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新年に、目標の代わりの話をしよう

年の変わるころになると、人はその年の振り返りをしがちである。次の年こそは何かを変えてやるのだと、12月・1月のうちに心を決めてしまう。
しかし、どうにもこうにも冬とは忙しい季節で、春先になるとしっかりと立てていた決心が、雪と共にすっかりと消えて無くなってしまうのだ。

そうだ、だから、くだらない、と、私はいつしか目標を立てるのをやめてしまった。
するとどうだろう。今度はふらふらと流れに身を任せてどこまでも下流の方へ流されてしまった。
目標をカチカチに固めて仕舞えば、予定していたルートを外れた時にもう叶わぬと絶望してしまうし、かたや指標がなければ、自分がどこへ行っているのか見当もつかなくなる。

旅路は完璧に決めぬども、どの方角へ行きたいかくらいは知っていてもいいのではないか。
コンパスを片手に冒険するように、私の心の指針が触れる先を、示しと信じて忘れないでいたいと思う。

いつかは人は死んでしまうのだから。
ゴールは皆決まっているのだから。

下流に流されてしまった私は、せめて元にいた場所に戻らねばと、川をまた昇っていかねばならない。

それを、ひとまずの新年の指針としよう。

せっかく新年なのだから、いい機会なのだと、心の終点をたまに見返したり、見直したりして、「死」という避けられないゴールを目指して、今日も一日一日を人間していたいと思うのである。

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