世界標準の生みの親同士の対談
普段使っている東急線や
東京メトロの改札に、
QRコードリーダーを備えた
機械や、クレジットカードの
タッチ決済に対応する機械が
続々と増えています。
紙の切符をデジタル化し、
紙詰まりをなくせるほか、
インバウンド対策としても
極めて有効なのでしょう。
更には、周遊チケットなどの
対応にも利便性が高いようで、
各社が着実に投資を進めている
ことが窺えます。
PayPayをはじめとする決済
手段にも、QRコードがフルに
活用されていることは、もはや
言わずもがな。
世の中の至るところで、
我々の生活の利便性を支えて
くれているQRコードですが、
元々これはデンソーが開発した
技術として有名ですよね。
そのデンソーでQRコードの
開発に実際に携わった、
正に「生みの親」と言える
原昌宏さんが『致知』9月号の
対談企画で登場されました。
対談相手は、NECで顔認証技術の
開発に取り組み、世界一の認証精度
へと押し上げた立役者である
今岡仁さん。
お二人とも、技術開発の最前線で
体を張って仕事をこなし続け、
苦労を乗り越えて見事な成果を
出された第一人者です。
興味深かったのが、
お二人とも共通して良き上司や
部門に巡り会っており、そこで
得られた学びを自らの血肉に
変えていったことでした。
今岡さんは、NECの基礎研究所に
配属されたのですが、当時そこには
カーボンナノチューブを発見した
飯島澄男さんをはじめとする、
錚々たるメンバーが在籍していた
そうで、その先輩たちに少しでも
近付きたい、そんな思いで研究に
意欲的に取り組まれたそうです。
原さんは、ハードウェアの技師として
バーコードの研究開発部門に配属
されましたが、配属早々、部長の
岡本敦稔さんにいきなり
「お前、ソフトウェアはできるか?」
と聞かれたとのこと。
ハードの技師なので出来ないと返答
すると、
「それならお前は使いものにならない」
といういきなりの先制パンチを
浴びせられました。
しかしこれは、愛のあるパンチで、
当時はまだ普及していなかった
コンピュータの時代が来ることを
見越して、ソフトがなければ何ら
太刀打ちできないという現実を
教えてくれていたのですね。
この岡本部長という人が、
かなりユニークだったようで、
部長であるにも関わらず社内の
会議に一切出ないで、
その分お客様のもとに足繁く通い、
色々な話を聞いていたそうです。
正真正銘の「現場主義」と言って
良いでしょう。
原さんはカバン持ちをさせられた
そうですが、その経験を通して、
いかに現場のニーズに応えることが
大切か、それができなければどんな
技術であろうとも一顧だにされない
ということを身に沁みて理解された
ようなのです。
この「現場主義」の話は、
正にマーケティングマインドの
重要性に通じる話、
いやそのものズバリだと言っても
いいでしょう。
QRコードの開発はもっとずっと
後の話ですが、こうした下積み
時代に正しいマインドセットを
叩き込まれたことが、後々効いて
いったに違いありません。
少々長くなってきたので
一旦ここまでにして、
続きを後日もう少し書きたいと
思います。
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