通院日記084_地域病院_通院77日目 朝方に採血。抗生剤は、引き続き処方されている。昨夜トイレの時に、寒気がするといっていた。電気毛布を一番・・・
20250605(木) 地域病院 通院77日目
付き添いの38日目。
朝方に採血。
抗生剤は、引き続き処方されている。
昨夜トイレの時に、寒気がするといっていた。
電気毛布を、一番高い温度に設定していたらしい。
朝起きると、汗だくになっていた。
パジャマもシーツも、びしょ濡れだ。
防水シーツを予備と交換する。
パジャマは、朝のルーティンの間に乾いてしまった。
この部屋は東向きで、窓は壁一面の大きなものだ。
この時期でも、晴れていると朝から暑くなる。
エアコンを、1番弱めで入れることにする。
寒くなることを妻は恐れていて、通常は切っている。
朝の検査で体温は37.3度。
血圧の上が90と低い。
利尿剤と発汗、でこの程度。
どうとらえたらいいのか。
心拍は、異常値ではなかったようだ。
「お腹を触っておいてくれる?」
腹水の状況を気にしていて、経過を客観的に知りたいようだ。
以前は、お腹を触られるのを嫌がっていたので、ほとんど触っていなかった。
前と比べると、張りは少なくなったように感じる
けれど、それが腸の具合なのかよくわからない。
とりあえず、今の柔らかさは憶えておく。
(この時すでに、腸の転移部分はかなり後退していたようです。ごつごつした感触はありませんでした。この病院の医師は触診をしないのです。たぶんルールのような気がします。なので、こういう経緯はわかりにくかったです。)
やはり、鼻のカテーテルから、腸液が漏れている。
昨晩、ビニール袋に入れていたけれど、ビニールの口の方が濡れていた。
パジャマの着替えの時に、ビニール袋も替えてもらう。
しばらくして、変なにおいがすると妻が言う。
差し出してきた、指の匂いを嗅ぐと、確かに魚が腐ったような匂いだ。
よく見ると、ビニールをテープで止めていた辺りに隙間があって、そこからしみ出てきていた。
手袋をして、ビニールを交換する。
妻の手も、除菌シートで一応拭いて、手洗いをしてもらう。
今度はカテーテルをビニール袋に押し込んで、漏れていると思われる辺りも、入るようにしておく。
看護師の点滴の回収の時に、それを報告しておいた。
医師に伝えるということだ。
「安全ピンを、刺しちゃったかもしれません。」
カテーテルが動いても邪魔にならないように、安全ピンでパジャマに留めている。
妻はその位置を、自分で替えようとしたことがあったようだ。
とはいえ、謎だった腸液の漏れ出し現象は、尿カテーテルの頃からあった。
その頃は、看護師がパジャマの着替えをしていたので、実際のところ誰が、ということは分からない。
回診がくる。
熱は引けているということ。
可能な時は体を動かしておくように、という。
「体を動かしておけって。」
妻はうれしそうだ。
僕もうれしい。
治療方針は、今のところ変わっていないようだ。
妻も暑いのだろう。
エアコンは1番弱く入っているけれど、布団をかぶらずに寝入っている。
廊下に出てみると、かなり涼しく感じた。
朝食後に忘れていた、歯磨きをする。
リハビリのメニューをこなす。
ナースステーションの周回途中で、リハビリの看護師に会った。
「貧血の兆候があるというので、今日は無しにしたんですけど、大丈夫ですか?」
そう聞いてきた。
今朝の血液検査の結果が、共有されているようだ。
こちらは聞いていなかったけれど、朝の血圧測定が若干低かったので、そちらかもしれない。
「そういわれると、心配になってくる。」
妻は暗示にかかりやすい。
少し気だるそうな感じも受けたので、1周で終わりにしておく。
「歩くのは問題なさそうだね。筋力がついてくれば、もっと長く歩けそうだ。」
僕がそういうと、
「そういう、単純なはなしでもないんですよ。」
と、看護師が返してきた。
ということは?
と思っていたら、そのまま会話は終わってしまった。
10時のエルネオパの交換で、鉄剤と利尿剤も処方される。
利尿剤が入るということは、血圧はそれほど深刻でもないのだろう。
電気毛布のカバーに腸液がついていたので、ヘルパーさんに頼んで新しいものを持ってきてもらう。
妻は少し寒気がすると言い、また眠る。
義姉がやってきて交代する。
今日の昼食
クリームチーズとブルーベリージャムのトースト、豆腐たまごスープ、ウインナー野菜炒め
クリームチーズにカビが生えてしまった。カビ部分を取って食べる。たぶん大丈夫だろう。スープと炒め物は昨日の残り。
病室に帰ってきて、報告を聞く。
穴の開いてしまったカテーテルは、前倒しで抜き取る方向で、検討すると回診で話したようだ。
熱は、一時38度に上がったけれど、すぐに36.4度に下がっていた。
緩和ケアの医師が来て、痛み止めの話をしたらしい。痛みがなければ、レスキューは、あまり入れない方がいいという。妻は少し痛みを感じると、予防的に要望をする。そのあたりが気になったようで、薬ではなくて、水が入っても分からないんじゃないか、という話になった。確かにそうかもしれないと思う。医療麻薬は気軽に使うものではなく、必要がないのであれば、使用しない方が良いということだろうと話す。
緩和ケアの医師の話の前から、僕の中では、そろそろ不要なものではないか、とは思っていたのだけれど、妻の考えは違っている。
「やっぱり、まだ痛むときがあるんだよね。」
痛みは本人にしか分からない。
気持ちの落ち着かせ方は本人なりにあるので、蒸し返してもしようがない。
姉と口げんかになってしまったようだ。
血液検査の結果で、細菌があったらしく、それについて嘆いていると、姉は笑って済まそうとした、ということらしい。
足揉み中にその話を聞き、僕もそういうところがあると、非難されてしまう。
八つ当たり的に、オランザピンを要望してしまったという。
僕は共感力が足りないのかもしれない。
その傾向があるのは、分かっている。
物の感じ方が、妻とは大きく違うとも思っている。
「今日、私はイライラいているから、ネトフリを見た方がいいと思う。」
そんな理由で、アイアンシェフを見始める。
面白い番組だった。
料理の鉄人が、もっと派手になった感じ。
調理シーンを、もう少し多くしてほしかったというのが、共通の印象。
主催者と称している日本人は、本当に鹿賀丈史の親戚なのだろうか。
顔は似ていなくもない。
そのまま妻は眠る。
眠りにつく前にキスをする。
「命の注入。」
この儀式で、妻と僕は、残りの寿命を半分ずつ分け合うことにしている。
