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魔術とは宇宙に参画すること|73冊目『呪文の言語学 ルーマニアの魔女に耳を澄ませて』

角 悠介 著 (2025, 作品社)

※このnote記事は、本を読んで頭に浮かんだ個人的なアイデアなどを自由気ままに書いています。本の内容の要約ではありません。



耳に綿を詰めてクレントから身を守る国

少し前に、facebookのスレッドにこの「呪文の言語学」の本の宣伝が流れてきました。
僕は、興味を持った本は、まず図書館にあるかどうかを調べて、市の図書館にも勤務先の大学の図書館にもないことがわかると、次はKindleで探します。

経営学関連で最近の本についていえば、勤務先の大学の図書館にないことが多いので、そのつもりであまり期待せずに資料検索してみたところ、意外にも一発でヒットしました。

人文学部を設置し、ライトノベル作家志望やサブカル好きな学生が多く、さすが、クトゥルフ神話マニアの図書館司書が勤務する大学だけのことはあるなと関心しました。

幼少の頃から、妖怪や妖精、UFO、ピラミッド、UMA、忍者、SFの類が大好きで、大人になってからはさらに陰陽師や密教、風水、タロットカードなどに関心を持っている自分にとっても「呪文の言語学」と言われたらよだれが出るようなテーマです。

ルーマニアには占い師や呪術師を課税・認可対象とする「魔女法案」なるものがあります。
本によれば、ルーマニアには本物の魔女が存在し、魔術や呪文が日常の身近にあるとのことでした。

そんな魔法的なエピソードの一つとして、ルーマニアでは片方の耳に綿などを詰めた人をよく街で見かけるとありました。
なぜ人々が耳を塞いでいるのかというと、風が身体に入ると、クレントにやられて具合が悪くなるからなのだそうです。
クレントとは何かというと、水や空気や電気などの流れのことです。
風水では気の通りに注意を払いますし、湿度の高い日本では、あえて家の中に風を通すために窓を開け、通気が良いことは気持ちが良いことであるという考え方をしますが、ルーマニアでは違って空気の流れを起こさないようにするのだと言います。

夏にエアコンの風にずっと当たっていると風邪をひきます。
クレントとはそういうことのようです。
僕自身も、台風の日や風の強い日は気圧の変化で胸が苦しくなったり、頭が重くなったり、眩暈がしたりします。
それもクレントの仕業なのかなと思いました。


ルーマニア、トランシルヴァニアといえばドラキュラ


魔術とは参画である

人間は直接的に宇宙に参画し、宇宙は我々に影響を与えて我々を形作るとあります。
ここでいう宇宙とは世界のことであり、事象や現象のことだそうです。
「人間は宇宙の営みに対してオープンであり、宇宙は我々に応答する。」

宇宙に参画するといえば、「宇宙意識」なるものが出てくる「ゼロ・ポイント・フィールド」や「ホ・オポノポノ」、「カオスの縁」を思い出しました。


呪文における魔力生産方法

この本のハイライトは呪文の類型分類です。

先にゴロヴェイやコアトゥといったルーマニアの研究者による呪文の類型や構造が紹介され、その後で「魔力を想起させる要素」にスポットを当てた、筆者による「ルーマニアの呪文における魔力生産方法」というものが示されています。
それは以下の通りです。

暗号的魔力生産方法
1. 暗号化(魔術的文言、意味不明な文言)
修辞学的魔力生産方法
2. 単純列挙法(名詞、形容詞、フレーズを複数列挙、ことばの繰り返し)
3. 増減数列挙法(増減する数と共にことばを列挙)
4. 推移法(大きさや量の異なることばを順番に並べ、徐々に意味を強めたり弱めたりする)
5. 直喩法(「〜が〜をするように〜も〜であれ」という比較) 
6. 対照法(「〜ではなくて〜だ」という片方の否定による強調)
7. 撞着法(矛盾やつじつまが合わない表現)
8. 押韻法(韻を踏んだ表現、「類似の法則」)
形式的魔力生産方法
9. 物語形式(物語中の登場人物を望ましい結末に導き、「類似の法則」で現実に反映)
10.対話形式(対話を通して問題を整理し、その解決の結果が「類似の法則」で現実に反映)


呪文とはプログラミング言語?

魔法の際の道具としては水、塩、植物が使われます。
神道の儀式も水や塩を使うから似ていますね。

道具としては、魔法の杖も重要です。
魔女と呪文を取り扱った本書を読み進めていると、随所でハリーポッターを連想させる話がありました。
ハリーポッターでも杖は登場しますが、そうした杖を英語では「ワンド」と言って、歩行の補助に使う杖、すなわち「ステッキ」とは別物です。

陰陽師が使役する式神、陰陽道の式とは手順によって何かを作動することであり、つまり現代でいうプログラミングのことなのではないかと僕は推測しています。
ハワイの「ホ・オポノポノ」も「世界はプログラムである」と捉えています。

そうだとすれば魔法で使う呪文とはやっぱりプログラミング言語のことだよねと思ったりしています。

※魔法好きな僕は独自の魔法解釈で、こんな小説も書いています♪

最後までおつきあいいただきありがとうございました。
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