【詩】病む病むチキン
わたし 恋の手前で止まっている
心臓が ずっと信号待ちのまま
既読の光がまぶしすぎて
もう目を閉じても返事が見える
好きって言葉はナイフよりも切れ味がいい
使えばきっと傷つくから 口をつぐむ
あなたの声に慣れすぎて
静寂がまるで罰みたい
ともだちの恋バナに笑ってみせる
でも胸の奥では 酸欠の金魚が跳ねている
大丈夫と言った唇の裏で
わたしは今日も 恋に負けている
臆病でもいい 逃げても生きている
恋に焼かれて 焦げた心はまだ温かい
食べ残し程度の自己肯定感でも
それがきっと わたしの生存理由

