200万円の損切りを整理したら、得しちゃった話
2026年5月。
僕の証券口座には、ざっくり200万円近いマイナスが表示されていました。
内訳は、現物株がだいたいマイナス50万円。
信用取引が、だいたいマイナス150万円。
……見たくない。笑
株って不思議なもので、利益が出ているときは何回でもアプリを開きたくなるのに、マイナスになると途端に見たくなくなるんですよね。
でも見たくないくせに、気になる。
朝起きたら見る。
仕事中も見る。
ちょっと上がったら、
「お!戻ってきた!!」
と喜び、
さらに下がったら、
「あぁ~~~死にたい~~~~」
てなってて、
完全に自分の機嫌と生活を株価に握られていました。
そんな状態になっていたとき、当時資産運用について相談していたGeminiに聞いてみたんです。
「これ、どうしたらいい?」と。
返ってきた答えは、ものすごくシンプルでした。
「現物も信用も、とりあえず全部売っちゃいましょう!」
???
いやいやいやいや。
200万円ぞ???
売らなければ「損したこと」にならない気がしていた
当時の僕がなかなか売れなかった理由のひとつが、
「今全部売ったら、2026年の株取引がとんでもないマイナスになる」
ということでした。
もちろん含み損だって立派なマイナスなんですけど、売らなければ数字としては確定しない。
そして何より、
「そのうち戻るかもしれない」
という希望が残っています。
実際、株をやっているとあるんですよね。
泣く泣く損切りした翌日に爆上がりとか。
朝イチで思いっきり下がったから売ったのに、30分後に見たら、
「元 戻るんかーーーい!!!」
みたいなことが。※株クラの方はよくご存じかと。笑
そういう経験を何度かすると、余計に損切りできなくなるんですよねぇえ~
ただ、この頃にはもう、僕自身うすうす気づいていました。
「俺、個別株向いてないんじゃない?」
と。
そこで「今年いくら負けるか」ではなく、これまでの株取引全部で考えてみることにしました。
儲かった年もある。
大きく利益が出た株もある。
逆に、とんでもなく負けた株もある。
それらを頭の中でざっくり計算すると、
「今までのやつ全部合わせても、50万円くらいのマイナスじゃない?」
というのが当時の僕の感覚でした。
十数年間あれこれ試して、50万円。
もちろん悔しい。
めちゃくちゃ悔しい。
でも、
「もう勉強代ってことでよくない?」
と思ったんです。
そして2026年5月。
当時アプリ上でざっくり200万円近いマイナスになっていた現物株と信用取引を、まとめて手放しました。
必殺!200万円損切り斬り!
先に言うと、売ったあと
めちゃくちゃ心が軽くなりました。
これが自分でも意外でした。
もちろん、その後上がった株もあります。
「うわ!!これ持ってたら戻ってたやん!!」
と思ったことなんてもう数知れず。
逆に、そのまま下がっていった株もあります。
でもそんな答え合わせより何より、
毎日、自分の持っている株の値動きを気にしなくていい。
これがめちゃくちゃ快適だったんです。
朝起きてアプリを開かなくてもいい。
仕事中にチャートを見なくてもいい。
「今日は何万円減った」と落ち込まなくていい。
売った直後に初めて、
「あ、自分こんなに株に精神力使ってたんだ」
と気づきました。
では、なぜこんなことになったのか。
少し時間を巻き戻します。
実は、一度個別株から撤退していた
僕が個別株を始めたのは、最近の話ではありません。
2013年にちょくちょく、そして2016年~2018年ごろにも、現物株や信用取引でデイトレード・スイングトレードをちょこちょこやっていました。
ただ、頑張って売買している割には、そこまで資産が増えない。
チャートを見たり、銘柄を探したりする時間もかかる。
「これ、あんまり割に合わないんじゃない?」
と思って、このあたりで一度デイ・スイングトレードから撤退しました。
その後、2021年ごろからNISAや投資信託、iDeCoについて改めて勉強して、本格的に積立投資を開始。
ありがたいことに、そちらは時間とともに少しずつ含み益が出るようになりました。
なので、
そのまま投資信託を積み立てていればよかったんです。
ところが2023年ごろ。
今や辞めたくなってしまった現会社の同僚と、仕事が終わったあと、
たまに株や投資の話をする時がありました。
その人は信用取引もしていて、あるとき、
「今サンリオとかも上がってるし、それとか合わせたら200万円くらいプラスになってる」
という話を聞いたんです。
僕は思いました。
「…………200万円?」
すでに投資信託はやっている。
でも、まだ手元には余剰資金もある。
だったら、
「そのお金で個別株を再開してもいいんじゃない?」
そしてもうひとつ。
非常によろしくない感情が芽生えます。
「負けてたまるか! by某政治家」
こうして2023年末ごろから、僕は再びデイ・スイングトレードの世界へ戻っていきました。
今振り返ると、これが良かったのか悪かったのか。
……まあ、この記事のタイトルを見れば、だいたい分かります。
お金の話って、他人と比較すると良くない
この経験から今になって思うのは、
お金の話って、他人と比較すると本当に良くない。
(大事なことなので二回言いm)
もちろん、投資や資産形成について誰かと話すこと自体が悪いわけではありません。
僕も人の話から勉強になったことはたくさんあります。
でも、
「あの人は自分より資産を持っている」
「あの人は株で200万円儲けている」
「自分ももっと稼がないと」
そして、
「負けたくない」
この気持ちを燃料にして投資を始めると、僕の場合は完全にダメでした。
もしお金の話をするなら、本当に信用できる人。
そしてできれば、
「心から尊敬してるし、お金の使い方に嫌味がない人」
と思える人と話するくらいが、僕にはちょうどいいのかもしれません。
資産額って、本来は誰かと競うためのスコアじゃないですからね。
……と、
200万円という数字を聞いて勝手に対抗心を燃やした本人が申しております。笑
そして、「もっと一気に稼ぎたい」と信用取引へ
個別株を再開すると、当然もう少し欲が出てきます。
「もっと一気に稼げないかな?」
そこで再び使い始めたのが、
信用取引。
信用取引を知ったのは2016年頃ですが、当初驚いたのを今でも覚えています。
「自分のお金が100万円しかないのに、信用枠を使えばさらに300万円、合計400万円くらい取引できちゃうの……?」
さらに参考にしていた投資の本には、
「信用取引を覚えれば、相場が下落しているときでも売り建てで利益を狙える。つまりボクシングで右フックだけじゃなくて左手も使える」
みたいなことが書いてありました。
それを読んだ僕。
「そりゃすげぇ!」
上がるか下がるか。
二分の一なら僕でも勝てるじゃん!
まあもちろん、そんな単純な話ではありませんでした。
ちゃんと勉強した。ルールも作った。
※なお、守れなかった。
一応、何も考えずに売買していたわけではありません。
投資の本を参考に、自分なりの売買ルールも決めていました。
利確については、
A:購入価格から10%利益が出たら利確
または、
B:前々日の日足の安値を基準に、そこから銘柄ごとに数十円~数百円下へ逆指値を置く
というもの。
損切りについても、
購入価格から-2%になったら自動的に売る
というルールを設定していました。
…………。
設定『は』、していました。
問題は、守らない。
利益が10%出る。
「でも、まだ上がるんじゃない?」
さらに上がる。
「ほら!!俺の分析合ってるやん!!」
ドーパミンドバドバ。
ところが、その後少し下がる。
「まあ、また戻るでしょ」
さらに下がる。
「いや、さすがにここから戻るでしょ」
そして気づけば、せっかく出ていた利益がほとんどなくなっている。
逆に損失が出たときも同じです。
本来なら-2%で損切り。
特に市場が始まった直後って、かなり激しく値動きすることがあります。
大きく窓を開けてスタートして、
「こんなところで自動的に売られたら嫌だ!」
と思って設定を変える。
すると30分後、
本当に元に戻ることもある。
そうすると、
「ほら!!やっぱりすぐ損切りしなくて良かった!!」
という成功体験が生まれる。
ところが別の日。
同じように大きく下げた株を、
「これもそのうち戻るでしょ」
と放置すると……
戻らない。
さらに下がる。
ここまで下がったらもう売れない。
さらに下がる。
あぁ~~~死にたい~~~~。
もう、
ルールなんて有るようで無いのと一緒でした。
集中すると病む。じゃあ分散すればいい!
当時の僕は、主にテクニカル指標を使って、自分なりに分析した数銘柄を売買していました。
ただ、保有する銘柄を絞ると、その数銘柄の値動きばかり気になります。
一銘柄に入れている金額も大きくなるので、数%動くだけでも金額が大きい。
上がっている日は気分がいい。
下がっている日は気分が悪い。
非常に分かりやすい人間です。
そこで考えました。
「一銘柄に集中するからダメなんじゃない?」
だったら、取引する銘柄を増やして、一銘柄あたりの金額を減らせばいい。
は?天才では??
名付けて、
「無駄な鉄砲、数撃ちゃ当たる方式」
です。
結果。
自分が何の株を持っているのか、把握しきれなくなりました。
ダメじゃーん。
集中すると気になりすぎる。
分散すると管理できない。
このあたりから、すでに答えは出ていた気がします。
それでも個別株をやめられなかった理由
そんなにしんどいなら、もっと早くやめればよかった。
今ならそう思います。
でも、これがなかなかやめられない。
なぜなら、
勝つときは、ちゃんと勝つから。
たとえば半導体関連が盛り上がっていたときに買ったJX金属。
推し活ブームから目をつけたGMOペパボ、フリュー、粧美堂。
配当や株主優待を目当てに持っていたワキタ。
自分の読みどおりに動いて、大きな利益が出ることもありました。
ストップ高になったことも!
すると、
「完全にチャート読みが良かった!!」
となり、こうなると再び脳汁ドバドバ。
ただJX金属なんかも、かなり利益が出ていたところで素直に売っておけばいいのに、
「まだ上がる!」
と持ち続けた結果、利益がかなり減ってから売っています。
勝っても欲が出る。
負けても損切りできない。
……うん。
向いてないってことは知ってました。(笑)
忘れられない、私の爆損コレクション
そんな僕にも、忘れられない取引がいくつかあります。
まずは、コナミグループ。
僕は基本的にテクニカルを見て取引していたので、
「このチャートなら、しばらく下落が続くだろう」
と判断。
信用取引の売り建てで入りました。
株価が下がれば利益になる取引です。
ところが、その翌日。
新作発表。
株価、爆上げ。
さらに、
某超有名アスリートとのコラボ発表。
もっと爆上げ。
何故!!今!!!?
結局、そのまま株価は上昇。
最後は信用売りの期限である6か月を迎え、強制決済されました。
実現損益を見ると、コナミグループだけで約35万円のマイナス。
他にもあります。
東洋エンジニアリング。
当時、
「レアアースが!!!」
みたいなニュースを見て買いました。
下がりました。
……。
(遠い目)
そして比較的最近では、住友ファーマ。
ニュースで同社の技術が取り上げられていて、
「こんなん絶対上がるやん!」
と思った僕。
翌日、前日の高値を少し更新したところで買うよう設定し、無事購入。
そして、
その日から爆下がり。
結局戻らず、最終的な実現損益は、
-293,200円。
ほんまクソ!!!
もちろん、これは住友ファーマが悪いわけではありません。
買ったのは僕です。。
個別株が悪いんじゃない。自分に向いてなかった。
今回の記事で、
「だから個別株なんてやめた方がいい!」
と言いたいわけではありません。
個別株で上手に運用している人なんて、いくらでもいます。
信用取引だって同じです。
僕自身、大きく利益を出した取引もあります。
ただ、
僕には向いていなかった。
これに尽きると思っています。
値動きが気になりすぎる。
利益が出ると欲が出る。
損失が出ると損切りできない。
ルールを決めても、自分のお金が動き始めると守れない。
集中すれば一喜一憂する。
分散すれば管理できない。
そして何より、
毎日、自分の機嫌まで株価に連動してしまう。
それに比べると、僕は投資信託を淡々と積み立てている方がずっと楽でした。
もちろん投資信託だって上がったり下がったりします。
でも個別株ほど、
「今日売る?」
「まだ持つ?」
「明日戻る?」
という判断を毎日迫られない。
僕の場合、
「投資が向いていない」のではなく、「自分で売買タイミングを判断し続ける投資が向いていなかった」
のかもしれません。
そう考えると、2026年5月にアプリ上でざっくり200万円近いマイナスになっていた現物株と信用取引を全部手放したことも、今ではそれほど後悔していません。
むしろ、
自分に向いていない投資方法から降りられた。
その解放感の方が大きかった。
……とはいえ。
200万円ですからね。
悔しくないわけではありません。
ところで、結局いくら負けたのか?
そして今回。
この記事を書くにあたって、ひとつ気になったことがありました。
僕はこれまで、
「個別株では、今までの取引でトータル50万円くらい負けたかな」
と、完全などんぶり勘定でした。
でも、せっかく記事にするなら、
ちゃんと調べてみようじゃないか。
ということで、2013年から2026年までの取引履歴を引っ張り出しました。
正直、
見たくないし、知りたくもない。
古傷を自分でえぐりにいくようなものです。笑
恐る恐る、実現損益を確認すると、
利益合計:+4,446,115円
損失合計:-4,745,983円
そして最終的な実現損益は……
-299,868円。
でした。

…………。
あれ?
なんかそうでもなくない??
50万円くらい負けたと思ってたんだけど。
実際はマイナス30万円くらい。
ということは……
20万円くらい得してるやん!!!
いや、してないしてない
得してない。
でも50万円負けたと思っていたので、
なんだか20万円得した気分になりました。
人間の脳って便利ですね~~~(バグ
ということで、
13年間、現物株や信用取引で儲けては負け、儲けては負け。
最終成績、
-299,868円。
そして僕が得たものは、
「自分は個別株に向いていない」という、ものすごく確かな自己分析。
30万円。
まあ、勉強代ということにすれば、マシな負けかな。(笑)



