海外編 妖精を追いかけて、ヘルシンキへ。
今回は東京を少し離れて、昔新婚旅行で行ったヘルシンキの話を書こうと思う。
ちなみに、今回載せている写真は、新婚旅行の時のものではない。
後年、もう一度ヘルシンキを歩いた時に撮り直したものだ。
たぶん自分は、あの静かな街を少し時間を置いて、もう一度見返したくなったのだと思う。
東京とは違う静けさ
山手線を歩いていると、東京はずっと何かを主張している街なんだと思う。
看板。
ガード下。
雑居ビル。
人の熱量。
歩いているだけで、次々と情報が視界へ入ってくる。
でも、ヘルシンキは少し違った。
街が静かだった。
空が広くて、石畳が続いていて、トラムが静かに通り過ぎる。
最初は「綺麗な街だな」と思って歩いていたけれど、数日すると少し飽きてきて、フェリーでエストニアのタリンまで行った。
そして結局、旅行で一番記憶に残ったのは、そこで食べた豚肉料理だった。



ヘルシンキ中心部にあるカンピ礼拝堂「沈黙の礼拝堂」。
最初は公共施設かなと思って近づいた。
でも、実際は“静けさ”そのものみたいな建物だった。
でも、実際は“静けさ”そのものみたいな建物だった。

ムーミンマグと北欧への憧れ
昔からアラビアのムーミンマグが好きで、ヘルシンキへ行った時はアラビア本社まで行った。
今でも毎年イヤーマグだけはなんとなく買い続けている。
だから当時の自分は、「静かで洗練された北欧」にかなり憧れていたんだと思う。
ムーミンは北欧では妖精のような存在らしい。
たぶん自分の中でも、ムーミンはそんな存在だった。
だから新婚旅行の頃の自分は、少し本気で“妖精の国”を見に行ったのかもしれない。
トナカイ料理も食べた。
もっと北欧らしい特別な味がするのかと思っていたけれど、実際は素朴でやさしい味だった気がする。今となっては細かな味までは思い出せない。
でも実際に歩いてみると、街は驚くほど静かだった。
その静けさが心地よかった反面、少しだけ退屈でもあった。
少し退屈だった街
ただ今思うと、あの退屈さの中にしかない時間の流れ方があった気もする。
東京は、歩いているだけで次々と何かが視界へ入ってくる街だ。
でもヘルシンキは違った。
静かで、広くて、少し退屈だった。
だからなのか、東京を歩いている今でも、ときどきあの静かなトラムの音を思い出す。
