見出し画像

No.2074 真っ黒クロスケ?

もう、6年も前のことです。

午前7時、自転車に乗って早々と登校する女生徒は、「小麦色のマーメイド」なレベルをとっくの昔に追い越した「真っ黒黒ん坊さん」でした。力強くペダルを漕ぐふくらはぎが躍動し、風を相手に一歩も引かぬ勢いです。

あの松崎しげるさんも、西洋料理「たいめいけん」のシェフ・茂出木浩司さんも道を譲りそうなくらい、黒い。「闇夜のカラス」ばりに、黒い。そんな彼女でした。
 
たぶん、おそらく、間違いなく陸上部員。コロナ渦中にあっても、インターハイは中止になっても、夏休みの期間中、弱音を吐かず、自分の意思を曲げず、猛暑続く真っただ中、部活動に励んでいたのでしょう。

花も恥じらう十代後半の美しく白い肌を顧みることもなく、心を磨き、体を磨き、
「紫外線よ、来るなら来い!」
の心意気で熱射も跳ね返す、いや、はじき飛ばしそうなくらい部活動に燃えたその結果が、真っ黒黒の正体だったのでしょう。

そこへ行くと、この私は猛暑の照り返しを見ているだけでヘナヘナと腰砕けになりそう。
茄子のうらなりよろしく、顔色も冴えず弱々しいさまは、年々、磨きがかかりつつあります。おまけに、軽い援護射撃の引きこもりときています。
 
そんなこともあってか、颯爽としてペダルを漕ぐその「色黒女子」を、その朝も愛犬と共に、憧れの眼差しで見送ったのは、6年前の、これも8月の暑い日のことでした。

あの娘は、今年22〜23歳?すっかり色白さんに変身していることでしょう。


※画像は、クリエイター・稲垣純也さんの「道にまっくろくろすけが落ちていた。」の1葉をかたじけなくしました。私が見たのは、まっくろくろすけの女子高生でした。お礼を申し上げます。