Mr.中川レフェリー登場の巻(9/15熊本大会)

9/14福岡大会、9/15熊本大会にMr.中川レフェリーが登場した。


先月の8.3神戸大会に初登場、今回のN-1で待望の再登場となる。


今までは大会前の準備がかなりタイトなスケジュールで挨拶を交わす程度しかできなかったが、本日の熊本大会は時間的余裕があり、こちらから会話を仕掛けることにした。


なぜ会話をするだけなのにこんなにも気合が入っているかというと、私はMr.中川レフェリーのことを何一つ知らないのである。


先月の神戸大会のこと。

Mr.中川レフェリーがリングへ上がるやいなや客席から、


「ミスター!」


という黄色い歓声が。

それも1人2人ではない、神戸サンボーホール始まって以来とも言える大勢の大歓声である。


「一体このレフェリーは何者なんだ?」


こんなにも人気があるレフェリーを今まで見たことがない。

俄然、興味が沸いてきたのである。


リング設営が終了し、昼飯タイムになった。


スタッフ全員で弁当を食べていると、そこにMr.中川レフェリーも弁当を食べに現れた。


グットタイミングである。

謎に包まれたMr.中川レフェリーの人気の秘密を暴くタイミングはここしかない。


声をかけようと思うが、ここでまず問題が一つ。

年齢がわからない。


自分より年上なのか年下なのか、この目測を誤って変な呼び方をすると、上下関係の厳しい体育会系のプロレス業界において、一発アウト、即退場となってしまう。


ウィキペディアなどで年齢を調べればいいとは思うのだがそれはこの試合のルールに反する。

初対面の駆け引き、ヒリヒリ感、が損なわれる。重大違反のカンニング行為である。


第一候補は「中川さん」である。

どの年齢にも対応できる呼び方に思える。

しかしこれは無難すぎる。


初球でど真ん中にストレートの棒球を投げているようなものである。無味乾燥で凡庸、なによりエッジが効いてない。

脳内の張本から"喝"が飛んでくる。


ここは「ミスター」と呼ぶべきか。


この呼び方は仮に年上だった時も対応できそうである。

"ミスタージャイアンツ 長嶋茂雄"さんに「ミスター」と呼んでも敬意が欠けてるとは思われないだろう。

なにより名字や名前で呼ばないあたりにあだ名感があり、親しみが込められている感じがする。

ちなみに私をガルベスさんと呼んでいる人はいない。誰も親しみがある人がいないのかと怒りが沸いてきたがそれはまた別の話。


そんなわけで、ミスターと呼ぶぞ法案は私の中の国会を通過し見事成立となった。


「ミスター」


呼んでみる。


決まった。

周囲のスタッフたちとは一線を画すオリジナリティ及びユーモラスに富んだ呼称がストライクゾーンギリギリの外角低めあたりに投げ込まれる。

脳内の大沢親分がアッパレと叫ぶ。


しかし次の瞬間、状況は一変する。


「なんでしょう、奥田さん」


"さん"付けで返ってきたのである。


これはやられた。

裏の裏をかかれた形である。

こちらの出方を予測した上でのあえての"さん"付けである。

力の入った外角低め球が、ジャストミートしてバックスクリーンへと弧を描いた。


こちらも動揺してばかりはいられない。

ここで渾身の質問をぶつけるしかない。


既に心理戦ではMr.中川レフェリー陣営が一歩リードである。並大抵の質問では一度傾いた流れは戻らない。


ここはMr.中川レフェリーの裏の部分を炙り出すような、精神を動揺させるような、デッドボールギリギリの危険球をお見舞いする必要があるだろう。


そこで飛び出た一言が


「誰か嫌いなレフェリーとか選手とかっていますか?」


まさか会話の二言目がこれとは思うまい。


Mr.中川レフェリーの頭部目掛けて投げられた豪速球に周囲のスタッフも固唾を呑んで見守る。

さあなんと答えるのか。


「いたとしてもそれ奥田さんSNSとかnoteに書くでしょ!」


全てを読まれていた。


具体的な名前が出たところでネットに公表し数字を稼ぐつもりだったのである。

全ての目論見がお見通しだったようである。

空振りを誘ったはずのビーンボールが鋭く弾き返されバックスクリーンへと突き刺さる。


ここまで完璧にやられてはこちら側もお手上げである。

あとは力なく


「暑いですね」


と訳の分からない、半ば思考停止にも近い質問しかする術がなく、これにはMr.中川レフェリーも


「そうですね」


とバットを片手で持って振ったような返答でヒョロヒョロ球を軽々スタンドへと打ち返す。


こちらの仕掛けた全ての会話を完璧に返され、ピヨピヨ状態になったところで昼飯タイム終了の合図とともに会話も終了した。


バース・掛布・岡田のバックスクリーン3連発ならぬMr.中川・Mr.中川・Mr.中川のバックスクリーン3連発を浴び、意気消沈した私はその日の夜に食べた黒亭の熊本ラーメンがノドを通らなかったのは言うまでもない。


いいなと思ったら応援しよう!

ガルベス奥田 いつもありがとうございます! チップが貯まったら茨城県に村を作ります、宜しくお願い致します!