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パント―がジャルンスックとの統一戦を制し、バンタム級正規王者に~2026年8月29日のRWS

8月29日にバンコクのラジャダムヌンスタジアムで開催されたRWS(ラジャダムヌン・ワールドシリーズ)にて、同スタジアム認定バンタム級正規王者のジャルンスック・ブンラーンナーンムエタイが暫定王者のパント―・ポーラクブンと対戦する注目の統一戦が行われた。今回は、2024年9月以来の再戦となった、この試合の経緯と結果について、紹介していきたい。

ジャルンスック、パント―共にここ4戦の戦績は4勝(3KO)

ジャルンスック・ブンラーンナーンムエタイ


ジャルンスックはチェンマイ出身の20歳のサウスポー、元ラジャ女子バンタム級王者のソムラッサミー・マーノップムエタイジム同様にカレン族出身のファイターとして知られている。2023年12月、2024年3月と2度来日してRISEに参戦してキックボクシングマッチを戦っている。初戦は大﨑一貴に判定負け、2戦目は加藤有吾に判定勝ちしている。昨年6月にRWSのリングで元王者クマンドーイを下してラジャバンタム級王座決定戦の出場権利を得て、8月にチャラームダムに初回KO勝ちしバンタム級王者となった。12月には再戦となった大﨑一貴を挑戦者に迎え、これを下してリベンジを果たすと共に初防衛に成功した。

今年2月には暫定王者のキャプテンチーム・シットタイランドにKO勝ちで、王座を統一、5月にはプエンヤイ・パコーンポーンパントにKO勝ちして3度目の王座防衛に成功した。今回、新たに生まれた暫定王者パント―との、再度の統一戦を行うこととなった。通算戦績は57勝14敗1分。

前戦は左縦ヒジでプエンヤイをKO

パント―・ポーラクブン


パント―はランプーン県出身の28歳、こちらもサウスポー。2023年にラジャのバンタム級王座に就き、昨年は8月にジョムホートとの決定戦に勝利し、スーパーフライ級王座を獲得して、ラジャ二階級制覇に成功した。しかし11月に宿敵ペットデート・ムアイデッド789に判定負けして、王座を陥落。再起後は連勝を続け、2026年7月にはバンタム級に戻り、サオトー・オーアッチャリヤとバンタム級王座決定戦を戦い、これに勝利した。

パント―は2024年7月のRWS JAPANでは石井一成にダウンを奪う判定勝ちを収めており、石井とは2戦2勝。日本のファンにも馴染みがある。これまでの通算戦績は53勝17敗3分。ジャルンスックと似た戦績だが、対戦相手の質、厚みが違うように思う。2年前には、82勝24敗3分と発表されていたようだ。リングネームである「パントー」とはタイ語で鉈(ナタ)のこと。時に名前通り、鉈のようなパンチやヒジで相手を切り倒すのが魅力でもある。前戦もボディーへの強烈なパンチで、サオトーを悶絶させてKOした。

昨年はスーパーフライ級王座を獲得もペットデートに王座を奪われる。
前戦はサオトーをボディブローでKO、暫定王座を獲得

ジャルンスック対パント―第1戦(2024年9月)、第2戦の予想は、、


試合前の予想は断然ジャルンスック、2024年9月に行われたパント―対ジャルンスック第一戦では、パント―が5回判定勝ちしているものの、当時のジャルンスックはまだ18歳、あれから2年、ジャルンスックは昨年ラジャ王者を獲得し、勢いに乗っており、パント―と比べて不安要素が少ないように見える。28歳のパント―は、4連勝中と言えど、昨年、現ラジャスーパーフライ級王者のペットデートに2敗した黒星の印象が強い。

ジャルンスック陣営のブーントレーナーは、今回のパント―との対戦について「ジャルンスックは前回の対戦時とはコンディションも、筋力も違う。そしてリングでの経験の積み重ねてきた。そのため、パント―を恐れる必要は全くない。あの日と今日は違う」とメディアにコメントしていた。

そして「ノックアウト勝ちを狙います」とブーントレーナーは自信満々だったという。

2年前の第1戦はパント―が勝利、首相撲が多い展開

↑ ↑ パント―対ジャルンスック第1戦(2024年9月12日、ハイライト)


ジャルンスック対パント―、第2戦は統一戦


5回戦で行われたこのタイトルマッチ、初回冒頭からパンチを打ち込んでいく両者、アグレッシブな試合となりそう。パント―の左右フックがジャルンスックのボディに入るが、重そうなパンチだ。パント―のストレートのような右ジャブもジャルンスックの顔面に当たる。ジャルンスックは前に出て、右縦ヒジや、左ストレートを打ち込むが、パント―はうまく下がり、被弾しない。下がりながらジャルンスックの動きをよく見るパント―、調子が良さそうに見える。終盤、打ち合いからのパント―の右ジャブから左ハイキック、これをしのいだジャルンスックが前に出てワンツーを打ち込んだところでパント―の左ヒジがジャルンスックの顎に炸裂、一瞬、腰を落とすジャルンスック。ここで堪えて初回は終了した。

初回ゴング後、満面の笑みのパント―、余裕が見られる。一方のジャルンスックは暗い表情。ジャッジの採点は3者ともパント―。167センチと同じ身長の両者だが、向かい合うとパント―のほうが身体に厚みがあり、パワーも差があるように思う。

2回、立て直したいジャルンスック、距離が詰まり首相撲の展開へ、ここでもパントーのヒザがよりボディに着弾し、ダメージを負わせる。ジャルンスックは右肘を振っていくが、これもことごとくが当たらない。このラウンドもパント―。

3回、ジャルンスックが少し良くなってきたか。近距離で押し負けず、一撃必殺の危険な縦ヒジを打ち込んでいく。なかなかスリリングだが、パント―は直撃を免れる。逆にパント―の左ヒジがジャルンスックの顔面を捉え、ジャルンスックは右目尻をカットする。また、パント―のヒザもジャルンスックのボディを削っていく。結局このラウンドもパント―。ラウンド終了後、パント―は両手を上げ、勝利を確信したようだ。

4回はパント―がやや抑えめ。ジャルンスックの激しい攻撃を後退し、時に身体を預けて防ぐ。ポイントはジャルンスックに流れたが、パント―は体力を温存できた。5回もパント―に向いた流れは変わらず。このラウンドはパント―支持のジャッジが2者、ジャルンスック支持が1者、暫定王者パント―が正規王者ジャルンスックを下し、王座統一に成功した。(49‐46、49‐46、48‐47)パント―はファイトマネーとは別に150,000バーツ(約750,000円)の勝利者ボーナスを獲得、敗れたジャルンスックにもファイティングスピリッツ賞として100,000バーツ(約500,000円)が贈られた。

初回終了間際、パント―の左ヒジでジャルンスックが腰を落とす
攻めたいジャルンスックだが、パント―はうまくコントロール
揉み合いでも負けなかったパント―
3回終了時、勝利を確信したパント―
出血した右目尻にワセリンが塗りたくられているが、注意なし(4回、5回開始時)
健闘を称え合う両者

試合後の両者インタビュー


試合終了後に、リング上でのインタビューでパント―は「(ジャルンスックには一度勝っているが)今のジャルンスックとは相手にならない、ノックアウトされるとネットではコメントされていたので、今日勝ててとても嬉しいです。この試合の為に、通常よりも練習量を増やして、準備しました」とコメントした。

また敗者ジャルンスックもリング上でインタビューに答えた。「今日は残念です。パント―先輩にはおめでとうと言いたいです。リマッチ(第3戦)の機会を頂けるなら、それにはとても興味があります」とコメントした。

並んでインタビューを受けたジャルンスックとパント―

↑ ↑ ジャルンスック対パント―戦(第2戦、統一戦)の動画

今後の展開について


ここ数か月、度々、実現が噂されたジャルンスック対ペットヌンについては、ジャルンスックの敗戦により、一旦白紙となりそうだ。ジャルンスックの底が見えてしまったような、今回のパント―戦だったが、ここからの巻き返しを期待したい。パントーとのいきなりのリマッチ(第3戦)はまだ早いだろう。

パント―については、やはり一階級下のスーパーフライ級王者、ペットデートに負け越している(1勝4敗)のが気にかかる。ペットデートリベンジ戦を期待したい。

※Youtubeでの観戦、写真はYoutube(RWS)やRWSのSNSなどから。pictures from Youtube (RWS) and facebook (RWS)

幻のカードとなりそうなジャルンスック対ペットヌン
パント―対ペットデート第6戦はあるか?

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