自信をなくした日に聴きたい楽曲7選──聴く自己啓発本みたいなプレイリスト
成し遂げたい何かを前にして、本当に自分にそれができるのか不安になる。輝かしい誰かの姿と自分を比べて、何だか引け目を感じてしまう。
自信を失ってしまうときは誰にでもある。そんな自分を否定しなくていい。
ただ、何らかの方法で自己を支えられる、または立て直せる術を持っている人はやはり強い。崩れてもまた力強く歩き出せる。
たとえば自分で自分を鼓舞するために、ふさわしい曲を知っておくのはどうだろうか?
今回選んだ7曲は、自信を失ったとき、自分の気持ちと向き合い前に進む活力をくれる楽曲たちだ。生ぬるい応援ではない。音楽の世界で力強く歩みを進めるアーティストが紡ぐ音と言葉だからこそ、刺さるものがある。癒しではなく、自身との対峙。そのための気持ちを盛り上げてくれる音楽の数々をあなたに手渡したい。
1. 7th Trigger / UVERworld
6連発のリボルバーに、本来は存在しない7発目を込める。そのイメージからうまれた楽曲。
入れられないはずの弾を、あえて込めようとすること。それは「無理だ」と言われる場所に、自分の意志で立ち続けることの比喩だ。
「生きているのか、生かされてるのか、わからないような生き方を撃ち抜こう。」
自信が失ったらこの歌詞に触れてみればいい。誰かのためじゃなく自分のための人生だと思い出せ。
2. 未完成交響曲 / ONE OK ROCK
「未完成」という言葉をタイトルに据える潔さ。力強くてストレートに突き刺さるメロディ。自分の背中をいつだって押してくれる楽曲だ。
「人間は未完成だからこそ悩み、間違え、それでも前へ進める」という強いメッセージだ。仕事でミスをして凹むときほど聴きたくなる。とかく日本人は、失敗したとき人の目を気にしてクヨクヨしやすい。私もその一人だ。
「間違ったっていいじゃん!! 一回しかないじゃん おのれの人生だ!!」
こうやって大切なことを思い出させてくれる。他人の目を気にしている暇があるか。主役は自分なんだよ、と。
「100点じゃないこの僕に100点つけるのは 他でもない僕自身だ!!」
完璧主義なんていらない。自分で自分の成し得たことに臆せずOKを出せ。そうすればすぐ進み出せるから。新しい景色が見られるから。
3.Don't Let Me Get Too Low / SILVERSTEIN
自分を救えるのは、最終的には自分しかいないのではないか──そんな、ひとつの真理が力強いサウンドに乗せて高らかに歌われる。
自信がないとき、人は誰かに支えてもらおうとする。でもこの曲は逆を言う。支えを外に求め続けるほど、自分はどんどん沈んでいくのだと。
自信を持つとは、高く跳ぶことではなく、底まで落ちないよう自分で自分をつなぎとめる行為なのかもしれない。この曲はその綱を、あなたの手にしっかりと握らせてくれる。
\PICK UP/
SILVERSTEIN(シルバースタイン)
カナダ・オンタリオ州バーリントン出身、2000年結成のポスト・ハードコアバンド。NMEが「legendary」と称し、Loudwireが「21世紀最多作ロック&メタルアーティスト」に選出。
スクリームを手放さずに四半世紀走り続けた。2025年2月リリースの『Antibloom』と、同年8月リリースの『Pink Moon』からなるダブルアルバムは、バンドが25年かけて積み上げたすべてを注ぎ込んだ集大成だ。
4.Always the King / Red Jumpsuit Apparatus
オルタナティヴ・メタルの剛性を持ったリフと、パンチのあるインストゥルメンタルが冒頭から強く畳みかける。
「自分は常に王だった」
その言葉の背景にあるのは単なる自惚れではない。逆境や批判に晒されても自信を失わないため、自分が自分に最大限の敬意を持って接する。
「心の中の王国を統治するのは自分自身だ」
──そう思えば、心と行動の間のブレが減らせる。強さの根拠が内面にあることを、曲のメッセージとして込めることでリスナーを鼓舞するのだ。
5. Clairvoyance / GaGaBOUND
東京で活動する2人組オルタナティブロックバンドが放つ一曲。
インストゥルメンタルロックのため歌詞がない。だからこそ、考える余白が大きく残されている。
自信がない。とは自分に対する期待を持っている裏返しなのかもしれない。「Clairvoyance」とは、タイトルは「千里眼・透視」を意味する。
うまくいくビジョンをしっかりと見据えてチャレンジすればいい。自分はやれるだけのことをやったのだから。力強く疾走するこの曲のビートは、そんなふうに、激しくもやさしく背中を押してくれる感覚があるのだ。
大事なプレゼンやインタビューの前はこの曲を聴くとうまくいく。そんなジンクスを密かに持っている。
\PICK UP/
GaGaBOUND(ガガバウンド)
東京発の2人組インストゥルメンタルロックバンド。オルタナティブロックの再定義を掲げ、テンポやコード進行に制限を設ける制作手法でアイデアを研ぎ澄ます。抑制から生まれる爆発力で、聴く者を強く鼓舞する。
6. Fight for liberty / UVERworld
プレイリスト企画では異例。1アーティストから2曲の紹介。UVERworld。
──自信をとりもどすというテーマを考えるうえで、これ以上ふさわしいアーティストはいないだろう。
「Fight for liberty」は北海道での合宿制作で、サビを8パターンも試作し、歌詞を何度も書き直した──完成まで約1ヶ月を要した難産な一曲なのだそう。この曲にかける熱量は真空パックされたようにいつ聴いても心を奮い立たせてくれる。
人生が二度あるなら、こんな険しい道は選ばないだろう。でもこの一回たったこの一回しかチャンスがないのなら何もかも諦めて生きていくつもりはない。
長きに渡り、厳しい音楽業界で第一線を走り続けているバンドだからこその説得力。自信を失いかけた日は、この曲に闘魂を注入してもらいたくなるのだ。
7. Discard / DIR EN GREY
この曲は慰めではなく、喝だ。
自分の置かれた境遇を嘆き、他人を羨みながら生きる者に向けた、キツめの応援歌とも取れる刺激的な音が並ぶ。
息してんだろ? 脈もあんだろ? なら、何が違うんだ?
育ちの良し悪しは関係なく、みんな同じ檻の中にいる。その平等な絶望が、逆に救いになる。
環境のせいにするな、もっと俯瞰してみろ──そう突き放すように言っている。でも、優しい。突き放しの中に、お前のことを見ているという視線がある。
撃ち抜かれる前に、引き金を引け
今回選んだ7曲は、自信のなさからくる気分の落ち込みによく聴く。ただ聴き流すのではなくじっくり味わうように正面から受け取ってみると良い。自己と対峙し、一歩を踏み出すための音楽たちだ。
崩れた自分を支えられるのは、最終的には自分自身。けれどもアーティストたちが音に込めた経験の数々を追体験することが、自分を立て直すきっかけになりうる。ぐらぐらに揺らいでいた心と足元が固まっていく気がするんだ。
