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「塩」について

塩?塩だと?
塩もご存じないとはァ!

口の端が限界まで上がって笑顔になる、最強の煽りですね。連綿と引き継ぎたい口上です。

話を戻しまして。今回は塩です。主題にしていることと諸説と少々実験していることも合わせて纏めておこうと思います。食品として選ぶときに気にしている事も覚書がてらに書くので、皆さんにとってもなにかしらの役に立てば、幸いに存じます。


塩のことわざ・慣用句

意外と多いのと、身近にあるのでこの後に書く塩に関する童話に通ずるところもある気がします。次の童話のをあえて挙げるとすれば「塩食った報いう」(悪いことをしたために、自分の身に受ける苦しいむくい。)が近いかもしれません。父親側からするとそのままな在り様ではなかろうかと思います。国が違うのに、面白いことです。
塩という単語を使ったの、派生したもの、全く使っていないのに関連しているものをいくつかピックアップしておこうと思います。気になった方はぜひ、検索してみてください。

・塩を使うもの
―敵に塩を送る:敵対する相手が困っている時に助けの手を差し伸べる。
―手塩にかける:自ら世話をして慈しみ育てる、大切にする。昔から手に塩をつけて丹念にものを作る行為には、愛情が込められているとされている。
―河童に塩頼む:あてにならない。
―淵に塩:全く不可能なこと、無駄の喩え。また、次から次へと消えてしまって、溜まる事ないさま。

・派生したもの
―しおらしい:控え目で、慎み深く、可愛らしい様。
→封建時代、塩が手に入りにくかった百姓の女たちは出陣する武士が持つ塩包みに目をつけて言い寄った。しかし彼女たちの態度はいかにも恥ずかしそうで、塩欲しさの素人の言い寄りとすぐに見破ることができた。「しおらしい」とは、"この塩が欲しいんだなと察しがついていた"が転じた。
―しおがしむ:世の中の苦労を経験する。

・使わないもの
―一番うまくて、まずいもの:「故老諸談」によると、かの徳川家康はある日、側に仕える阿茶の局(つぼね)に、「この世で一番うまいものは何か?」と尋ねると、局は、「それは塩です。山海の珍味も塩の味付け次第。また、一番まずいものも塩です。どんなにうまいものでも塩味が過ぎると食べられなくなります。」と答えた。塩はさじ加減ひとつで、他のものの味を引き出す。指導者もまた、家臣の心を巧みにとらえ能力を引き出すことが肝心。家康は、局の言葉に深く感銘し、以後教訓としたという。

塩という単語を使わないこの句を知らなかったので、感嘆してしまいました。表現の幅が広がりそうで、ぜひものにしたいですね。個人的に、よく勘違いされるているように思われるのは「敵に塩を送る」と「表に塩を撒く」・「傷口に塩」という行為に思います。

塩の童話

海外には塩を扱った物語があります。私も小さい頃に絵本で読んだのですが、まさか今になって役に立つとは思いませんでした。読んだ際は確か「塩の娘」だった気がしますが、今調べてみたら「塩のように好き」であったり「塩の王女」であったりと覚えのない名前になっていました。
あらすじはこのようだったと記憶しています。

ある貴族の父親には3人の娘がいた。その娘たちに自分をどのように愛しているかいってみよ、お土産を買ってこようと言った。一人は「宝石のように」、一人は「ドレスのように」と。末の娘は「塩のように」と言った。最初の2人には、機嫌を良くした。けれども、最後の答えに「私を安っぽい塩と同じように考えるとは何事か!出て行け!」と激昂して、娘を追い出した。

冒頭がこうだったと思います。
中間が思い切り、記憶が抜けています。ただ、おぼろげに魔女みたいなのが登場して、こうだったと。

魔女は末の娘の話を聞き、世界のすべての調味料が砂糖に変えてしまった。「塩味」というものがなくなったのである。末の娘のいない家族の食事の場面、スープを飲んだら砂糖のように甘く、飲めたものではないとウェイターに抗議した。塩を希望したが、全くないと断られる。ラストでは、末の娘は砂糖に代わってしまったことを知り、心配になり帰宅した。倒れた父親に駆け寄り、淚を流しました。その淚が口に入って、塩の大切さを改めて噛み締め、全てが元に戻った。

というものだったと思います。国によって少々エンディングが異なっており、この締めはイタリアであったそうな、そうでないような。似たような童話にスペインやイギリスというかシェイクスピアのリア王もあるのだそうです。きちんと読んだ事がない、もしくは読んだかもしれないが記憶にないのどちらかです。全くピンとこないのは、怖いですねぇ。

というか「安っぽい塩と同じにするとは!」と怒る点で、本当に安かったのかなと疑問もありますが、先の2つがそれ以上に高価であったのと娘が裕福な家の子という事を前もって思うと、まあ金額が比較的落ち着いている=安いという感想に落ち着くのだろうかと興味深い点ではあります。塩が軽んじられるのは、なぜなのでしょう。ヨーロッパの塩はそもそも海水なのか、ほったらかしで得られたりするのか、日本のような製法とはまた違うのか、国を越えたミステリーです。

さてさて、いかがでしたでしょうか。私の記憶が断片的で申し訳ないのですが、最初に塩=どこにでもある安っぽいものと思っていたのが、無くてはならないものであったと気づかされるというお話。他にご感想がありましたら、ぜひコメントでお聞かせ願いたく候。

モノノ怪での塩の扱われ方

長編ayakashiやモノノ怪シリーズの中でも、塩は大変活躍します。長編では塩は壺に入れて保管されているものだったのようです。
ayakashi・映画モノノ怪・蛇神:塩の囲い、結界として。ayakashiでは、モノノ怪そのものに投げつける清めとして。
モノノ怪・火鼠:子火鼠を追い出すための囲いとして。
テレビ版モノノ怪・海坊主:海の上には塩は大量にある為、薪の灰を塩の囲いのように作る、ただし、縄などの薪以外のものが入ると魔除け、邪を祓う効果はない。
3つ目は塩そのものの効能というより、なんと塩が裏目になり使えない時の見方としてですね。

余談ですが、好ましくないお客が来た時に店主・家主が「表に塩を撒いておけ!」と言いますが、お清めの効果に期待した点が大きかったのではと思います。また、それが高価で手に入るのが難しかった時は灰を代用していたと考えられます。

天然塩と精製塩

精製塩:海水をイオン交換膜法などで電気分解し、塩化ナトリウム以外の成分をほぼ取り除くこと
天然塩:海水や岩塩を天日干しや釜炊きなどの自然な方法で結晶化させること。ミネラルなどが残り、苦味や滋味を感じる。精製塩より辛みが少ないとされる

製造工程が全く違います。探す際、違いを見る一番簡単な方法は裏面の製造過程で「イオン膜」という単語が入っていれば、概ね精製塩です。
お医者さんの推奨する「減塩」はおそらくこれでしょう。なにせ、しょっぱい以外のすべての成分を滅させると言えます。長く使用するには向かないように思われます。一方、天然塩。例えば、海水を使ったものでは昔ながらの製法の天日や釜炊きなどがあります。面白い話、この精製塩を辞めて、天然塩に変えたら体の調子が良くなったということも増えているそうです。他にも岩塩や湖塩など採取される場所が異なる塩もありますので、それも面白いです。
国内での海水を使った天然の精製法は、いずれも一朝一夕でつくることができないのや、神聖なものという価値観もあって値が高いのではないかと思います。今でも精製塩よりもまあまあ価格は高めです。現代のイオン膜交換法は、大量に安価にできるので1㎏でもかなりお安いです。

表の部分を画像にして添付させて頂きました。問題があれば後ほど、削除します。

私は雪塩を主に使っていますが、ご当地天然塩とかあると確認して行先で購入したくなる時もあります。原料や工程の為に裏を見るのはとても大事です。雪塩はあら塩とは違い、粉のように細かいので梅干しや糠漬けにしたりの用途にはあまり向かないようです。他の調理には問題なく使えます。
皆さんはどんな塩を使ってらっしゃるでしょうか。

実体験

カントン水
水 500ml
天然塩 4.5g

塩分濃度は体液や血液と同じ浸透圧の0.9%が目安 フランスの生理学者ルネ・カントンは血液のミネラル組成と海水に含まれているミネラルの組成が近似していることを発見したとされます。水だけでは足りない、これだけでは内臓に水が貯まるだけで排出はされないと知りました。
カントン曰く

「ヒトの細胞は細胞外液に浸っている。海水に泳ぐ魚と同じようにこの細胞外液と海水は、ほぼ同じ組成で同じ機能を細胞(魚)に与えている この細胞外液(海水)が汚れると細胞(魚)は病気になったり死んだりする 汚れたら、キレイな細胞外液(海水)を足せば細胞(魚)は元気になる」

體は海で出来ているのかと思いながら、なるべくこの水を心がけるようにしているのですが、少々飲みにくく感じた時はクエン酸+重曹の炭酸に小さじ1弱の雪塩入れて摂取してみています。今のところの不調は感じていません。カントン水とは言うなればにがり水な気もします。先人の知恵は繋がっている感じです。カントン水を知った時、體にも浸透圧が必要なのだと発見を貰いました。
熱い湯では作りませんが。夏でも私は冷やしたペットボトルの水で定期的に小さじ一ずつマグカップに入れて混ぜて飲んでいます。今のところ、ありがたいことに、それで脱水は起こしていません。

盛り塩
「穢れを濯ぐ清めの塩にて、人と妖二つの交わりを、断つ。」
ご存知の方はこれにもきっと聞き覚えがあるかと存じます。書いて字のごとく、小皿にあら塩を盛り、部屋や玄関などの気になる場所に置く、というものです。もっときっちりするなら三角型、八角型、円錐型に詰めて、お灸のような形になった塩を小皿に盛って云々とこだわればどこまでもできそう、でしょうね。私が最低限しているのは、以下の点です。
・小皿を隈なく洗う
・袋から直接ではなく、軽量スプーンで大さじ一程度掬う
・一旦前の塩は破棄する
で最初に戻る。
これをするようにしています。丁寧に物を扱う練習にもなります。
やってみて、感じたのは部屋にルームフレグランスをふっかけたのに、匂いがほとんど残らないくらいになった気がします。これも感覚的ですが、ふうと力が部屋の中では抜けるような心地がします。換気はすれど、最近は湿気が多かったからか塩が水気を含んで塊と化しているのがいくつかありました。はい、固めた山を指で突いて崩しました。

清め塩というのもありますが、それは意味合いが違うらしいので詳しくは触れません。似ている点と言えば、災厄を落す、祓うという点だと思います。

カントン水は雪塩、盛り塩は赤穂の天塩、こっちは多分2年くらい前のなので、少し雑貨用として使ってみました。
活用法はきっとまだまだあると思いますが、それはこれから取りいれられそうなのがあれば都度足していこうかなと思います。

まとめ

お疲れ様でした。我ながら思ったよりも長くなったので、驚いています。一言に塩と言っても、奥深いものだと思います。天然塩は製造工程や土地による海のミネラルが結構変わります。入っているものによって、微かに香りも変わります。また、「塩の娘」でも調理の上で塩は欠かせないもの、「モノノ怪」では清める道具に必要なものというのも改められました。塩はほとほと生活の基盤にあるものになりますね。
日本は海に囲まれているとは言えど、過去には塩という物は本当に高価で今とは金額にかなり差があったと仮定したら、きっと手に入れやすくなったのでしょう。その恵みを大事にしつつ塩選びを大事にしていきたいです。塩に関するあれこれ、ここまでお読みいただきありがとうございます。


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