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🌸気が利かない?発達障害の共感のズレの理由 | 発達障害 | グレーゾーン | 生きづらさ | 大人の発達障害 | 発達特性 | ニューロダイバーシティ | 海外研究 |

こんにちは、春乃ひかりです。

「『洗い物をしておいて』と頼むと、本当にお皿を洗うだけで、コンロの周りの油汚れや排水口のゴミはそのまま。それなのに『洗ったよ』と悪気なく言われる……」

「どうして『言わなくても分かること』が伝わらないのだろう。わざとやっているわけではないと分かっていても、イライラしてしまう」

発達特性(グレーゾーンや大人の発達障害など)を持つパートナーや家族と暮らしていると、このような日常のすれ違いに悩む方は少なくありません。

うちの長男と次男もそうです。
男の子だから気が利かないのかと思っていましたが、枠を超えています。
ワーキングメモリが少ないので定着しないのも困ってしまいますが、
10のことを12くらい言わないと通じません。
15で伝えると途中で飽きて聞きません。
眼光紙背なんて夢のまた夢、、。

でも、一生懸命動いてくれるので
悪気が無いのは分かっているのです。

頭では理解していても、

「普通なら分かるはず」

という感覚が通じない日々が続くと、

「私のことを大切に思っていないのかな」

と、悲しい気持ちになってしまうこともありますよね。

しかし近年では、このようなすれ違いは、一方の「思いやり不足」ではなく、お互いの認知やコミュニケーションの違いから生まれることが分かってきています。

今回は、家庭で起こりやすい「察してほしい」のすれ違いと、お互いにストレスを減らすための伝え方についてお話しします。

1. 共感できないのではなく、お互いに分かりにくい

近年、自閉スペクトラム症(ASD)の研究では、

ダブル・エンパシー問題(Double Empathy Problem)

という考え方が注目されています。

これは、

コミュニケーションの難しさは発達特性のある人だけの問題ではなく、双方の認知や価値観の違いから生じる

という考え方です。

例えば、

定型発達の人は、

「ご飯を炊いておいて」

と言われると、

・お弁当の準備

・炊飯器の確認

・周囲の片付け

など、関連する作業まで自然に思い浮かべることがあります。

一方で、発達特性のある人は、

「ご飯を炊く」

という指示を正確に実行することへ集中しやすく、言葉にされていない部分までは推測しにくいことがあります。

つまり、

「気が利かない」

のではなく、

「どこまでが依頼の範囲なのか」の捉え方が違っている

場合があるのです。

2. 察してをやめて、言葉を具体的にする

お互いのストレスを減らすためには、

「言わなくても分かるはず」

という前提を少し手放してみることも役立ちます。

作業を具体的に伝える

例えば、

「洗い物をして」

ではなく、

「お皿を洗って、コンロを拭いて、排水口のネットを交換してね」

というように、一つずつ言葉にして伝えます。
ワーキングメモリが低い子は

「お皿を洗ってね」
「コンロを拭いてね」
「排水口のネットを交換してね」

と、1つ終える毎に1つ伝えます。

ルールを共有する

毎回説明するのが大変なら、

「ご飯を炊く日は、お弁当箱も一緒に洗う」

など、家庭のルールとして決めておく方法もあります。

人格ではなく行動について話す

思うように伝わらなかったときも、

「思いやりがない」

「気が利かない」

と人格を評価するのではなく、

「ここまでお願いしたかった」

と具体的に伝えるほうが、お互いに理解しやすくなります。

3. 翻訳を増やすことで関係は変わる

発達特性のある人にとって、

曖昧な表現は難しいことがあります。

例えば、

「明日の朝のお弁当お願いね」

よりも、

「お米を3合セットして、黄色いお弁当箱を洗って水切りかごへ置いてね」

というほうが、何をすればよいかが明確になります。

これは、

「察する能力がない」

という話ではなく、

伝え方の相性を合わせる

という考え方です。

相手を変えようとするより、

お互いが分かりやすい伝え方を見つけていくことが、
長く一緒に暮らすための大切な工夫になります。

4. 今日からできる小さな一歩

パートナーや家族の行動に、

「どうしてここまで言わないと分からないの?」

と思ったら、

まずは今日からできる小さな一歩として、

「今お願いしたいことを、一つずつ具体的な言葉で伝える」

ことを意識してみませんか。

「普通なら分かるよね」

ではなく、

「ここまでお願いしたい」

を言葉にするだけで、お互いのすれ違いが減ることがあります。

もちろん、何度説明しても改善が難しい場合や、
家族だけでは対応が難しいと感じる場合には、
夫婦カウンセリングや発達障害の相談機関などを活用することも一つの選択肢です。


気が利かないのではなく、
お互いの認知やコミュニケーションのスタイルが違うだけ
なのかもしれません。

察してほしいという考えを少し手放し、

具体的な言葉で伝え合うことで、家庭のストレスが少し軽くなることがあります。

今回の内容について、

あなたのご家庭では、

「言わなくても分かると思っていた」ことで起きたすれ違いはありましたか?
また、分かりやすく伝えるために工夫していることがあれば、
ぜひコメントで教えてくださいね。

春乃ひかりでした。

用語解説

ダブル・エンパシー問題(Double Empathy Problem)

自閉スペクトラム症のある人と定型発達の人との間では、お互いの考え方や感じ方の違いによって、双方向にコミュニケーションのすれ違いが起こるという考え方です。

一方だけの「共感能力の低さ」が原因ではないとされています。

ニューロダイバーシティ(神経多様性)

脳や神経の働きの違いを「異常」とみなすだけではなく、人それぞれの自然な多様性として理解しようという考え方です。

違いを前提に、お互いが暮らしやすい環境づくりを目指します。

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