同期100人いたら90番目。大手SIerで20年弱生き残ってしまった男の自己紹介
どうも、プロパー佐藤です。偽名です。
俺は日本のどこかにある大手SIerで20年弱働いているしがないサラリーマンで、会社名は言えないけど「大手SIer」で検索すればまあ確実に名前が出てくるような会社にいる。転勤&出向も何回かして、エンジニアっぽい仕事からPL、PMっぽい仕事まで一通りやった結果、気づけば人生のかなりの部分をSIerに捧た。
こう書くと歴戦のベテラン感が出るんだけど、残念ながら俺は仕事ができない。同期を100人並べて仕事ができる順に並べたら90番目くらいだと思う。下手したら95番目かもしれないけど、その辺はもう誤差だからどうでもいい。
大手SIerは無能にも優しい
そんな俺でも20年弱生き残れているのが大手SIerのすごいところで、仕事に対する情熱も特にないし、転職して人生を変えてやろうみたいな野心もないし、出世欲もない。確定で課長に上がれない。社内でも「頼んだ仕事は一応やるけど、こいつ信じられないくらい使えないな」評価に落ち着いていると思う。
それでも給料は振り込まれるし、ボーナスも出るし、福利厚生もある。そして明日いきなりクビにもならない。日本の大企業はマジですごい。
仕事で自己実現する気もなくて、それでもそこそこの給料が欲しい人間には、大手SIerにしがみつくキャリアは割と悪くないと思ってる。これは別に皮肉でもなんでもなくて、俺という実例が20年弱かけて証明している。
もちろん仕事ができる人はもっと上を目指せばいい。秀才は外資に行け。

でも世の中全員が仕事のできる人ではない。俺みたいな人間にも生存できる場所は必要で、その点、大手SIerはかなり懐が深い。
ありがたい。
得意技は議事録、WBS、課題管理表
じゃあ20年弱SIerで何を身につけたのかというと、俺はテックのスペシャリストでもないし、コードをバリバリ書けるわけでもない。得意なのは議事録を書くこと、WBSを作ること、課題管理表を更新すること。
会議で何も決まらなかった時に課題欄へ「継続検討」と書く技術もある。20年弱SIerをやってきた男の職人芸がこれ。
ところが最近、生成AIが出てきて、俺が20年かけて磨いた得意技をものすごい勢いで奪い始めている。よりによってそこから取るのかよと思う。コードを書けない俺から議事録まで取り上げたら一体何が残るんだ?
ただ、これも大手SIerだから、AIに仕事を奪われた瞬間に会社から放り出されることはたぶんない。仕事がなくても雇用は残る。
SIerで身についた最強スキルは「寝たら忘れる」
もう一つ、20年弱SIerをやって身についた特殊能力がある。嫌なことがあっても寝ると結構忘れる。
この仕事をしていると客に詰められる。会議で詰められて、電話で詰められて、メールでも詰められる。ようやく会議が終わったと思ったら個別メールが来て、要約すると「お前ゴミ」と書いてあったりする。
もちろんその瞬間は普通にへこむ。俺にも人間の心はまだ残っているから、仕事辞めようかなとか思いながら帰る。でも寝る、すると翌朝には意外と回復している。
俺は昔から記憶力があまり良くなくて、若い頃は普通に短所だと思っていたんだけど、20年弱SIerをやって考えが変わった。嫌な記憶まで全部鮮明に保存できる人間はこの仕事に向いてない。俺は忘れるから生き残った。
加齢で記憶力が落ちるという一般的にはネガティブな現象すら、生存能力に変えてくれるのがSIer。ありがとうSIer。俺をここまで強くしてくれて。
なんでこんなnoteを始めるのか
で、なんで今さらnoteなんて始めるのかという話なんだけど、理由は単純で、Sierの世界があまりにも面白いから。悪い意味で。
いやまあ、大手SIerが全部ブラックだと言いたいわけではない。俺の会社なんて待遇だけを見れば相当恵まれていると思う。でもSIという仕事そのものが、たまに笑うしかないくらい狂っている。
無茶苦茶な納期が降ってきて、仕様が途中で変わって、責任分界がよく分からなくなって、会議のための会議が増えて、作業時間がなくなって、体制図にデキる奴が3人分身して、プロジェクトが燃える。大量の人間が参加しているのに全体像を把握している人間が誰もいなくなり、それでもなぜかExcelの管理表だけは増え続ける。
こんな世界で20年弱も働いてきたのに、この面白い経験を全部頭の中に抱えたまま死んでいくのはもったいないと思った。
別にSI業界を変革したいとか、日本企業の働き方を変えたいとか、そんな高尚な目的はない。単純に仕事で酷い目に遭った時、「これ、せめてネタにして誰かに笑ってもらわないと割に合わないだろ」と思うようになった。
闇のフィールドで働く同士諸君へ
このnoteでは、大手SIerで20年弱働いてきて俺が実際に見たこと、経験したことを書いていく。
炎上案件、理不尽な顧客、協力会社との関係、社内政治、異動、出向、評価、出世する人、出世しない人、仕事ができる人、仕事ができない人。そして仕事ができないままなぜか生き残っている俺。
当然、会社名や顧客名や特定できる情報は出さない。その辺を間違えるとnoteどころではなくなるので。俺にも最低限の社会人としての理性は残っている。
読んでほしいのは、まず同じ闇のフィールドで働いているSIerの同士諸君。「俺の現場だけおかしいんじゃないか」と思っているなら安心してほしい。こっちも相当おかしい。
それからSIerじゃなくても、会社に行くのがつらい人、客や上司に詰められている人、評価されない人、出世コースから外れた人、仕事ができなくて落ち込んでいる人にも読んでもらえればと思う。
少なくとも俺よりはマシだと思えば多少元気が出るかもしれない。
そして「いや、佐藤、お前の現場なんて全然ブラックじゃない。俺の方が100倍ヤバい」という人がいたらぜひ名乗り出てほしい。その時は一緒にスクラムを組もう。
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これ書いた記事です。
— Sier佐藤 (@sier_sato) August 13, 2026
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