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社長は愛社精神ナンバーワン

昨日に続いて、
『致知』2026年8月号から、
インタビュー記事をご紹介したいと
思います。

冒頭の写真にあるのは「くず餅」
東京の下町、亀戸天神のお膝元で
200年以上の歴史を重ねてきた老舗、
船橋屋の看板商品です。

この船橋屋9代目社長を務める
神山かみやま恭子さんがインタビューに
答えている内容が、なかなかに
興味深いことばかりでしたので、
是非お付き合いください。


まず、個人的に気に入ったのが、
船橋屋の社訓
「売るよりつくれ」
「浮利を追うな」

です。

保存料不使用のため、消費期限が
わずか二日
しかないくず餅。
保存料を入れて日持ちさせれば、
今の何倍も売れるはず、そう明言
しつつ、それはやらないのだとの
強い意志を貫いている様子。

売上を追いかけず、あくまでも
お客様に求められる「いいもの」を
つくり続けることに価値を置く

日本の老舗らしいあり方に
とても共感しました。

とはいえ、ずっと従来のやり方に
固執し続けて冒険をしないという
わけではないのが、船橋屋の良い
ところだとも言えそうです。

神山さんいわく、今力を注いでいる
ことが、以下の3つだとのこと。
・くず餅の研究
・くず餅乳酸菌の研究と開発
・歴史を育てること

基幹商品であり、船橋屋のDNAとも
いえるくず餅と、その重要な成分と
なっている乳酸菌
についての研究・
開発を熱心に進め、伝統を科学の
力で支えるための手を打っている

いうわけですね。

また、「歴史を育てる」とあるのは、
由緒ある船橋屋のくず餅に関して、
芥川龍之介吉川英治との関わりなど
歴史的なエピソードを掘り起こして
PRしていく
ことで、くず餅のことや
船橋屋のことを消費者が思い出す
「きっかけ」
をできるだけたくさん
作っていく活動をしていることを
指しています。


記事の中で、最も興味深かったことは、
神山さんが船橋屋に入社した経緯と、
社長にまで上り詰めたストーリーです。

大学でバスケに打ち込み、チャンスが
あればそのまま大学でバスケに関わる
人生を送りたいと思っていた矢先、
大学4年の春に大怪我をしてしまった
彼女は、急遽就職活動をすることに。

歴史好きだからと長寿企業のみを
三社ほどピックアップ
して、
松葉杖をつきながら会社説明会に
参加
されたそうです。

その松葉杖が、ある意味命運を分ける
ことになりました。
二社は「受け入れ準備があるのだから
事前に連絡しなさい」と怒られた
そう
ですが、船橋屋だけは理解と思いやり
示してくれたそうで、そこから船橋屋に
絞って選考に臨まれました。

選考期間中に、お店を全部回って、
スタッフの方の話を聴き、写真と
イラスト入りのレポートを作成して
最終選考時に提出
をしたという
行動力で、採用を勝ち取りました。

入社前から、会社への強い愛情を
感じさせるエピソード
ですが、
この愛情を入社後も持ち続けると
決めていた
神山さん。

そんなモチベーションの高い社員に、
新ブランドの店舗立ち上げや、
通販事業部、新卒採用部門の立ち上げ
など、どんどんチャンスが与えられた
結果、能力がどんどん引き出され、
磨かれていった
のでしょう。

やがて、「社員総選挙」という、
船橋屋独自の次世代リーダーを社員が
自分たちで選んで投票する仕組み
で、
過半数の社員から選ばれた神山さん。
その結果、33歳の若さで執行役員に
推挙
されたのです。

投票理由に「愛社精神が強い」という
意見が一番多かった
そうで、
神山さん自身の熱い思いが行動に表れ、
それを周囲の人も正しく理解してくれて
いたことが伝わってきました。


役員になって7年後の2022年には、
先代の辞任に伴い社長に就任した
神山さん。

「現状維持は衰退の一歩」と思い、
伝統を大切にしつつも
変化を辞さない覚悟で
経営に当たっているようです。

船橋屋のくず餅を食べたことが
あるのか思い出せないので、
是非近いうちに一度トライして
みたいと思います。

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ahiraga 己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。