高くても売れる商品の正体。価格は“価値”ではなく“◯◯の大きさ”で決まる
「は?同じ部屋なのに、なんでこんなに高いの?」
平日なら1泊15,000円のホテルが、GW直前になると3万円、4万円に。
部屋が広くなったわけでもない。
ベッドが急にふかふかになったわけでもない。
接客レベルが急上昇するわけでもない。
なのに、高い!!!
それでも、多くの人は予約します。
では、何にお金を払っているのか?
今回は、「価格設定」をテーマに、マーケ目線でズバッと切り込みます。たぶん、みなさんの値付けの考え方がちょっと変わると思います。
答えは、部屋ではない。「泊まれない不安」
人は、商品そのものにお金を払っているようで、実は「買わないことで失うもの」にお金を払っています。
「ん??どういうこと?」と感じますよね(苦笑)
もう少し丁寧に解説します。GWのホテル予約で、本当に怖いのは値段ではありません。
・家族旅行なのに泊まる場所がない
・駅から遠いホテルしか残っていない
・子どもが疲れて不機嫌になる
・安さで選んで、部屋が微妙だった
・家族から「なんでここにしたん?」という空気が流れる
これです。
特に最後のやつ。地味にダメージでかいです。僕も経験ありますけど、値段より心が削られます(笑)
つまり、旅行者が買っているのは「ホテルでの1泊」ではありません。
旅行を失敗しない安心なんです!
ここに適切な価格のヒントがあります。
さらに掘り下げていきましょう!
支払上限は”4つの要素”で決まる
お客さんが「いくらまでなら出せるか?」
これ、実は状況次第でコロコロ変わります。
70億売ってきた経験から言うと、支払上限を左右するのはこの4つ。

この4つの総合点が高いほど、人は高くても払います。
GW直前のホテルは、まさにこれです。
・今すぐ必要(緊急性)
・空室が少ない(代替不可能性)
・立地、口コミ、朝食、子連れ対応(単純比較しにくい)
・失敗すると家族ががっかりする(損失の大きさ)
だから高くても売れるんです。
逆に、平日の一人出張ならどうでしょう。
・最悪、寝られればいい(緊急性低)
・少し遠くてもいい(代替性あり)
・景色も朝食もいらない(期待値が低い)
・主役はビジネス、宿泊はどこでもいい(失敗してもOK)
この場合、高く売るのは難しい。このように同じホテルでも、お客さまの状況によって「払える適正金額」は変わるのです。
……なのに。
「価格は需要と供給で決まるからね」と、したり顔で語っているマーケターのなんと多いことか(苦笑)
いや、間違ってはないけど、それだけで値付けを語るのは、地図だけ見て「登山できます」って言ってるようなもんです。
人によって、重視するものは違う
「ホテル選ぶとき、何を一番重視する?」
ママさん友達、経営者仲間、マーケ界隈の知り合いに直接聞いてみました。
結果、見事にバラバラ。これがめちゃくちゃ面白かった。
①子連れ家族タイプ

この人たちは「失敗したくない」が強い。
刺さる言葉は「最安」ではありません。
「駅近」
「子連れ安心」
「朝食つき」
「キャンセル無料」
加えて、「できるお父さん」を演出したいという下心もあります笑
②ひとり旅タイプ

この人たちは比較に強い。
多少不便でも安ければOK。
ここに高価格をぶつけても、なかなか売れません。
売り手からすると、一番儲けにくいユーザーですね。
③記念日タイプ

この人たちは「ホテルではなく最高の時間」にお金を支払っている。
価格より、失敗しないこと。
安さより、相手に喜んでもらえること。
他では得られない、ステキな思い出や時間を楽しみたい。
ここに高単価商品のヒントがあります。
施設の充実度や朝食の豪華さをアピールするんじゃなくて、このホテルに泊まることで得られる「体験価値」は何なのか? ここを語れるかどうか。
極端な話、「彼女と行くと100%プロポーズが成功する宿」があったら。人によってはいくら高くても連れていきたいと思いますよね笑
大事なのは「買わないことで何を失うか」
価格を上げたいとき、多くの会社は「価値を伝えよう」とします。
それはもちろん大事です。
でも、それだけだと弱い。
お客さまが本当に知りたいのは、、こっちです。
「で、買わなかったら何が困るの?」
例えば、ホテルなら、
「駅から遠くて、荷物を持って歩き回るのはしんどい」
「安さで選んで、家族旅行が微妙な空気になるのは嫌」
「直前に探して、変なホテルしか残っていなかったら困る」
ここまで言語化できると、値段の意味が変わります。
これは、僕らのようなマーケティング支援も同じです。お客さまは「マーケのノウハウ」が欲しいわけではありません。本音は、もっと生々しいはずです。
「広告費を使っているのに、何が悪いのかわからない」
「代理店のレポートを見ても、良いのか悪いのか判断できない」
「毎月会議しているのに、結局なにも前に進んでいない」
「担当者に任せたいけど、どこまで任せていいかわからない」
「社長の自分がずっと判断し続けるのは限界」
「このまま半年たって、広告費だけ消えていたら怖い」
つまり僕らが売っているのは、マーケティングの知識じゃない。
「判断できない不安」を減らすこと。 「お金と時間をムダにし続ける未来」を避けること。 「社長の頭の中にしかない判断基準」を、会社に残すこと。
ここが言語化できると、価格の意味が変わります。
お客さまの中で「作業代」ではなく「問題解決の対価」になる。
「この問題が解決できるなら、事業の停滞も解消できて、将来の成長につながる。だったらこの価格、妥当だよな」と、お客さま自身が納得してくださるんです。
(とはいえ、うちはそんなに高くないんですけどねw)
高くても納得される価格には理由がある
絶妙な価格とは、安い価格のことじゃありません。
「高いけど、この状況なら必要だよね」と思ってもらえる価格です。
大事なのは、右から2番目を狙うこと。

ただし、理由のない値上げは危険です。それは価格戦略ではなく、根拠のない強気です。もっと言うと、ちょっとした博打です。
価格を上げる前にやるべきことは、値札を変えることではありません。
以下を言語化することなんです。
・お客さまが何を失いたくないのか。
・何を不安に感じているのか。
・なぜ今なのか。
・なぜ他ではダメなのか。
まとめ
ホテル代が高いのは、部屋が豪華だからではありません。
人は「泊まれない不安」にお金を払っています。
そしてこれは、ホテルだけの話ではありません。みなさんの商品も同じです。
お客さまは、何を失いたくなくて買うのか。
どんな失敗を避けたくて選ぶのか。
その不安は、ちゃんと言葉になっているのか。
価格を決める前に、まずここを考えてみてください。
高くても売れる商品は、ただ性能が良いだけの商品じゃありません。
「これを選べば失敗しない」と思える理由が、ちゃんと設計されている商品です。
最後まで読んでいただきありがとうございます!!
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