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「全員営業」の仕組み化で顧客ニーズを汲む

愛読誌である月刊『致知』
5月号、「私の座右銘」という
コーナーに、シスメックス会長
グループCEO
家次恒いえつぐ ひさしさん
記事がありました。
テーマは「意あらば通ず」

京都大学を卒業後、
三和銀行(現三菱UFJ銀行)
入行し、順風満帆だったという
家次さん。

その転機は、義父が大病を患って
急逝、家族会議を経た結果、
その義父が創業した東亞医用電子
(現シスメックス)
に入社して
欲しいと白羽の矢が立ったとき
でした。

ためらいはありつつも、
義父のベンチャースピリッツ
思いを馳せると、義理を無下には
できないと判断し、37歳の時に
銀行を辞めて取締役として参画

したそうです。

経営に対する熱い思いも、
センスも、そして実力も、
全て備えていたのでしょう。

入社時に百億円だった売上を、
今や五千億円を超すまでに成長
させた手腕は並大抵のものでは
ないと思います。

そんな家次さん、入社時には
「ファミリーカンパニー」
域を出なかったということで、
様々な改革に着手しました。

そのうちの一つが、
「全員営業」の仕組みです。

開発職で採用した社員にも、入社後一年は営業としてお客様と直に関わってもらう

『致知』2026年5月号91頁

という制度を導入したのです。

その意図するところが何かと
言うと、お客様のことをより
深く理解する
ことでした。

病院などの特殊なお客様が多く、
外からは一体どんなニーズが
あるのか察知しにくい
状況だと
いうことで、社員たるもの全員
まずはお客様のいる「現場」に
飛び込む
ことで、

どんな困り事があり、何が求められているかを知る

『致知』2026年5月号91頁

ことができるのですね。

更に、お客様と顔の見える関係
築くことで、お互い話をしやすく
することも狙い
だったとのこと。

表面的には「営業」という役割
担わせている訳ですが、
これを会社の仕組みとして採用
している点は、マーケティング
そのもの

すなわち、
顧客の顕在ニーズを察知し、
潜在ニーズまで拾い上げ、
本社にフィードバックする活動を
社員全員が行うようにしたことは、
顧客を起点にしたマーケティングを
経営の中心に据えたものとして
見事な事例
だと感じた次第です。

血球計数装置で世界シェアトップ
占める臨床機器メーカーで、
国内の中枢病院の約七割
海外百九十以上の国・地域での取引
売上高海外比率85%超という
日本企業のお手本とも言える
シスメックス。

これだけの成功を収めることが
できた背景には、顧客ニーズを汲む
マーケティング視点を取り入れた
家次さんによる積極的な改革

大きく一役買っていたのです。


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ahiraga 己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。