精神障がい者・発達障がい者を除外したら何が起きるか?―社会に問う―
2026年7月1日、法定雇用率が2.7%に引き上げられた。
企業が動いている今こそ、この問いを投げかけたい。
ある記事を読んだ。
障がい者雇用から精神障がい者・発達障がい者を除外すべきだ、という専門家の発言だった。
思わず、画面を二度見した。
それは違う、と。
私は16日から、精神障がい枠で働き始める。
障がい者雇用の現場に7年半の間携わり、47名以上を支援してきた私が、今度は自分が当事者として働く側になる。
その私に向かって「除外しろ」と言っているのと同じだ。
精神障がい者・発達障がい者を除外したら何が起きるか
支援していたある方のことを思い出す。
最初は自分の「特性」と言われるところで深く悩んでいた。職場でうまくいかないことが続き、自信をなくしていた。
でも時間をかけて信頼関係を築き、その方の「個性」を活かせる環境を整えた。今も働き続けている。
もし最初から「精神障がい者・発達障がい者は除外」という社会だったら、その方の居場所はどこにあったのだろう。
精神障がい・発達障がいを除外したら、働く場所を失う人が出る。自信を失う人が出る。社会とのつながりを断たれる人が出る。
それだけではない。
企業の採用担当者の意識に「精神障がい者・発達障がい者は、雇わなくていい」という偏見が根付く。今よりずっと、働きにくい社会になる。
私が支援してきた47名以上の中に、精神障がい・発達障がいの方が多くいた。
定着率95.7%。
一人も、私が原因で辞めた人はいない。
これが現場の答えだ。
支援の仕組みを整えれば、精神障がい・発達障がいの方も長く働ける。それは数字が証明している。
企業が生産性を気にするのは当然だ。
でもそれは除外の理由にはならない。
実現が難しいことは承知の上です。
ただ、排除は容認したくないのです。
現場を知らない人間の言葉は、どこまでいっても机上の空論だ。
支援の仕組みを整えれば、精神障がい・発達障がいの方も戦力になる。
それを7年半の間の現場で証明してきた。
働くことは生産性の話じゃない。
コストの話でも、効率の話でもない。
働くことで、人は自信を持つ。社会とつながれる。自分の居場所ができる。
それは、障がいがあってもなくても、同じだ。
ニューロダイバーシティという言葉がある。
脳の多様性を認め、活かすことで組織が強くなるという考え方だ。
精神障がい者・発達障がい者を「コストが高い存在」として排除する発想は、この時代の流れと真逆だ。
代替案もなく「除外しろ」と言うだけでは、何も解決しない。現場を知っている人間として、それだけははっきり言える。
私は信じている。
精神障がい・発達障がいの方が自分らしく働ける社会を。
数字合わせじゃない障がい者雇用を。
その信念は、7年半の間の現場が教えてくれた。
そして16日から、私自身がその一人として働き始める。
7年半、目の前の一人ひとりと向き合ってきた。
その経験が教えてくれたことがある。
誰もが、働く権利を持っている。
それを守りたいと思って、私は今日も歩いている。
あなたにも、その場所があってほしいから。
この信念を胸に、16日から行ってきます!
