フェルメールのおすすめ入門書7選!絵の特徴や時代背景を知るともっと楽しくなる!
フェルメールのおすすめ入門書5選!絵の特徴や時代背景を知るともっと楽しくなる!
フェルメールといえば『真珠の首飾りの少女』や『牛乳を注ぐ女』で有名な17世紀オランダの画家です。


そしてフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』が2026年8月21日から9月27日にかけて来日が決定しています!
詳しくはこちらの大阪中之島美術館の特設ページをご参照頂きたいのですが、やはりせっかく生で観れるのであればもっともっと楽しみたい・・・!そんな時に役に立つのがガイドブック、つまり入門書になります。
フェルメールのどこがすごいのかがわかれば展覧会をもっと楽しめること間違いなしです。今回の記事ではそんなおすすめの入門書をご紹介していきます。
では、早速始めていきましょう。
1『もっと知りたいフェルメール』
作品の時代背景も学べるおすすめガイドブック!

この本ではフェルメールの生涯と作品のわかりやすい解説を聞くことができます。
この本で特にありがたかったのはフェルメールが活躍した17世紀オランダの時代背景も詳しく知ることができる点でした。
この時代のオランダ社会は、当時芸術界の中心だったローマとはまったく異なる様相を呈していました。
その社会事情の違いがオランダ絵画に独特な発展をもたらすことになります。その流れがとても面白く、一気に読み込んでしまいました。
ひとつひとつの作品解説も詳しくなされますので自分の好きな作品をじっくり見ていけるのもありがたいところです。私もこの本で完全にフェルメールにはまりました。
この本は入門書として非常におすすめです。なかなか知る機会のないオランダの時代背景も学べる実に刺激的な一冊でした。
2『中野京子と読み解く フェルメールとオランダ黄金時代』
時代背景と歴史を詳しく学べるおすすめ解説書!

この作品はフェルメールの絵だけでなく、ほかの画家による絵も参考にしていくところも特徴的です。
フェルメールだけでは見えてこない世界も知ることができますし、それぞれの画家の特徴を比べてことができるのも嬉しいです。やはり比べるからこそ見えてくるものがあります。
そして何より中野京子さんの語りです。もうさすがの一言!とにかく面白い!絵の解説に加えて時代背景や当時の出来事が語られていくのですが、面白くてあっという間に読み終わってしまいました。これは素晴らしい本です。読みやすさも抜群です。
ぜひぜひおすすめしたい作品です!フェルメール入門にもうってつけな作品となっています。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
3朽木ゆり子、前橋重二『フェルメール巡礼』
所蔵博物館を訪れるのに便利なおすすめガイドブック!

この本で最もありがたいのはそれぞれのフェルメール作品が所蔵されている美術館の地図や外観、そして館内の雰囲気まで知れるところにあります。
そして一枚一枚の絵に対しても、わかりやすい解説があるので、この本一冊があれば旅行の際に非常に重宝すると思います。
オールカラーで写真もたくさん掲載されているのでこの本を読んでいるだけでフェルメールの世界に浸ることができます。
これを読んでいると実際に現地でオリジナルの絵画を観たくなってきます。
4ゲイリー・シュヴァルツ『フェルメールの世界 拡大図でたどる静謐の物語』
フェルメールの職人技を堪能!細部の細部まで見逃さない独特なフェルメールガイドブック!

この作品は書名にもありますようにフェルメール作品を拡大して細部の細部まで堪能しようという作品になります。


上の引用画像を見て頂ければわかりますように、絵の全体像を見るのと、一部を拡大してみるのとではまた違った見え方がしてきますよね。
フェルメールの絵は全体の構成や美しさが見事すぎて、逆に細部にまで目がいかないということが出てきます。
私もこれまで様々な本でフェルメールの絵を観てきましたが、この本では意外な発見がどんどん出てきました。
「え?ここはこんな風に書かれてたの!?」「こんなのあったっけ!?」と何度も驚くことになりました。
フェルメール得意の光の粒がどこにどのように使用されているのか、そして服の質感はどのような筆運びで表現しているのかというのもこの拡大図では感じることができます。
これはぎりぎりまで拡大して見ないとなかなかわからないと思います。肉眼で作品を見るだけではかなり厳しいです。
漠然とフェルメール作品を見るだけではまず気付くことのできない達人の技をこの本では観ることができます。
しかもオールカラーでページいっぱいに掲載されていますので非常に見やすいです。
美術館に行ってもここまで顔を近づけて絵を観ることはできません。まして虫眼鏡で観ていくように現地でじっくり観察するのはさらに不可能です。この本はそんな不可能を可能にしてくれる1冊です。
読めばきっと驚くと思います。「フェルメールはこんな風に描いていたのか」と度肝を抜かれること間違いなしです。改めてフェルメールの化け物ぶりが感じられます。すごすぎます。この本を読んでからフェルメールのオリジナルに会った時はどんな風に見えてくるのだろうとわくわくしてしまいます。それくらい見え方が変わって来るのではないでしょうか。
5ローラ・J・スナイダー『フェルメールと天才科学者』
フェルメールのすごさがわかる驚異の名著!

この本は最高です!
とにかく面白い!こんなにわくわくさせてくれる本にはなかなかお目にかかれるものではありません。
フェルメールといえば光の粒が感じられるような独特な画風が特徴的です。
この「光」を絶妙に捉えるフェルメールの技術はいかにして習得されたのか、そしてその技術は当時の世界においていかに革命的だったのかということをこの本では見ていくことになります。
後世を生きる私たちは当たり前のようにこの絵を観てしまいますが、フェルメールが見ようとしていた世界がいかに時代の最先端をいくものだったかをこの本で知ることができます。
著者のローラ・J・スナイダーは当時の時代背景や宗教事情と絡めてフェルメールのことを語っていきます。これがすこぶる面白い!「え!?そうなんだ!!」ということがどんどん出てきます。
フェルメールをはじめとしたオランダ絵画がいかに当時の時代背景と結びついていたかがよくわかります。フェルメールがいかに巨大な革命を起こしたかには驚くしかありません。
この本の面白さをぜひ皆さんにも体感して頂きたいです。フェルメールファン必読です。きっともっとフェルメールを好きになります。
またフェルメールにあまり関心がなかった方にもぜひおすすめしたいです。フェルメールってこんなにすごかったのかと驚くと思います。
そしてさらに言えば、宗教や文化に興味のある方。そのような方にもぜひおすすめしたいです!
というのも、この本では従来のキリスト教的世界観と全く異なる世界の見方をしたフェルメールとレーウェンフックが語られます。
世界は絶対神が創造したと考え、目に見えない世界など想像だにもしていなかった社会です。そんな中レーヴェンフックは顕微鏡で微生物を発見し、人間の肉眼では知りえない世界を提示しました。フェルメールも人間の視覚の仕組み、つまり光の原理を探究しました。
これはコペルニクスやガリレオ・ガリレイ、ニュートンなどとも繋がってきます。
世界が中世から近代へと移っていくその過度期の流れを知ることができる驚きの作品です。何度も言いますがこんな刺激的な作品にはなかなかお目にかかれるものではありません。
6宮下規久朗『フェルメールの光とラ・トゥールの炎』
ダ・ヴィンチからフェルメールへと続く光と闇の探究とは

この作品は書名にありますように、光の画家フェルメールの美しい絵画がいかにして生まれてきたのかということを「闇」を切り口に考えていく作品になります。
この本のもう一人の主要人物ラ・トゥール(1593-1652)はフランスの画家で、「夜の画家」と呼ばれる巨匠です。

窓から差し込む美しい光を描いたフェルメール。それに対し闇を照らすろうそくの火を描いたラ・トゥール。
この2人の対比はそれだけでも興味深いですよね。
そしてさらに興味深いのはこうした「光と闇」の探究はあのレオナルド・ダ・ヴィンチにも繋がっていくという点でした。
ダ・ヴィンチが確立した「闇と光」の描写技法。
そしてそこからさらに時代を経て登場してきたのがイタリアの画家カラヴァッジョ(1571-1610)になります。

暗闇の中へ強烈な光線を差し込ませることでドラマチックな構図を完成させたカラヴァッジョ。
カラヴァッジョと言えばバロック美術を代表する『聖マタイの召命』が非常に有名ですが、世界で最も有名なキリスト教絵画のひとつを描いたその人物が、殺人まで犯し逃亡していたというのはかなりの衝撃でした。 当時の時代背景まで学べるこの本は私にとっても非常にありがたいものがありました。おすすめの入門書です!
カラヴァッジョについては以前紹介したこの記事でもお話ししましたが、西洋絵画の歴史において決定的な働きをした人物であります。
そしてそれが巡り巡ってフェルメールの光の描写に繋がっていきます。絵画の歴史も繋がっているのだなということを感じられるのがこの『フェルメールの光とラ・トゥールの炎―「闇」の西洋絵画史』という一冊です。これは面白い本でした。
7アンソニー・ベイリー『フェルメール デルフトの眺望』
時代背景とフェルメールの生涯を詳しく知れるおすすめ伝記!

この作品はフェルメールの生涯を詳しく知るのにとてもおすすめな伝記となっています。
『「キャンヴァスに向かう画家を間近に見る思い」と絶賛された評伝』と絶賛されるように、17世紀オランダの時代背景と共にフェルメール周辺の出来事がかなり詳しく語られていきます。しかもそれが読みやすく面白く書かれていますので、フェルメールをもっと知りたいという方にうってつけの伝記となっています。
画家も時代背景を離れて生きることはできない。そのことをこの本で感じることになりました。
フェルメールの生きた時代をかなり詳しく知れる作品です。ぜひぜひおすすめしたい伝記となっています。
おわりに
私がそもそもフェルメールを初めて好きになったのは『デルフトの眺望』がきっかけでした。

その時はシンプルにこの絵の美しさに魅了されてしまったのでありますが、こうして改めてフェルメールの解説書を読んでいくにつれてもっともっとフェルメールのことが好きになりました。
そして実際に現地にまで足を運ぶことになったのが以下の記録です。
フェルメールは知れば知るほど面白い!これは間違いありません。
今回の記事では紹介しきれなかった本がまだまだあります。それらは以下の記事でまとめていますのでもっと知りたい方はぜひご参照ください。
この記事が皆さんのお役に立てましたなら何よりでございます。
以上、「フェルメールのおすすめ入門書5選!絵の特徴や時代背景を知るともっと楽しくなる!」でした。
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