甚平とかき氷。
去年の夏、彼は甚平を着なかった。
せっかく可愛いのに。
着てくれたらぜったい可愛いのに。
今年、
近所の縁日に参加したときに
お友だちが甚平を着ているのを見た。
「しょうごくんが着てるのなに?」
「甚平やで。昨日保育園で
先生が読んでくれた絵本にあったやろ」
「ぼくも着たい!」
ほんまやろか……
今の気分で言ってるだけ…?
でも着てくれたらうれしい。
週末のお祭りに間に合うように
兄妹お揃いで花火の甚平をポチった。
いつもは柄を一緒に確認するのだが
今回は時間がなかった。
“着てくれへんかったらどうしよ…”
届いた甚平を見せてみる。
「しょうごくんと同じのがよかったなあ…」
そう言いながらもとりあえず着てみて、
あ、笑顔。
近所のお祭りでは、
かき氷にいちごシロップ。
残った甘い汁を最後まで飲み干す。
今日だけね、
そんなに甘いの飲めるのは。
だって1番可愛いもんね。
