どうして鉛筆や洋服を噛んでしまうの? 今日からできる やさしい保護者さまのかかわり方
どうして鉛筆や洋服を噛んでしまうの?
「また鉛筆を噛んでる…。」
「洋服の襟がいつもびしょびしょ。」
「何度『やめようね』と伝えても、また噛んでしまう…。」
そんな姿を見ると、「どうしてやめられないの?」「このままで大丈夫かな?」と心配になりますよね。
実は、鉛筆や洋服を噛む理由は一つではありません。
お子さんによって理由はさまざまで、いくつかの理由が重なっていることもあります。
「困った行動」と考える前に、「どうして噛んでいるのだろう?」という視点で見てあげることが大切です。
🌸どうしてそうなるの?
鉛筆や洋服を噛む行動には、その子なりの理由があります。
口の感覚刺激を求めていることもあれば、不安や緊張を落ち着かせるために噛んでいることもあります。
また、「見てほしい」「気づいてほしい」という気持ちから噛むお子さんもいます。
以前、私が関わったダウン症のお子さんは、急に洋服を噛むようになりました。
よく観察してみると、その子は「注意を引きたい」「自分を見てほしい」という気持ちを伝える手段として洋服を噛んでいたことが分かりました。
このように、同じ「噛む」という行動でも、その背景は一人ひとり違います。
🌸タイプ別
① 感覚刺激を求めているタイプ
口の感覚を使うことで安心したり、気持ちを落ち着かせたりしています。
② 注目してほしいタイプ
「見てほしい」「かまってほしい」という気持ちを伝えるために噛んでいることがあります。
③ 不安や緊張を和らげたいタイプ
苦手な場面や緊張する場面で、自分を落ち着かせるために噛むことがあります。
④ 集中するために噛むタイプ
勉強や遊びに集中すると、無意識に鉛筆を噛んでしまうお子さんもいます。
⑤ 習慣になっているタイプ
最初は理由があって始まった行動でも、繰り返すうちに習慣となり、無意識に続けてしまうことがあります。
🌸今日からできる関わり方
✅ 「やめなさい!」と叱る前に、「いつ噛むのかな?」と様子を観察してみましょう。
✅ 「疲れているのかな?」「不安なのかな?」「見てほしいのかな?」と、お子さんの気持ちを想像してみましょう。
✅ 噛まなかった時間や、他の方法で気持ちを伝えられた時には、その姿をたくさん褒めてあげましょう。
✅ お子さんによっては、噛み応えのある食材や、安全に噛める代替グッズを活用することも一つの方法です。
🌸療育ワンポイント
療育では、行動だけを見るのではなく、「なぜその行動をしているのか」を大切にしています。
ABA(応用行動分析)では、
「どんな時に噛むのか」
「噛んだ後に何が起きるのか」
を観察することで、行動の理由が見えてくることがあります。
また、感覚統合の視点では、口の感覚刺激を求めている場合もあります。
同じ「噛む」という行動でも、
・感覚を満たしたいのか
・気持ちを伝えたいのか
・不安を和らげたいのか
理由は一人ひとり違います。
だからこそ、その子に合った関わり方を一緒に見つけていくことが大切です。
🌸花音おすすめ お役立ちアイテム
・噛み応えのある食材(年齢や安全面に配慮)
・チューブ型・ネックレス型などの噛むための代替グッズ
・ストレスボール
・感覚遊びができるおもちゃ
・視覚タイマー
🌸花音からのメッセージ
「また噛んでる…。」
そう思うと、つい止めさせたくなるものです。
でも、その行動には、お子さんなりの理由があります。
大切なのは、「噛んではダメ」と伝えることではなく、
「どうして噛んでいるのかな?」
と、お子さんの気持ちに目を向けることです。
困った行動の裏には、必ず理由があります。
その理由を理解しようとすることが、お子さんとの信頼関係を深め、安心して過ごせる毎日へとつながっていきます。🌸
