どうして「ごめんなさい」が言えないの? 今日からできる やさしい保護者さまのかかわり方
「悪いことをしたのに、どうして『ごめんなさい』が言えないの?」
保護者さまから、このようなご相談をいただくことがあります。
お友達を叩いてしまった時。
おもちゃを壊してしまった時。
約束を守れなかった時。
「ごめんなさいは?」と声を掛けても、黙ったままだったり、目をそらしたり、反対に怒り出してしまったり…。
そんな姿を見ると、
「反省していないのかな。」
「相手の気持ちがわからないのかな。」
と、不安になることがありますよね。
でも、どうか安心してください。
「ごめんなさい」が言えないことと、「悪いと思っていないこと」は、必ずしも同じではありません。
実は、その背景には発達の特性や、お子さんなりの理由が隠れていることがあります。
今日は、その理由について一緒に考えてみましょう。
🌸どうして「ごめんなさい」が言えないの?
「ごめんなさい」は、ただ言葉を覚えれば言えるものではありません。
・自分がしたことを振り返る力
・相手が悲しい気持ちになったことを想像する力
・自分の気持ちを落ち着かせる力
・勇気を出して言葉にする力
これらが少しずつ育つことで、「ごめんなさい」という言葉につながっていきます。
発達に特性のあるお子さんは、これらの力の育ち方に個人差があります。
そのため、「謝りたくない」のではなく、「今はまだ難しい」という場合も少なくありません。
🌸タイプ① 悪いことをしたと気付いていないタイプ
夢中で遊んでいたり、自分の気持ちが優先になったりすると、相手が困っていることに気付きにくいことがあります。
まずは「何が起きたのか」を一緒に整理してあげることが大切です。
🌸タイプ② 悪いと思っているけれど、恥ずかしくて言えないタイプ
心の中では「悪かったな…」と思っています。
でも、恥ずかしさや緊張から言葉が出てきません。
目を合わせなかったり、黙ってしまったりするのも、このタイプによく見られます。
🌸タイプ③ 気持ちが混乱してしまうタイプ
注意されると頭の中がいっぱいになり、何を言えばいいのかわからなくなってしまいます。
先に気持ちを落ち着かせることが必要なお子さんもいます。
🌸タイプ④ 「謝る=怒られる」と感じているタイプ
何度も強く叱られた経験があると、「ごめんなさい」という言葉そのものが怖くなってしまうことがあります。
安心できる環境の中で少しずつ経験を積むことが大切です。
🌸今日からできる やさしい保護者さまのかかわり方
① まずはお子さんの気持ちを受け止めましょう。
「びっくりしたね。」
「嫌だったんだね。」
気持ちを受け止めてもらえると、子どもは少しずつ落ち着きを取り戻します。
気持ちが落ち着いてから、「どうしたらよかったかな?」と一緒に考えてみましょう。
② 「ごめんなさい」を無理に言わせないようにしましょう。
言葉だけを急がせても、本当の意味は育ちません。
まずは、「相手が悲しかったね。」と気持ちに気付けるよう関わることが大切です。
③ 保護者さまがお手本を見せましょう。
大人同士でも、
「さっきはごめんね。」
「言い過ぎちゃったね。」
と素直に伝える姿は、お子さんにとって一番のお手本になります。
子どもは、大好きな人の姿を見ながら、人との関わり方を学んでいきます。
④ 言えた時は、その勇気を認めてあげましょう。
「ごめんなさいって言えたね。」
「勇気を出せたね。」
結果だけでなく、その一歩を褒めることが、お子さんの自信につながります。
⑤ 「仲直りの方法」は一つではありません。
言葉で謝ることが難しい時は、
・おもちゃを戻す
・手伝う
・お手紙を書く
・笑顔を見せる
そんな方法もあります。
その子に合った伝え方を一緒に見つけていきましょう。
🌸花音からのメッセージ🌸
「ごめんなさい」が言えない姿を見ると、
「どうして謝れないの?」
と思ってしまうことがあるかもしれません。
でも、お子さんも心の中では葛藤していることがあります。
「本当は謝りたい。」
「でも恥ずかしい。」
「怒られるのが怖い。」
そんな気持ちを言葉にできず、困っているのかもしれません。
子どもは、安心できる場所で少しずつ人との関わり方を学んでいきます。
今日言えなかったとしても、明日は少し目を合わせられるかもしれません。
明日は小さな声で言えるかもしれません。
その小さな一歩を、一緒に喜んであげてください。
「できなかったこと」よりも、「昨日より少し成長したこと」に目を向けられた時、お子さんの心にも自信が育っていきます。
子育てに完璧はありません。
どうか、ご自分を責めすぎないでくださいね。
今日も、お子さんを大切に育てている保護者さま、本当にお疲れさまです。
明日も親子で笑顔の時間が、一つでも増えますように。🌸
