【名言考】No.152:破産、家族の死…絶望から立ち上がったマーク・トウェインが説く「恐怖と勇気の真実」
名言考とは
名言考は、偉人達の名言を一つずつ味わい、その人物、名言の背景、そのメッセージの核心を掘り下げていく大人の学びなおしコンテンツです。
著者の個人的な見解を交えて名言をジャンプさせた私の迷言もご覧ください。
本日の名言
勇気とは、恐怖に抵抗することであり、恐怖を克服することだ。
恐怖を抱かないことではない。
"Courage is resistance to fear, mastery of fear—not absence of fear."
この名言は、アメリカ文学の父と称される作家、「マーク・トウェイン」のものです。
マーク・トウェインのプロフィール

マーク・トウェイン(本名:サミュエル・ラングホーン・クレメンス)は、1835年にミズーリ州で生まれ、1910年に74歳で亡くなるまで、小説家、エッセイスト、講演家として八面六臂の活躍を見せたアメリカを代表する文豪です。
『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』などの傑作を世に送り出し、その鋭い風刺とユーモア、そして生き生きとした口語体の文体は、ヘミングウェイに「現代アメリカ文学のすべては、ハックルベリー・フィンという一冊の本から始まった」と言わしめるほどの影響を与えました。
【蒸気船の水先案内人から世界的な作家へ】
マーク・トウェインの人生は、まさに冒険そのものでした。
11歳で父を亡くし、印刷所の見習いとして働き始めた彼は、後にミシシッピ川の蒸気船の水先案内人となります。
ペンネームのマーク・トウェインは、船が航行できる限界の深さ(約3.6メートル)を指す川の用語に由来しています。
南北戦争によって川の仕事がなくなると、新聞記者として頭角を現し、処女作『カリベラス郡の有名な跳び蛙』で一躍人気作家の仲間入りを果たしました。
【波乱万丈の後半生と不屈の精神】
作家として莫大な富を得たマーク・トウェインでしたが、その後の人生は苦難の連続でした。
彼は何度も過度な投資に失敗して破産に追い込まれています。
ちなみに、彼が失敗した投資は、「ペイジ自動植字機」という印刷技術への投資です。
かつて植字工(印刷の文字を並べる職人)として働いていた経験があった彼は、この機械が印刷業界に革命を起こすと確信し、1880年から約14年間にわたって、現在の価値で数百万ドル(数億円〜十数億円)という莫大な資金を投じ続けました。
また、彼は、これ以外にも、自身の出版社の経営を失敗したり、新方式のイラスト印刷技術などの数々の投機的な事業に手を出して損失を重ねていました。
後に、自らの失敗を振り返って次のような格言を残しています。
「人生には投機に手を出すべきではない時期が二つある。投機に回せる金がないときと、投機に回せる金があるときだ」
さらには最愛の妻と3人の子供たちのうち2人を亡くすという悲劇にも見舞われます。
しかし、彼は絶望に打ちひしがれることなく、借金を返済するために世界中を講演して回り、晩年まで社会の不公正や人種差別、帝国主義を批判する執筆活動を続けました。
彼のユーモアの裏側には、常に人間社会に対する深い憤りと、それでも人間を信じようとする強靭な精神が宿っていたのです。
名言の背景とメッセージ
彼は人生の荒波を何度も経験し、そのたびに恐怖と対峙してきました。
多くの人は、勇気とは「何も怖がらない心の強さ」のことだと思いがちです。
しかし、マーク・トウェインはそれを明確に否定します。
本当の勇者とは、恐怖を感じない人間(それは単なる無知か無謀です)ではなく、足がすくむような恐怖を感じながらも、それを受け止め、コントロールし、建設的に対応していこうとする人間のことであると説いたのです。
この言葉には、数々の事業失敗や家庭の悲劇を乗り越え、老境に入ってもなおペンを武器に戦い続けた彼の血の通った自負が込められているのだと思います。
この名言が導くもの
新しい挑戦において、私たちは常に失敗や批判という恐怖にさらされます。「失敗したらどうしよう」「自分には才能がないのではないか」「笑われるのではないか」という恐怖や不安は誰もが抱く感情です。
マーク・トウェインは、その感情を「あって当然のもの」として肯定しています。
大切なのは、恐怖を消し去ることではなく、恐怖を「御する(マスタリー)」ことです。
この名言は、現代を生きる私たちに以下の指針を与えてくれます。
怖さを人生を誠実に生きている証と考える
恐怖を感じるのは、その対象が自分にとって価値があり、真剣に向き合っている証拠です。
恐怖を拒絶せず、「自分は今、重要な局面にいるのだ」と受け入れることが第一歩となります。感情の主導権を自分で握る
恐怖に支配されるのではなく、恐怖という感情を客観的に眺め(メタ認知)、それを手なずけること。
この習慣が人格を磨く真のトレーニングとなります。レジリエンス(復元力)の獲得
マーク・トウェインが破産から立ち直ったように、恐怖に抵抗し、それを克服した経験は、次に大きな壁にぶつかった際の確固たる自信(根拠のある自信)へ繋がります。
私の迷言
ここで、マーク・トウェインからの学びを私なりにジャンプさせてみようと思います。
恐怖とは教師でもある。
恐怖の乗り越え方を学んだ経験は、一生役に立つだろう。
未知のものに挑むとき、私たちは必ず恐怖という課題に遭遇します。
そこで震えながらも一歩を踏み出し、恐怖との付き合い方と乗り越え方を学ぶ。
そこで得た知恵と度胸は、一度身につければ誰にも奪われることのない、一生モノの財産になるでしょう。
本日も素敵な時間をお過ごしください。
最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
おすすめコンテンツ
※ご注意
こちらは、Wikipediaなどのインターネット情報と著者の個人的解釈を組み合わせたコンテンツです。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートをお願いします。