風鈴、今年もいた
去年の同じ頃にも書いたが、
今年も、
この季節がやってきた。
またまた、
裏のお宅の風鈴が、
強風で大暴れしている。
どうやら今年も、
この風鈴の暴れっぷりには
気づいていない様子である。

夏が近づくにつれ、
できれば今年は、
軒先に風鈴を下げないでほしいな、と
ひそかに願っていた。
ところが、ある朝。
チリン……。
という音で目が覚めた。
ああ、
やはり。
いた。
今年も、
いた。
風鈴そのものは、
ふだんなら涼しさを演出する、
日本の夏の風物詩。
爽やかな音色は
耳に心地よく、
気持ちまで穏やかにしてくれる。
風鈴とは本来、
そういうものである。
少なくとも、
私はそう教わってきた。
それが、
「暴風」という悪魔によって、
突如、
覚醒する。
ジャンジャン、
ジャカジャカ、
ジジージ、
カチカチカチ、
ジャカジャカジャン。
我を忘れて、
完全にトランス状態。
もう、
涼を届ける気など
さらさらない。
レッド・ツェッペリンの
ジョン・ボーナムも真っ青の、
怒涛のドラムソロである。
……。
お前、
風鈴だよな。
もしかしたら、
今夜のこの演奏は、
「伝説の風鈴演奏」として
語り継がれるかもしれない。
少なくとも、
我が家では。
そのうち、
「あの夜の演奏は凄かった」
などと、
後世に語り継ぐ日が
来るかもしれない。
来ないかもしれない。
去年は、
夏フェスだと思って
東京音頭に脳内変換し、
なんとかやり過ごした。
今年は、
「伝説のドラム演奏」
ということにして、
円満解決したいと思う。
苦情を言うより、
脳内設定を変える。
ご近所トラブルは、
想像力で解決するに限る。
去年の風鈴騒動はこちら。
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