ハレの舞台は、スウェットのままで
創作大賞に出してみたいなぁ、と思っている。
怯えたり震えたり吹っ切ったりして、ようやく今は穏やかめにそう思えている。今の私は、束の間の凪。小舟に乗ってゆらゆらと、これは大嵐の前の静けさでしょうか。
昨日、発表された募集事項に目を通してみた。小説は今年は難しいなあ。やっぱり出すならエッセイ部門になるのかなあ。それでも最大1万文字なのか、ひええ、そんなエッセイ書いたことない。
キラキラした特別仕様のサイトを見ていて、これはやっぱり「ハレの場」に向けた作品を書くことになるんだろうなあと、ぼんやり思った。アレやアレ。ランウェイ。年に一度のショータイム。スポットライトを浴びて闊歩するのは珠玉の作品の数々。そうなったら、私だって普段着のスウェットを脱いで、よそ行きのワンピースに着替える。アクセサリーつけて、香水なんかもフンスフンスとふりまいて、とっておきの自分を見せる!……のが、いいんかな。
なんとなーく、私の場合はこの塩梅をミスると良くないだろう予感がある。ああしなきゃ・こうしなきゃと、らしくない作品作りをしてしまいそう。自分のものになっていない表現は多分バレるし、自分の個性も消していく。よく見せようとする意識って、取り扱い注意なんよな。そもそも私はワンピースを持ってないし、慣れないヒールなんか履いたら足が折れる。あさっての方向に。
じゃあこれまで通り?と自問して、そうなんだけど、少しだけがむしゃらな背伸びをしたいとも思う。
ちょっと別の話、この春から新しい仕事が始まったんです。大きなプロジェクトで、関係者も多いから、普段一人でやってたことも、複数メンバーと分担しながらやることになる。そうすると、仕事のやり方をついつい人と比べてしまうのね。自分のこの部分は人より少し得意かもしれない、と思うこともないではないけど、どっちかというと打ちのめされることが多くて。
成果物へのこだわり、進め方へのこだわり。私が「ま、こんな感じでいいっしょ〜」と早々に手放したものごとに、「もっと良くできる」とこだわりを持ち続ける人たちを見ていると、この「執着心」が自分には足りないのかもって思った。
彼らになりたいんじゃない。私は、私のままに、自分のこだわりを見つけて育てたい。もう一歩いけるんじゃないかって、ちゃんと自分で期待したいの。それって、作品づくりも多分一緒やんね。
普段、こんなもんしょ〜って終わりにするところを、もう少しだけ磨いてみる。いつもより少しだけ諦め悪く、しつこいヤツになりたい。似合わない服は選ばない。だって似合わないんだもん。でも、スウェットに蝶ネクタイつけるくらいの、スニーカーをピカピカに磨くぐらいの執着を持ちたい。
今年の創作大賞、そんな感じでやってみようかな。
とかいって、ウェディングドレス引きずって気合いまんまんに登場したら、うっすら笑ってね。あー背伸びしたなあ〜と、生温かく見守ってください。
すっころんで骨折って打ちのめされたとしても。
死ななきゃセーフ。また来年、頑張ればいいのです。
とりあえず今の、ゆらゆら穏やかな抱負。
