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佐藤忠雄、映画の旅

映画評論家で名前をよく聞いて、その映画評を幾度も目にしていたけれど、その人なりについては全く知らず、ただ名前だけ存じあげていた佐藤忠男さん。映画に関してのご著書は160冊に迫るいう。映画批評に人生をかけた、佐藤忠男さんの晩年とアジア映画の発掘へとアジア各国に赴き、日本にもアジアにも世界にもアジア映画を知らしめていった、映画評論家、佐藤忠男のドキュメンタリー映画。監督は、日本映画学校で佐藤忠男さんの授業をうけた、寺島みずほ監督。

1番好きな映画は?と聞かれ、「普通の人には『東京物語』(小津監督)と答えるが、映画をよく見ている人には『魔法使いのおじいさん』」と答えるという。

「魔法使いのおじいさん」は、インドのゴーヴィンダン・アラヴィンダン監督の79年作で、82年の南アジア映画祭で佐藤忠男さんが日本に紹介したという。その「魔法使いのおじいさん」の映画のいくつかの場面や、当時映画に関わった人や出演した子供たちに会いに、寺島監督はインドの西南端ケーララ州まで行く(絶対観たい、この映画)。

映画評論家、佐藤忠男の仕事を積極的にプロデュースし、共同で日本以外でも活動仕事をし、大いなる実行力を発揮した、パートナーの奥さま、佐藤久子さんとのラブストーリーも。

映画終了後は、寺島みずほ監督とヒンディー語の字幕翻訳をなさる、アジア映画研究者の松岡環さんもご登場。

佐藤忠男さんのインテリ寡黙の印象の内に、真摯でピュアで瑞々しい魂に触れられて、映画への改めてのリスペクト、佐藤忠男さんの映画への消えないエネルギーを強く感じた。

新宿 K’s cimema で21日(金)まで上映中。思わず宣伝したくなる、心にじわじわと沁みてくるドキュメンタリー映画だった。

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