだけ。
あなたの職場にもいませんか?
いつも「分かるよ」と言ってくれる。
でも、何かを決める場面になると、急に「会社」が出てくる人。
今日は、なぜ「会社がね……」のあとで部下の気持ちがスッと冷めるのかを書いておきたい。

最初は「分かってくれる上司」だった
中間管理職が板挟みになるのはよく分かります。
上からは会社の方針。
下からは現場の不満。
人員、給与、評価、仕事量。
直属の上司ひとりでは変えられないことも多い。
部下だって、そこまで無茶は言っていません。
だから最初は、
「大変なのは分かるよ」
「俺もそう思ってる」
と言われると、少し安心する。
問題は、それが毎回続いたとき。
「分かるよ」が続くと、意味が変わる
例えば、一人辞めたのに補充がない職場。
仕事だけ増えて、数か月たっても状況は変わらない。
部下「このままだと厳しいです。少し仕事を減らせませんか?」
上司「俺もそう思う。でも会社が増員しない方針だから」
翌月も、
上司「現場が大変なのは分かってる。でも上がね……」
また翌月も同じ……。
ここまでくると、部下の中に一つの疑問が出てきます。
で、この人は何をしてくれたんだろう。
最初は「理解してくれる人」だった。
でも何度も続くと、
“味方のポジションだけはキープする人”に見えてくる。
部下が冷めるのは、要求が通らないからじゃない
人材の仕事をしてきて感じるのは、希望が通らなくても納得する人は意外と多いということ。
でも、
「結局、上に伝えてくれたのか分からない」
「毎回会社のせいで終わる」
これは残ります。
だから、
「今回は通せなかった」
「上にはこう伝えた」
「増員は無理だった。でも、この仕事は減らせないか交渉する」
ここまで言われると違う。
全部解決しなくていい。
自分が何を考えて、どこまで動いたのか。
部下が見ているのは、そういうところなのです。
冷めるのは「何も背負わない」と分かったとき
「俺はいいと思うんだけど、会社がね……」
と言われた部下の心の中は、
(いや、あなたも会社の人ですよね)
だったりします。
上司が何でも決められないことは分かっている。
でも、会社の話になった瞬間だけ、自分まで被害者側へ移動されると冷める。
部下が冷めるのは、上司が何も変えられないときではない。
何も背負わない人なんだ、と分かったときです。
じゃあどうするかって?
「会社が決めたから」で終わらせない。
そのあとに、
「私はこう考えている」
「私はここまで伝えた」
「ここから、これをやってみる」
どれか一つを足す。
会社の決定を伝えるだけなら、メールでもできます。
上司がいる意味は、その間に自分の言葉を入れることなんだと思います。
おわりに
「大変だよね」
「分かるよ」
「俺もそう思う」
ここまでは誰でも言えます。
でも信頼が出るのは、そのあと。
「だから私はこうする」
理解と行動は、同じではありません。
会社を盾にしたつもりでも、その盾、部下からはけっこう透けて見えています。
そして部下が見ているのは、その向こう側。
この人は、何を背負ってくれる人なんだろう。
結局、そこなんだと思います。
今日のひとつ
次に「会社の方針だから」と伝える場面があったら、一文だけ足してみる。
「そのうえで、私はこうする」
大きなことじゃなくていい。
理解している人で終わらず、少しでも動く人になる。
あなたなら、どんな一文を続けますか?
ここまで読んでくださり、ありがとうございます✨
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これまで採用の現場で15年、5,000人以上の方と面談してきました。働くしんどさは、能力や努力だけでは片づかないことがあります。職場の空気、人間関係、言えないまま飲み込んだ気持ち……そんな違和感を、心理×HSPの視点から、働き方や心を整えるヒントに変えて発信中。
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