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風神雷神図屏風をつくる【第1話】紙継ぎした絵を屏風仕立てに

二曲一双の屏風の模型化


他の連載でも紹介しているように、我が家の「令和八年 願成就院運慶仏調査団」*1 には若手の随行画家が参加したのだが、彼女を見込んだきっかけは7年ほど前。スケッチブックに描かれていたこの絵を見たときだ。

たぶん、人を描いたんだよね。

スケッチブックを数枚めくると、こんな絵もあった。

右側は人なんだろうが、左側はなんだろう。まぁ、いいか。(両側あわせて人と見る説もあり、今後の研究が待たれるところである)

この2枚の人物像、なんだか見覚えがあるぞ。
ページを行き来させているうちに気がついた。
そうだ。風神・雷神だ。

その日のうちにスキャンし、PowerPointでこんなふうに加工してみた。
このときには彼女の画才よりも、風神・雷神をスケッチブックから見い出した鑑賞眼と、紙継ぎ師(表具師?)としての技に自らうぬぼれてしまったのだが(困ったものだ)、それでもなかなかいい屏風になったじゃないか。
まさに我が家の重文である。

当家随行画家《風神雷神図屏風》個人蔵

俵屋宗達の《風神雷神図》と並べてみると、どちらも素敵で、なんだかとてもうれしくなる。

俵屋宗達《風神雷神図屏風》建仁寺(Public domain, via Wikimedia Common)

宗達の絵は、やがて尾形光琳が模写し、それをさらに酒井抱一が写してと、江戸時代を通じて屏風絵のテーマのひとつになっていくのだが、その系譜にわが家の重文も加えてほしいくらいだ。

でも、こうやって画像化するだけではちょっとものたりない。

やはり、屏風は立てて見るべき立体芸術だろう。
それなのに、博物館での展示はともかく、Webサイトや図録、画集などの写真はどれも開いた状態で撮影されている。あれこれ探してみたが、立てた状態で画像になっているのはキヤノンの「綴プロジェクト」のサイトくらいだ。

ちなみにわが家の重文は、額装したうえで玄関美術館(まぁ、単に玄関なんだけど……)に飾ってあるのだが、できれば「綴プロジェクト」の屏風のように立てて鑑賞したいものだ。

ならば、わが家の風神雷神図屏風を模型化してはどうだろう。
建仁寺の屏風といっしょに飾れば、なお面白そうだ。
屏風の手前にはLEDの蝋燭を立てて、揺らぐ炎の光で見てみたい。
ああ、もうだめだ。
妄想がどんどん膨れ上がっていく。

スケールはどうしよう。
以前つくった持国天立像(海洋堂)二像と並べて飾ることを考えて、持国天と同じ1/12にしようか *2 。

持国天立像と同じ展示室に並べたいものである。

方針は決まった。
次回から、実際に制作を進めていくことにする。

*1:わが家の家族で編成された私的な調査団。「運慶全部見る」プロジェクトのために設置された。詳細はこちら
*2:キットはノンスケールだが、興福寺中金堂の持国天がモデルだとすると約1/12となる。詳細はこちら

第2話  につづく

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