部下を「やる気にさせる」のは、管理職の仕事なのか?
あるメンバーの評判が、少し悪くなっていた。
何が起きているんだろう。
そう思って、さりげなく面談の場を設けた。
話を聞いてみると、
・組織が変わって、自分に何を求められているのかわからない
・上司が変わって、コミュニケーションが取りづらい
・何を評価されているのかわからない
要約すると、こんな感じだった。
言っていることはわかる。
環境が変われば戸惑うし、
上司との関係や評価が見えなければ、不安にもなる。
理解もできる。
でも話を聞きながら、
「なんで私は、そんなふうに考えてこなかったんだろう?」
という気持ちも出てきた。
私なら、どうしてきただろう
モヤモヤしながら、自分の過去の話をした。
自分の人生だから、自分で選んで、学んで、進む。
もちろん、環境や上司に原因があることだってある。
でも「できない上司」や「整っていない環境」なら、
見方を変えれば、
自分が取りにいけるポジションがたくさんある。
自分の方向性がわからなくて悩んでいるなら、
調べることもできる。
学ぶこともできる。
誰かに聞くこともできる。
「環境や上司のせいにしたくなっている部分も、あるんじゃない?」
そんな話をした。
すると彼は、
「甘えてるな〜、自分。わかってはいたんですけど……。
ちょっと自分で振り返ります」
と言った。
面談としては、成立しているように見える。
でも、なぜか私には、
全然しっくりこなかった。
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正論で殴っただけだったかもしれない
彼は「振り返ります」と言ってくれた。
でも、
本人の中に何かを着火できた感覚がなかった。
ただ、自分の価値観から正論を並べただけだったんじゃないか。
今の直属の上司でも、評価者でもない私が言ったから?
伝え方を間違えた?
もっと違う問いかけがあった?
いつものように、
「自分のマネジメントの何が悪かったんだろう」
と考えた。
でも、やっぱりしっくりこなかった。
そこで出会った「キャリア・アダプタビリティ(環境適応能力)」
キャリアコンサルタントの勉強をしていて、
たまたま出会った考え方がある。

その中でも、統制。
変化や予期せぬ出来事に直面したときに、自分のキャリアに主体的に向き合い、適応していくための力を捉えた考え方。
これを勉強したとき、
「あ、私が引っかかっていたのは、ここなのかもしれない」
と思った。
私はずっと、
管理職なんだから、部下を着火させなきゃいけない。
やる気にさせるところまで、自分の仕事。
そう思っていた。
でも、
本人が自分のキャリアをどう考えるか。
自分の人生をどうしたいのか。
そのために、どう動くのか。
そこまで管理職が背負うことはできない。
もしかすると、
それは本人の課題なんじゃないか。
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「支援する」と「背負う」は違う
私は、自分の課題と他者の課題を混ぜてしまいがちだった。
部下が動かない。
部下が悩んでいる。
部下のやる気がない。
そうすると、
「私がなんとかしなきゃ」
と思う。
もちろん、管理職にはできることがある。
話を聞く。
機会をつくる。
情報を渡す。
フィードバックする。
一緒に考える。
でも、その先で、
「自分はどうしたいのか」
を考えて動くのは、本人なのかもしれない。
本人の主体性があってこそ、
管理職のサポートが活きる。
そう考えたら、今回の面談で感じた違和感が、少しだけ言葉になった。
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じゃあ、やる気のないメンバーはどうする?
ここで、もう一つ疑問が残った。
本人のやる気まで管理職が背負わないとしたら、
やる気のないメンバーを、どう活躍させるんだろう?
今のところ私が考えているのは、
これは「気持ち」の問題として面談だけで解決するものではないのかもしれない、ということ。
何を求めているのか。
何ができれば評価されるのか。
どこまでが本人の責任なのか。
役割や評価軸を明確にする。
管理職がやるべきことは、
「やる気にさせること」ではなく、
本人が動ける環境と仕組みをつくることなのかもしれない。
まだ、答えまではたどり着いていない。
でも、
「部下が動かない=自分のマネジメントが悪い」
と、全部を自分の課題にしなくてもいいのかもしれない。
管理職が担うこと。
本人に委ねること。
その境界線を、もう少し考えてみたい。
今の時点での発見として、残しておきます。
ハッシュタグ
#管理職 #マネジメント #部下育成 #1on1 #キャリア #キャリアコンサルタント #キャリアアダプタビリティ #リーダーシップ
