くらやみ🌑
暗闇の中に真っ白なイスがありました。3つのイスの真ん中に座る女の子が、深夜の特急列車に1人乗り込みました。
静まり返った空間にキーッと響く鉄の音、狂ったようにスピードを飛ばす列車、一瞬にして流れていく外の光。ただじっと息をひそめ、女の子は座っていました。
真っ白なイスがある駅に降り立ち、歩き始めます。追いかけてくる月と影。その影はどんどん大きく膨らみ、ニヤリと笑ったと思えば、女の子をまるっと飲み込んでしまいました。
女の子は再び、真っ白なイスの真ん中に座り、特急列車を待っていました。
おわり
