【noteのつづけ方】 noteで儲けようとすると、noteをやめることになる?
noteを始めて、6か月ほどになる。
ありがたいことに、フォロワーも1000人を超えた。
1000人に近づいた頃、noteのシステムから、メンバーシップを始めてみませんか、という案内が来た。
せっかく1000人以上の方にフォローしていただいているのだから、そろそろマネタイズを考えてもいいのかもしれない。
しかし、困ったことがある。
「しくみノート」は、明らかにマネタイズと相性がよくないのである。
しくみノートは、あまり役に立たない
私が書いているのは、多くの場合、ニュースや身の回りの出来事の中にある、あまり気づかれていない「しくみ」についてである。
だから、読んだ人が、
「なるほど、そういうことだったのか」
と思ってくれたら、記事としては成功である。
しかし、
「これを読めば月5万円稼げます」
「明日から使える5つの方法」
という話は、ほとんど無い。
そもそも、しくみノートのコンセプトは、ハウツーを積極的に書かないことと、ほぼ同義である。
だいたい、私は、人からハウツーを教えられるのがあまり好きではない。それなのに、自分が人にハウツーを教えるというのも、どこかおかしい。
もともと人と違うことをやりたがる性分でもあるので、仕方がないのかもしれない。
しかし、ここで根本的な問題が生じる。
お金にならないメディアを、私はどこまで続けられるのだろうか。
有料記事を売る方法を、有料記事として売る
お金にすることを考えなければならないのだろうか?
noteを見ていると、比較的よく目にする記事がある。
「私でも有料記事が売れました。やったことを全部教えます」
という有料記事である。
有料記事を売る方法を、有料記事として売る。考えてみると、なかなか不思議な構造である。
有料記事を売るために、有料記事が売れた実績を必死に作ったはずだ。
と考えると、買いたくなるのだろうか?
実を言うと、有料記事を売った経験を売るものではないが、私も似たようなものを書いたことがある。
ありがたいことに、ぽつぽつと売れている。型を批判してるが、型そのものの記事も売っている。矛盾しているようだが、需要と供給は別の話である。批判は批判として成立するし、売れるものは売れる。
もう一つよく見るのが、
「フォロワー1000人達成! そのノウハウを全部公開します」
というタイプの有料記事である。
実は私も1000人を超えたので、
「フォロワー1000人達成! そのノウハウを全部『タダ』で見せます!」
という無料記事を書こうかと思った。
へそ曲がりの私らしいのだが、さすがにやり過ぎかと思ってやめた。
ただし、リクエストがあれば、
「フォロワー1000人達成! そのノウハウを『半分くらいタダ』で見せます!」
くらいなら書くかもしれない。半分なら、やりすぎではないかもしれない。
もちろん、ノウハウを売ること自体が悪いわけではない。本当に役に立つノウハウなら、お金を払う価値はある。
ただ、
「noteで稼ぐ方法を売ることで、noteで稼ぐ」
という循環には、少し嫌な感じがある。
誰かが「これで稼げる」と教える。それを買った人が、その方法で自分も稼ごうとする。そして、その人もまた「稼ぐ方法」を売り始める。
こうなると、最終的に誰が何によって価値を生み出しているのか、だんだん分からなくなる。
そういえば、このことについても、記事を書いた。
そして、この「型」を売る商売が成り立つのには、理由がある。教える側は、嘘は言っていない。実際に売れた経験をもとに語っている。学ぶ側も、合理的に判断して買っている。
ただ、note社が発表している数字によると、これまでに収益化を経験したクリエイターは約20万人。年間の販売総額は約170億円にのぼるが、そのうち上位1,000人が売上の94%を占めている。全体の平均は、数万円程度だという。
型を学んで、型どおりに準備しても、そこにたどり着けるのはごく一部ということになる。
また、売るための型を売るというビジネスの場合、最初の人だけは延々と儲かるだろうが、フォロワーは儲からないだろう。どちらかといえば、金儲けの種にされがちだ。
椅子の数は、最初から決まっているのかもしれない。
完成度の高いnoteほど、突然止まっている
私は時々、フォローしている方の「クリーニング」をする。昔フォローした方のページを、久しぶりに訪ねてみるのである。
すると、始めた頃に活発に活動していた方の中に、更新が止まっている人がちらほらいる。
特に印象に残るパターンがある。noteを始めたばかりなのに、ものすごく完成度が高いのである。
プロフィールはきれいに作り込まれている。アイコンには、ハンサムな男性や美人な女性が並んでいる。記事のデザインも凝っている。有料記事がすでに何本もある。場合によっては、メンバーシップまで用意されている。SNSへの導線もある。
「これは本気だな」と思う。
ところが、しばらくして訪ねてみると、更新が止まっている。
もちろん、なぜやめたのかを本人に聞いたわけではない。仕事が忙しくなったのかもしれない。単純に飽きただけかもしれない。
ただ、そういうページをいくつも見ていると、一つの仮説が浮かんでくる。
「稼ぐ方法」を学んで、その型どおりに準備を整えた人ほど、かえって続かないのではないか。
型どおりに準備するということは、成功したときの姿を、始める前に先に決めてしまうということでもある。有料記事はこれくらい売れるはずだ。フォロワーはこれくらい増えるはずだ。
その期待値に、実際の結果が届かないとき、「まだ途中である」と思える人と、「これは向いていない」と思ってしまう人がいるのだと思う。
準備をしっかりした人ほど、後者に転びやすいのかもしれない。せっかくここまで整えたのに、これだけの結果しか出ない。その落差が、続ける理由をそのまま奪っていく。
これは、確かめようのない仮説にすぎない。誰かに聞いたわけでもない。
副業にしたい! とまでは思わないとしても、毎日更新! 完璧な記事! 美しいサムネイル! などと、ハードルを最初から上げてしまっていた人は、長続きしないと思う。
私も、最初は少し焦っていた
もっとも、私自身も人のことは言えない。
noteを始めて3か月くらいの頃は、有料記事をどうしよう、メンバーシップをどうしよう、と結構考えていた。そこで、意識して有料記事として書いたものもある。こちらである。
こちらも、ぽつぽつと買ってくださる方もいる。
有料記事はあまり書いていないが、「ずっとモヤモヤしていた疑問が解けました」ということで、チップをくださる方もいる。こういう反応は、素直にうれしかった。
ただ、執筆にかけた時間を時給換算すると、たぶん全然割に合っていない。少なくとも私の場合、noteは今のところ「効率のよい副業」とは言い難い。
人たらしは、やはり強い
特別なノウハウも、希少な経験もない人がnoteを長く続けていくなら、もう一つ重要なものがあるような気がしている。
読者との関係である。
記事を読みに行く。コメントする。コメントに返事をする。以前の記事の内容を覚えている。「あの人、今日は何を書いたのかな」と思ってもらう。
そういう関係を作れる人は強い。記事のテーマより、その人が書いたものだから読む。そんな状態を作れる「人たらし」は、かなり強いのだと思う。
もちろん、
コンテンツも面白くて、人たらしでもある。
そんな人がいたら最強である。
私は人たらしの方には、あまり自信がない。毎日たくさんの記事を読み、気の利いたコメントをし、すべての人に丁寧に返事をするというのは、やりきれない。
だから、とりあえず、もう少し面白いことを書く方を頑張ってみようと思っている。こういう方が、私には向いている。
それから、有料記事も増やそうと思うし、メンバーシップについても、具体的なアイディアができればやってみたいなとも思うけど、ちょっと大変そうな気もするので、考えてはいるものの、特に結論はついていないし、特段準備もできていない。
いずれにしろ、少なくとも今は、
「どうやったらnoteで早く儲けられるか」より、「どうやったらnoteを飽きずに続けられるか」の方が、長い目で見れば大事なのではないか。そうすれば、結局、収益もついてくるのではないか?
というようなことを考えている。
noteで収益を上げるには、おそらく長く続ける必要がある。実際、noteというプラットフォームも、そういうことを念頭に置いて、アルゴリズムの設計もしているような気もする。
だから、収益を上げようと最初から力を入れすぎると、長く続けることが難しくなりやすいようにも思う。
noteで(手っ取り早く)儲けようとすると、noteをやめることになる。
少なくとも、そういう逆説はあるような気がしている。
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