見出し画像

No.2034 心のかけら

元号が「昭和」から「平成」となった4月から、それまで書き続けていた週刊新聞を毎日学級新聞に変更しました。新元号は、私自身への挑戦元年でもありました。

それから20年後の6月某日の7時間目に、暇だったので校舎付近のゴミを拾って回りました。その中に、な・な・何と私の学級通信66号が紙飛行機となって落ちていました。

「意外に飛ばなかったな!作り方が悪かったんじゃないの?」
と考える余裕いっさいこれなく、怒髪天を衝きました。「瞬間湯沸かし器」の異名を取る私の面目躍如です。

ところが、その次には、何かがっかりするような思いがやって来ました。毎日、少しずつでも暇を見つけて何とか書き続けている学級通信です。きっとそのことを知っているだろうに、紙クズ同然に扱っている高校2年生の気持ちが、ショックでした。

「誰だ!誰だ!だれだ~♪」
などと、「ガッチャマンの歌」を口ずさんでいる場合ではありません。もちろん、飛行機の主が誰なのかを断罪するつもりもありません。それよりもできれば家庭に持ち帰って、一緒に読んでいただける家族を増やして欲しいなと思いました。

まさか、20周年記念に、こんな「へこむ」気持ちを味わわせてもらうことになろうとは!たまたま、ゴミ拾いを思い立って実行に移した際に発見した、我がクラスの生徒の「心のかけら」でした。でも、彼(彼女?)の、
「もっと、面白いものを書いてくれよ!」
という心が、「紙飛行機」に化けただけのことだったのでしょう。

私は、多忙にかまけ、マンネリに陥っていたのかもしれません。偶然にも、そんな心に「活」を入れてくれたのは、今から18年前の毎日学級通信発行20年目のことでした。私は、飛べない毎日学級新聞を書いていたのでしょう。

たまには、ゴミ拾いもいいものですね。

「春愁を くしゃと丸めて 可燃ごみ」
 梅沢富美男さん 
2021年4月放送の「プレバト」より


※画像は、クリエイター・立花 実果さんの「紙飛行機を飛ばそうとしている人」の1葉をかたじけなくしました。お礼を申し上げます。