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第199回:梅毒とはどんな病気か知っていますか?


昨日の記事では「新宿は犯罪が多い」ということについて書きましたが、実はこの街が抱える深刻な問題は治安だけではありません。いま、新宿を中心に「梅毒」が異常なレベルで大流行しているという現実があります。

梅毒は、「梅毒トレポネーマ」という細菌によって引き起こされる細菌感染症であり、主に性感染症として知られています。

1. どうして感染するか

  • 直接接触: 性行為(口を使った性交渉も含みます)により粘膜や傷から感染します。

  • 母子感染: 妊娠中の母親から胎児へ感染し、赤ちゃんに深刻な障害をもたらす「先天梅毒」の原因となります。

  • その他: 稀ですが、輸血を通じて感染することもあります。

2. 日本国内の深刻な流行状況と「新宿」のリスク

現在の日本は、一見清潔に見えますが、梅毒に関しては「100年前の流行レベルに逆戻りしている」と言われるほどの異常事態にあります。外来で聞いてみても、良くわからない、誰も教えてくれないという人が本当に多いのが現状です。

  • 4年連続の1万人超え: 2010年以降に劇的に再流行し、2025年まで4年連続で年間報告数が13,000例を超える深刻な状況が続いています。

  • 2026年の最新データ: 2026年も流行は止まらず、第5週(2月1日)時点ですでに866例が報告されています。

  • 都市部のリスク: 東京都が国内全症例の約25%を占めており、次いで大阪府、愛知県、福岡県、神奈川県などの都市部で多く発生しています。

    • 東京都の2024年梅毒患者は3,760人、2025年梅毒患者は3,385人です。中でも新宿はとても多いです。昨日の犯罪の多さとも関連しますが、この街には非常に突出したリスクが潜んでいます。

  • 地方でも増加: 都市部だけでなく、岡山県、宮崎県、愛媛県、熊本県などでも増えています。

3. 年齢層とリスク要因

  • 目立つ若年層の感染: 男性は20代から50代、女性は特に20代での感染増加が顕著です。

  • 出会いによる性的接触: インターネットでの交際仲介機能を用いた不特定多数とのカジュアルな性的接触、および性風俗産業が、従来の調査では捉えきれなかった独自の感染拡大ルートを形成していると分析されています。

4. 【誰も教えてくれない盲点】「検診をしているから安心」の誤解

 「風俗で仕事をしている女性は定期的に検診をしているから安全」と考えている人が多いですが、ここにも大きな落とし穴があります。

  • 検査の空白期間: 梅毒に感染してから検査で陽性が出るまでには約3週間から1ヶ月の時間がかかります。そのため、検査の直前に感染していた場合は「陰性」と出てしまい、すり抜けてしまいます。

  • 口の感染の見落とし: 通常の検診では口の中の検査が含まれていないことが多く、本人が気づかないまま他者へ広げてしまう原因になります。

  • 検診は過去の証明: 梅毒は免疫ができないため、先週の検査が陰性であっても、風俗の仕事をしている場合、その後の行為で感染すれば、次の検査までの間に他のお客さんにうつしてしまうサイクルが容易に成立します。

5. 症状と治療

梅毒は、初期症状が軽微であったり、一時的に消えたりすることがあります。そのため、本人が気づかないうちに他者へ広めてしまう、あるいは適切な治療を受ける機会を逃してしまうリスクが高い病気です。

  • 症状: 感染すると性器、肛門、口にしこりができ、全身に発疹が出来ます。

  • 段階的な進行: 症状の現れ方により、早期梅毒(I期・II期)、晩期梅毒、および無症候(症状がない状態)に分けられます。

  • 放置すると(晩期梅毒): 症状がないまま、数年から数十年かけて皮膚や内臓、脳を静かに破壊していきます。心臓や大血管に障害を起こすと大動脈瘤が破裂し死亡したり脳や神経が侵されて神経梅毒になり、精神障害、脳梗塞、認知症になります。

  • 治療法: ペニシリンなどの抗菌薬で治療が可能です。ただし、一度治っても再感染する可能性があるため、早期発見とパートナーとの同時治療が重要です。

まとめ

現在、日本では妊婦への検査が強く推奨されており、先天梅毒を防ぐためのワクチン開発も進められていますが、現時点では予防接種はありません。

日常生活において、不特定多数との性行為はやめましょう。また、コンドームを使用しましょう。ただし、予防は100%ではありません梅毒は免疫ができないので、何回でも感染します。

昨日の犯罪の話にも通じますが、現状のリスクを正しく知り、危険を避ける行動をとることが、今の世代にとって極めて重要です。特に20代の女性に多いということは、将来、妊娠や出産に関係するので大きな問題です

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