見出し画像

【雑記】プーチン大統領が北方領土を訪問!その真意は…?

こんにちは、ニコライです。今回は【雑記】です。

8月13日、プーチン大統領が択捉島を訪問し、現地の水産加工工場などを見学しました。

ご存じの通り、択捉島は国後、色丹、歯舞などとともに、日本が「北方領土」と呼ぶ4島の1つです。第二次大戦末期、対日参戦したソ連が南樺太や千島列島とともに占拠し、以降81年にわたってロシアが実効支配していますが、日本は4島の返還を要求しています。今回のプーチン訪問は、日本側とすれば容認することができない出来事であり、茂木外務大臣や高市首相は抗議の声を上げています。

これまでロシアの首脳が北方領土を訪れた例としては、2010年のメドヴェージェフ大統領の国後訪問があげられますが、プーチン自身が訪問するのはこれが初です。しかし、なぜプーチン大統領はこのタイミングで北方領土を訪問したのでしょうか?以下、僕の考えをまとめます。

①国内向けのアピール

1つは、国内向けのアピールという理由です。ロシアでは来月9月に下院選を控えていますが、与党「統一ロシア」は苦戦を強いられると予想されています。なぜなら、ロシア経済の悪化・インフレ・戦費を賄うための増税、さらにウクライナによる石油基地への攻撃によってエネルギー不足が発生したことで、戦争の悪影響がロシア国民を直撃し、厭戦気分の蔓延しているからです。こうした背景から、与党への支持回復のためにナショナリズムを煽りたかったのではないか、という理由が考えられます。

②高市政権への観測気球

次に、高市政権への観測気球という理由です。これまでの記事でも取り上げてきましたが、高市政権になってから、日本政府はウクライナとの交流を避け、ロシアに経産省官僚や経済訪問団を送り込むなど、ロシアに歩み寄る姿勢を示しています。ロシアからすれば、「政権交代後に日本は急に歩み寄るようになったが、では領土ではどうなのか。これまでの政権と何か違うのだろうか」ということが気になるはずです。そこで、強めのアクションに出てみることで、高市政権が領土問題についてどういう考えを持っているのかを見極めたかったのではないでしょうか。

③日本政府への苛立ち

②で述べたように、最近の日本政府はロシアに対して歩み寄る姿勢を見せています。しかし、ロシアとしては日本政府のアクションは極めて不十分に映るはずです。なぜなら、ロシアの最大の関心事は「対露制裁の解除」にほかならないからです。今回の訪問は、歩み寄りの姿勢を見せる割には、結局米欧に同調して制裁を科し続ける日本に対するロシアの苛立ちの現れとも取れます。

ちなみにですが、韓国は今年3月のホルムズ海峡封鎖以来、ロシアからのエネルギー輸入を再開するなど、ロシアとの関係改善を実現しています。「本当に関係を改善したいなら、日本も韓国のようになれ」とロシアは言いたいのではないでしょうか。

◆◆◆◆◆

今回の訪問について、ネット上で「これは北海道侵攻の布石ではないか!?」という意見を見かけましたが、おそらく日本人が思っているほど、ロシアは特別な意味を込めていないと思います。ロシアが日本に強く出るのは、日本との関係を改善する気が無いからにほかなりません。先ほど述べたように、対露制裁解除は最大の関心事ではありますが、おいそれと解除する気はないということも分かっているはずです。だからこそ強く出るわけです。

さて、今回の択捉訪問を受け、僕は日本政府に言いたいことが1つあります。それは、「いい加減ロシアに宥和するのはやめていただきたい」ということです。

経済協力などによってロシア(ソ連)から領土問題で妥協を引き出そうという試みは、田中角栄から始まり、海部俊樹、細川護熙、橋本龍太郎、そして安倍晋三ら数々の首相が試みたアプローチですが、成功したことは一度もありません。結局ロシアは経済協力だけ得ようとして領土問題は協議しない、という姿勢を貫き続けています。特に、現在のロシア政府、プーチン大統領は領土問題に対しては極めて非妥協的です。このような相手では、まともに交渉すらできないはずです。

そして、高市政権が対露融和に傾く姿勢を示したところで、結局はこのような結果なわけです。ロシアへの妥協はただただ日本側が損をするだけであり、全く無駄です。即時やめるべきです。なぜ安倍晋三の失敗を目の当たりにした政治家や官僚が多いであろう現在の日本政府が、同じ失敗を繰り返そうとするのか、理解に苦しみます。

日本政府には、これまでの失敗をしっかりと検証したうえで、より現実的なロシアとの付き合い方を考えていただきたいものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!