完母になるまで。母乳って、最初から出るものだと思ってた①
私が出産した産院は、母乳育児推進の産院だった。
入院中のコースはざっくり3つ。
・完母コース
産後すぐから赤ちゃんと同室。
・母乳コース
最初の2日くらいは、オリゴ糖を混ぜたものを飲ませながら母乳を進める。
・混合コース
経産婦さん向けのコース。
「混合が楽だよ」とは聞いていた。
でも当時の私は、
「自分の身体が母乳を作ってくれるなら、ミルク代かからんやん」
くらいの気持ちだった。
別に「絶対に完母にしたい!」という強い意志があったわけではない。
ただ、せっかく母乳が出るなら母乳でいこうかな。
そんな感じで、私は母乳コースを選んだ。
そもそも、母乳ってどうやって出るの?
これ。本当は妊娠中に勉強しておくものなんでしょうか。
私は産んでから知りました。
赤ちゃんが生まれて、胎盤が出る。
すると妊娠中に高かった女性ホルモンの状態が大きく変化して、母乳を作る仕組みが本格的に動き始めるらしい。
そして、母乳がまだたくさん出ていなくても、赤ちゃんに吸ってもらう。
これがかなり大事。
赤ちゃんが吸う刺激によって、母乳を作るホルモンや射乳に関わるホルモンが働いて、少しずつ母乳が増えていく。
……らしい。
私はこれを、産んでから知りました。
「とにかく吸わせてね」
産後。
初産の私には、助産師さんたちがやたらと
「とにかく吸わせてね!」
と言って、慌ただしく去っていくように感じていた。
いや、出てないのに?
どれくらい吸わせるの?
そもそも、これで合ってる?
初めてのことで何もわからない。
だから、「もういいかな」
と、気分で勝手に授乳を終わらせたりしていた(笑)
今思えば、
いや、それを繰り返すんやで。
という話なのだけど。
当時の私は知らない。
母乳の経過が、思わしくない
そんな感じで過ごしていたら、母乳の経過が思わしくない。
助産師さんに母乳マッサージをしてもらう。
されるがままの私。
そして授乳後には搾乳機。
「10分くらいしてくださいね」
と言われていた。
たぶん毎回した方がよかったんだと思う。
でも私は、1日2回くらいしかしていなかった。
だって、
頻回授乳してるのに、さらに搾乳するの?
って。
授乳して、搾乳して。
また授乳して。
ずっと乳を出してることになるやん。
……まあ、
それが正解だったんですけどね。
当時の私は、勝手に自分のペースに変えていた。
退院時、搾乳して5ml
7日間の入院を終えて、退院する頃。
搾乳機で取れる母乳は、5ml程度だった。
5ml。
少ない。
でも助産師さんからは、
「搾乳機で取れる量より、赤ちゃんが直接吸った方が上手に飲めていることが多いから、実際にはもっと飲めているかもしれないよ」
と言われた。
そうなの?それなら、まあ……。
ちょっと安心。
産院から搾乳機を1週間貸してもらえたので、退院後も続けてみることにした。
少しずつ、滲み出るようにはなってきた。
でも、
1週間検診では「頑張ろうね」と言われた。
「母乳を頑張りたい」わけではなかった
この頃は、赤ちゃんの体重を授乳前と授乳後に測って、その差から「どれくらい母乳を飲めたか」を見る方法をしていた。
そして私は、だんだん億劫になっていた。
母乳推進の産院。
もちろん、助産師さんたちは良かれと思ってアドバイスしてくれている。
マッサージもしてくれる。
「頑張ろうね」と言ってくれる。
でも、
私は別に、絶対に母乳じゃないと嫌だったわけではない。
だから、そのアドバイスやマッサージすら、勝手に「圧」のように感じてしまっていた。
母乳が出ない。
でも、頑張り続けないといけないような気がする。
だんだん、
「もう無理なら完ミにするか」
と思うようになっていた。
それでも、1ヶ月検診までは頑張った
ただ。
こういうところで変なところに真面目な私は、
1ヶ月検診でまた怒られたくない。
という謎の理由で、せっせと赤ちゃんに吸わせていた。
別に怒られるわけじゃないんですけどね(笑)
でも、良い子ちゃんでいたかった。
だから吸わせる。
吸わせる。
吸わせる。
すると。
ある日、何本かの乳腺から母乳が出るようになっていた。
しかも、
母乳ってシャワーみたいに出るんだね。
それまで「滲み出る」くらいだったので、ちょっと感動した。
……とはいえ、赤ちゃんからすると全然足りない。
授乳が終わると、
「足りませんけど?」
と言わんばかりに泣く。
なので、授乳後にミルクを追加。
この頃のミルクの量や回数については、また別の記事で記録としてまとめようと思う。
そこから、少しずつ変わっていった
最初は、
日中:母乳+ミルク
夜間:母乳のみ
そこから、
日中:ミルクを足す回数を少しずつ減らす
夜間:引き続き母乳のみ
そして、
日中:母乳のみ
寝る前だけミルク
夜間:母乳のみ
という感じに、少しずつ変わっていった。
「よし、今日から完母!」
と決めたわけではない。
気づいたら、ミルクを足す回数が減っていた。
気づいたら、昼間も母乳だけで足りるようになっていた。
そして、ミルク缶を2缶使い切った頃。
私は、いつの間にか完母になっていた。
最初は5mlだったのに。
「もう無理なら完ミでいいや」と思っていたのに。
いつの間にか、母乳だけで足りるようになっていた。
こうして振り返ると、
母乳って、最初から完成した状態で出てくるものじゃないんだな。
と思う。
そして私はこのあと、
「完母になったら、楽になるんだろうな」
くらいに思っていた。
……のだけど。
完母になってからも、別の大変さが待っていた。
つづく。
