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ケアマネの平均年齢、55歳超える 高齢化は問題なのか?

介護労働安定センターが公表した「介護労働実態調査」で、ケアマネジャー(介護支援専門員)の平均年齢が55歳を超えました。
2025年度の調査では、ケアマネジャーの平均年齢は55.1歳。60歳以上の人は35.4%で、3人に1人を超えています。
「ケアマネも高齢化している」と聞くと、介護業界の人手不足がさらに深刻になるのではないか、と心配になります。
ただ、ケアマネジャーの高齢化は、本当に「悪いこと」なのでしょうか。


ケアマネの平均年齢は、少しずつ上がっている

今回の調査だけを見ると、55.1歳という数字が突然出てきたようにも見えます。
しかし、過去の調査と比較すると、少しずつ上昇していることが分かります。
2022年度の平均年齢は52.7歳。
2023年度は53.6歳。
2024年度は54.3歳。
そして2025年度は55.1歳となりました。
60歳以上の割合も、2022年度の25.5%から、2025年度には35.4%まで増えています。
つまり、ケアマネジャーの高齢化は、一時的なものではなく、継続して進んでいると考えられます。


経験豊富なケアマネが多いことは、悪いことではない

一方で、ケアマネジャーは経験が重要な仕事でもあります。
利用者本人の希望を聞き、家族の状況を把握し、医療機関や介護サービス事業者などと連携する。
介護保険の制度を理解しているだけではなく、本人や家族の状況を見ながら、どのようなサービスを組み合わせればよいのかを考える必要があります。
私自身、家族の在宅介護を経験した際、ケアマネジャーに助けられたことがあります。
制度について教えてもらうだけではありません。
本人の状況をよく見て、家族にも必要な情報を伝え、介護サービスとつないでくれる。
「この人に相談すれば大丈夫」と思えるケアマネジャーがいることは、家族にとって大きな安心になります。
こうした判断力や調整力は、長年の経験によって身につく部分も大きいのではないでしょうか。
その意味では、ベテランのケアマネジャーが多いことは、介護現場にとって一つの強みともいえます。


問題は「高齢化」より「世代交代」かもしれない

では、何が問題なのでしょうか。
私は、ケアマネジャーの年齢そのものよりも、経験豊富な人材が引退した後、その経験をどう次の世代につなぐのかという点が重要なのではないかと思います。
ケアマネジャーが60歳以上になったからといって、すぐに仕事ができなくなるわけではありません。
むしろ、長年の経験を持つ人だからこそ、家族への説明や医療・介護関係者との調整などで力を発揮することもあります。
しかし、60歳以上が3人に1人を超える状況になれば、今後、一定数のケアマネジャーが引退していくことも考えなければなりません。
そのときに、若い世代が十分に育っていなければ、単純な人数不足だけではなく、経験やノウハウの不足という問題も起こる可能性があります。


若いケアマネを増やすだけでは足りない

そのため、「若いケアマネを増やせばいい」という話だけでは十分ではないように思います。
必要なのは、ベテランの経験を若い世代が学べる環境です。
たとえば、難しいケースについてベテランと一緒に検討する機会を増やす。
家族との関係づくりや、多職種との調整方法など、マニュアルだけでは学びにくい部分を共有する。
さらに、記録や情報共有などの業務をICTやAIで効率化し、ケアマネジャーが本来の仕事である「人と向き合う時間」を確保することも重要になりそうです。


「55歳」という数字から考えたいこと

ケアマネジャーの平均年齢が55歳を超えた。
この数字だけを見ると、「介護職の高齢化が進んでいる」と感じます。
しかし、その数字の中には、長年にわたって介護の現場を支えてきた人たちも含まれています。
大切なのは、高齢化を単純に「問題」と捉えることではなく、ベテランの経験をどう残し、次の世代につなぐのかを考えることではないでしょうか。
ケアマネジャーの仕事は、制度の知識だけで成り立つものではありません。
利用者や家族の話を聞き、状況を整理し、必要な人やサービスにつなぐ。
そこには、経験によって培われる「人を見る力」や「調整する力」もあるはずです。
平均年齢55.1歳。
この数字は、単なる高齢化のニュースではなく、ケアマネジャーの世代交代を考えるタイミングが来ていることを示す数字なのかもしれません。
「若いケアマネを増やす」だけではなく、「若いケアマネがベテランから学べる仕組み」と「基本的な制度知識を継続して学べる仕組み」の両方が必要なのではないでしょうか。


参考リンク

公益財団法人 介護労働安定センター
「介護労働実態調査」
https://www.kaigo-center.or.jp/report/jittai/

介護ニュースJoint
「ケアマネの平均年齢、55歳超える 進む高齢化 3人に1人は60歳以上=介護労働実態調査」
https://www.joint-kaigo.com/articles/48026/



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