ありがとうを嵐5人へ ─あのドアの向こう─
手渡されたチケットは、心を大きく抉った。
最後なのに。
次はもうないのに。
そう、最後なのだ。
彼ら5人の姿を見られるのは。
・・・・・・・・
高校生のとき。
私は推しの最後のステージに立ち会えなかった。
急に解散が決まり、地方での公演がラストだった。
チケットもないのに、どうにもならない気持ちを抑えきれず、当時、スマホも何もない中で、自分なりに調べて出した答えが深夜に走る電車に乗って会場へ行くことだった。
会場には同じ想いを抱えた人たちが多くいて、その時は来た。
音が漏れる。
この曲が最後。
会場に入れなかった私たちは、みんな、一斉に会場のドアへと走り出し、ドアにすがって泣いた。
なんとも言えない心苦しさと気持ち悪さを抱えたまま、私は今日まで生きてきた。
・・・・・・・・
もう同じ想いはしたくない。
世界の違う人たちを好きになることは、もうないと思っていた。
好きになりたくない、とさえ思っていた。
こんな別れは、もう嫌だ。
それなのに──
それなのに、好きになった。
気づいたら、好きになっていた。
嵐。
すき。
だいすきだ。
いっぱい笑顔にしてもらった。
たくさん元気をもらった。
キラキラした未来を、夢を、描かせてもらった。
また、同じ想いをするのかな…
好きになってしまった。
また同じ想いをしなければいけない日が来るのかな…。
もういやだ。
ずっと信じていた。
彼らが5人でいる日々を。
ずっと5人を見ていたかった。
2025.5.6
彼らの言葉に、未来を見るのが怖くなった。
それでも、彼らには幸せであってほしい。
好きな道を進んでほしい。
そう思った。
彼らは私たちにチャンスをくれた。
最後に彼らと向き合うチャンスを。
そして、私はギリギリのところで、
ラストライブのラストデイに立ちあえるチャンスを得た。
今度はちゃんと見届けられる。
奇跡だった。
・・・・・・・・
なのに。
私はどこまで欲張りなんだろう。
自分の欲の大きさに嫌気がさした。
どうしても彼らを近くで見たかった。
最後だから。
もう2度とないから。
そう。
“次”はないんだ。
だから、近くで彼らを見届けたかった。
座席表示を手にする瞬間、強く願った。
でも、ダメだった。
天井と呼ばれる席だった。
後ろにはすぐ近くに壁が見えた。
ただ、会場は全体を見渡せる。
ドローンで撮ったような景色が。
でも、きっと彼らの表情は見えない。
約1.5センチ。
私の席から1番近くに見えたときの、
最大の彼ら。
でも。
“いる”
ここにいる。
私は今、ここにいる。
彼らと共に。
“同じ時間と空間に、私は彼らとここにいる”
・・・・・・・・
おーちゃん。
おかえりなさい。
ありがとう。
もう一度、私たちのために、
ステージに立つと決めてくれて、ありがとう。
あなたの歌声とダンスは最高です。
あなたが嵐でいるその瞬間が、好きです。
誰より謙虚で、誰よりしなやかで、
誰より穏やかなあなたがリーダだから、
嵐は嵐でした。
戻ってきてくれて、
約束を守ってくれて、ありがとう。
翔ちゃん。
どれだけ「上の方」を気にしてくれてるの?
ありがとう。
何度も何度も「うえのほーうっ!!」
と叫ぶあなた。
天井席で見ていた私たちも、
ちゃんと今ここにいるんだ、
そう思えました。
その笑顔の後ろで、
どれだけの涙を我慢してたのかな。
最後に見せたあなたの涙が綺麗でした。
宝箱を綺麗に守ってくれてありがとう。
相葉くん。
もう気持ちが溢れちゃってたね。
みんな、もらい泣きです。
あなたの嵐愛が嬉しくて。
あなたの嵐愛が大きすぎて。
溢れた気持ちを私たちファンにも分けてくれたんだよね?
どうにもならないその想いは、
私たちの心にしっかり届きました。
涙もろい相葉くん、最高だよ。
穏やかでやさしいのに、
せっかちなところもあったりして。
そんな相葉くんがいるから、
みんな笑顔になれたよね。
ありがとう。
ニノ。
どんなときも嵐が戻る場所で、
嵐のためにやれることをみつめてたよね。
なんでも器用にやりこなすあなたは、
最後の挨拶まで器用にこなしたね。
涙まで笑顔に変えてしまった。
でもきっと笑顔で終わりたかったんだよね。
ニノらしいね。
できるかできないかじゃなくて、
やるかやらないか。
大切な言葉をありがとう。
私たちの未来を支えてくれる言葉をありがとう。
潤くん。
並々ならぬ想いでこのステージを創り上げてくれたよね。
どんな照明も、どんな演出も、
それらは嵐を引き立たせるものであって、
最新を使いたいからやっているわけじゃなく、
引き立たせるためにいいものを、と、
嵐を1番に考えて、
そして、
どんな席で観ても楽しめるようにと、
ファンに想いを寄せて、
最高のステージを演出してくれたよね。
嵐とファンのために、
妥協せずつくってくれたあの空間は、
最高のステージでした。
ありがとう。
私は、5人の嵐が好きです。
だいすき。
変な意地を張って、
なかなかファンクラブにも入らなくて、
あとですごく後悔しました。
もっと早く入って、
会えるチャンスを増やせばよかった。
もちろん、ファンクラブに入っていても、
チケットは取れなくて、会えなくて、
落選の文字を見るたびに心痛めて、
一年先を見る。
その繰り返しだった。
それでも、
あなたたちは未来を照らす光でした。
生きがいでした。
未来を夢見て、今を精一杯生きる源でした。
5人だからこそできたことがあったように、
1人だからこそできることがある。
ここからは、
どうかそれぞれの人生を楽しんでね。
ありがとう。
ありがとうございます。
本当にだいすきでした。
これからもだいすきだから。
どうか、幸せでいて。
もう座席は関係ない。
ラストライブのラストデイを、
見届けられたこと。
私は一生、わすれない。
ありがとうを5人へ。
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