人生は「好きなもの探し」
※本記事には、プロモーションが含まれます。
8月15日。今年の花火大会も、あらかた終わったころだろう。
だんだんと夏が過ぎていく。
私も今年は、ここ数年で一番ゆっくりと打ち上げ花火を鑑賞できた。
2023年に母が倒れてからは、花火大会の時期には毎年、母の家にいたし、その前はパンデミックで花火大会自体が開催されない年があった。
打ち上げ花火を見られるというのも、当たり前ではない。ありがたいことだ。
見ごたえのある花火を鑑賞しながら、
「味わってみないと、好きかどうかわからないものだな」
と感じていた。
打ち上げ花火にもさまざまな種類がある。
色や形、大きさ、散り方…。
柳のように光が落ちる花火もあれば、しゅるしゅると回転するように散っていく花火もある。大輪の花が咲くような花火や、光の点でキャラクターを描く花火もある。
私は、色が変わりながら広がって、最後に星が瞬くようにキラキラして消える花火が好きだと思った。
考えてみれば、花火に限らず、世の中のおよそあらゆるものに対して、私たちはそれぞれ「好み」を持つのかもしれない。
五感で感じるもの、ほとんどすべてに対して。
だから、経験してみないと、好きかどうかはわからないと思うのだ。
最近、私が出会った好きなものに、NHKラジオで聞いている語学番組のテーマ曲がある。
フランス語講座とドイツ語講座のテーマ曲を聞くたびに、「これ好きだなぁ」と思う。
フランス語講座は、オープニング曲もエンディング曲もClara Lucianiというフランスのシンガーだ。講座を聞くまでは知らなかった。私は、特にエンディングの『Tout le monde (sauf toi)』が好きだ。気だるいようなメロディと声が、何度聞いてもいいなぁと思う。
(番組はいつも、コリーヌ・マユさんの「Bonjour tout le monde!」で始まる。「みなさん、こんにちは!」の「みなさん」を「tout le monde」と表すフランス語も好きだ)
ドイツ語講座のテーマ曲は、深みのある弦楽器の音色に惹かれる(弦楽器の音が流れるのはほんの一瞬だが)。
私は香水やアロマなど、香り全般が好きなのだが、どんな香りでも好きというわけではない。香水は、嗅いでみて初めて、好きな香りかどうかがわかる。
長年、さまざまな香りを集めてきたので、自分がどの系統が好きかはだいたいわかっている。それでもやっぱり、初めて体験する香りは、自分の鼻と肌で確かめないことには、「好き」と感じるかどうかがわからない。
そして「好き」と感じたとしても、その時に感じる熱量は、銘柄によって違うし、時間とともに「好き」のレベルも変化する。
「もうこれは、私のシグネチャーフレグランス(自分自身を象徴する香り)だ!」とまで思った香りも、いつしか「うーん、そうでもないかな」と思い始めるから恐ろしい。
そうして、次の「これが好き!」が現れる…。
ともかく、体験してみて初めて、自分がどう感じるかがわかる。
この世界には、まだ自分が出会っていない「好きなもの」がたくさん隠れている。
そう考えると、初めての経験をする前の不安が少し小さくなって、ワクワクが湧いてくる。「知らない世界」を怖がらなくてもいいんだと。
そして、「好き」や「好きじゃない」を見つけたとしても、それは時とともに変化することもある。
昨日の自分と今日の自分は、まったく同じではない。
世界も、昨日と今日では変化している。
人生は、そんなふうに変化し続ける世界で、自分が「好き」と感じられるものを探す「好きなもの探し」の旅なのかもしれない。
心が震えるほど好きなものを、ひとつでも多く見つけたもん勝ちだ。
(これを書きながら、ずっとClara Lucianiさんの曲を聴いていた。CD買おうかしら…。それともストリーミング?)
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