トルストイと同じ体験をした!
12歳くらいの時だったと思う(昭和30年代)我が家に自転車が来た!
兄が通勤のために
買ったからだ。
当時としては新しいタイプ!
ハンドル軸とサドルの間に鉄のパイプが無い、前から右足を通してサドルに乗れる自転車だった。
「練習して、乗れるようになれ」と私にも、兄の特訓が始まった!
我が家の前の緩やかな下りのじゃり道、左足をペダルに右足で地面を蹴る・・
ゴトゴト道でハンドルを取られる。
なかなかサドルにお尻を乗せきれない💦
後ろから兄が「乗れ!」と声をかける、
自分では安定しないまま乗ってガタガタと脇の田んぼの土手に突っ込んで膝を擦りむいたり・・
そんな日がしばらく続いた。

それでも、何とか乗れるようになりたかった・・
ある日、
私は自宅近くの坂の上にある小学校の運動場に自転車を引っ張って行った。
1人でやってみようと思った。
兄の掛け声でなく、
自分の乗りたい時にサドルに乗りたい。
そう思ったのだ。
クラスでも一番チビで、いつも朝礼時は級長のすぐ後ろ、
そんな私にはサドルの位置はとても高く感じられ、ましては乗れたとしても、どうしてあの丸い細いタイヤが2輪で真っ直ぐ走れるのか、カーブを曲がれるのか不思議だったが
でも、乗れるようになりたかった!
人は乗っているのだから。
誰もいない運動場で片足でツーツーと自転車は進んだ。
じゃり道とは違いスムーズだ、しばらくそんな状態からサドルに乗る時を探っていた。
そして思い切って乗った!
乗ると自転車は平行を保つために左右に大きく揺らいだ!
慌ててハンドルを何とか掴んで(訳はわからないがハンドルを握りしめ)傾きながらも数メートル進んだ、
その時だ!
2〜3メートル先に
何と、運動場にあるはずがない夏みかん程の大きさの石があるではないか!
あんなのに乗り上げたらトンデモナイ!
避けて行こうと思うのだが、なぜか思えば思うほど自転車は真っ直ぐ石にむかうのた! なぜ? なぜ?〜〜‼️
自分の意思とは全く反して私の自転車はその憎らしい石に
「ゴットン」と見事に乗り上げてしまったのだ!
冷や汗💦どころではなかった!
・・・しかし・・
私の自転車はその後、大きく揺らいだが見事に立て直し、
広い運動場を悠々と走った。
「乗れた!」
何とも言えない感動が全身を満たし・・
嬉しかった💕
帰宅後、兄に手振り身振りその見事な体験を話した!
その後、40年くらい経ってある本を読んでいたら、トルストイの本に彼の体験が書かれてあった。
「自転車に乗った時、前にある石に乗り上げまい 乗り上げまいと、思えば思うほど
その石に乗り上げてしまった。物事もそうなるまいとこだわるほどそうなってしまうことがある」
とあった。
なるほど、失敗しまいと思えば思うほど、見事にそうなることがある。
「失敗して元々、とにかくやってみよう」
くらいの気持ちがいいのかもしれない。
とにかく
「やってみよう」と
思わなければ
何も始まらない。
