【私の仕事術】私の仕事の恩人編②「商品化、商品開発」若き頼もしき恩人達。
こんにちは。
「好き」は最強のスキル!です。
シリーズ2回目です。
今回は、グッと時代は近づいて8年程前のお話しです。
※タイトル画像はAIで生成したもので実際の人物ではありません。
出来ない理由を探したベテラン達。
8年程前に、あるプロジェクトが立ち上がりました。
私もメンバーの一人で、商品部精肉バイヤーと共に精肉部門のまとめ役としてプロジェクトに参加していました。
メインメンバーは私とバイヤーを含めて6名で、サブメンバーとして入社2、3年目の若手女性社員が4名おり、総勢10名で構成されていました。
精肉部以外に、惣菜部、鮮魚部、ベーカリー部と全部で4部門からなるプロジェクトでした。
プロジェクト名は「新即食開発プロジェクト」。
つまり、「直ぐそのまま食べられる新商品の開発」を進めるプロジェクトでした。
ここで、精肉部メンバー全員が頭を抱える事となります。
精肉部は、生食(ローストビーフなど)やハム、ソーセージなどの加工肉を除けば大半の商品が「素材」である「生肉」が主体の部門です。
鮮魚部も素材の販売が主体ですが、数多くある刺身は「そのまま食べる」商品です。
合わせて、「寿司」も販売しています。
つまり、鮮魚部は「そのまま食べれるもの」の素地があり、そこを起点に商品開発を進める事が可能で
あり、言わば取っ掛かりがあったのです。
惣菜部、ベーカリー部は扱い商品の全てが「そのまま食べれる商品」であり、ただ単に新商品開発をするだけとも言えます。
全ての部門が揃っての全体会議は隔月で行われます。
参加メンバーは、メインメンバーのみで、サブメンバーは、各部門ごとの分科会への参加でした。
(分科会は月2回実施、サブメンバーはどちらか
1回参加)
初回は、メンバー紹介だったり、今後のスケジュールだったりでしたが、以降はそれぞれの部門が試作品を毎回持ち寄りプレゼンする決まりでした。
そして、2回目の全体会議を迎えます。
ここで、時計の針を少し戻して精肉部分科会のやり取りです。
「試作品のある方は提出して下さい。」
「なければ、今日中に作らなければなりません。」
「どなたかいらっしゃいませんか?」
「大体、精肉部門で直ぐに食べれるものなんてそう簡単には出来ませんよ。」
「生肉を整形して商品にするだけでも大変なのにそれをさらに加工するなど手間がかかり過ぎます。」
「仮に加工したとして成分表示はどうするのですか?」
「惣菜、ベーカリーはずるいよな!扱う商品全部そのまま食べれるものじゃないか!」
「新たに、今迄にない商品を開発するといった点では同じだと思います。よその部門の詮索をするより
も、まず一品考えましょう。」
「成分表示に関しては山田バイヤー(仮称)が中心となってやって下さいます。」
「焼いてステーキにして売るとか、自家製煮豚を作るとかはどうでしょう?」
「自家製煮豚や焼豚なんて、惣菜で既に売っているじゃないか!」
「焼いてステーキにして売るなんて、直ぐに冷めて肉が硬くなってしまいます。」
「惣菜もいつも温かいものを並べている訳ではないですよね?その内冷めてしまうと言う点では同じだと思いますが。」
こんなやり取りが延々と続き、埒が明かないまま分科会は終わり、全体会議当日を迎えました。
他の3部門は、メインメンバー全員が1品、ないし
2品試作品を持ち寄ったのに対して、精肉部門は
私と山田バイヤーの二人で考えた1品だけでした。
精肉部メンバー全員が打ちひしがれたまま会議は終了しました。
会議終了時に、商品部部長と店舗運営部部長に呼び止められました。
「精肉部門が苦心するであろうことは、プロジェクトを立ち上げる時点で折り込み済みでした。」
「ただ、このままで良いとは当然言えません。」
「何か、思い切った施策の変更が必要です。」
「とにかく、早急に対処して下さい。」
救いの神は若き女神達。
思い切った変更。
これは、最初の分科会の時からずっと頭から離れない事でした。
行き詰まった時には物事をひっくり返して考える。
我以外皆我師。
私が、これまで物事に行き詰まった時にいつも参考にしている考え方です。
「ひっくり返すか・・・・。」
「我以外皆我師・・・年齢、性別問わず、得意そうな人・・・・・・か。」
・・・・・・・・・五里霧中・・・・・・・
「そうか! 凄く単純な事じゃないか!」
「何で今迄考えつかなかったんだろう!」
そして、散々な思いをした全体会議後初の分科会の日が来ました。
私は、あらかじめサブメンバーも全員参加するように要請していました。
ある大事な事を発表する為に。
「お集まり頂きありがとうございます。」
「会議を始める前に大切な発表があります。
その為にサブメンバーの方達にも全員集まって頂きました。」
「先日の全体会議ですが、出席された方は相当堪えたと思います。 と同時にこの状況をなんとか打破せねばならないと思われたのではないでしょうか?」
「私も同じ思いです。」
「そこで一つ提案、と言うよりこうしたいと思います。」
「一言で言うと役割変更です。」
「それはいったいどの様な事でしょうか?」
「文字どおり役割の変更です。」
「端的に言えばメインメンバーとサブメンバーの役割を入れ替えます。」
「・・・・・・・・・・」
「つまり、今後はサブメンバーの4名に主体で動いて貰い、メインメンバーは彼女達のサポートに廻ります。」
「それで上手く行くのですか?」
「彼女達はまだ入社して年数も浅いし、やりたい事と出来る事の区別もつかないのでは?」
「或いはそうかも知れません。」
「と言うより、だからこそ良いのです。」
「私達は、あまりにも先を読みすぎて躊躇ばかりしていました。言わば、出来ない理由を探していたのです。 無意識の内にではありますが。」
「彼女達がどの様なアイデアを出し、どのような手順で形にするかのかはやって見ないと解りません。が、私達はそれがどの様ものであれ形にするべき方法を探すのです。」
「これまでの反省も踏まえて、出来ない理由を探すのでなく、どうすれば出来るのかを考えるのです。」
「サブメンバーの皆さん。」
「皆さんが商品開発をするに当たって留意して頂きたい事あります。」
「皆さんには、出来そうなものではなく、こんなものがあったらいいなとか、こんなものを食べたい!
或いは、同じ商品でもここにこだわりたいなど自らの思いを形にして頂きたいのです。」
「そして、平たく言えば助けて欲しいのです。」
「お願いできますか?」
彼女達は一様に自信の笑みを浮かべて頷きました。
その後、プロジェクトは順調に進み遅れを取っていた精肉部は、他の3部門と比べても引けを取らない
どころか、他を凌駕する程の成果を上げることが出来ました。
最後に。
新商品は、特にネーミングにこだわりました。
そこに時間もかけました。
ネーミングに行き詰まると、最終的にはその商品の何処が一番思い入れがあったかで決めました。
今思い返しても、思わず笑みがこぼれるようなネーミングばかりです。
4人は全員結婚されて、退社してしまいましたが、
御縁があれば再び共に仕事をして見たいものです。
4人の救いの女神達。本当にありがとうございました。
最後迄読んで頂きありがとうございます。
次回も読んで頂ければ幸いです。
