自分の適正年収の調べ方|平均年収では測れない、3つの数字の重ね方

求人票に「年収400万円〜800万円」と書いてある。

幅が400万円もあって、自分がどのあたりに入るのか分からない。上限に近いなら応募したいけれど、下限を提示されるくらいなら今の会社にいたほうがいい。そう考えているうちに、応募ボタンを押さないまま数日が過ぎる。

あるいは、転職サイトの年収診断を試してみる。出てきた数字を見て、なんとなくモヤっとする。高すぎる気もするし、低いような気もする。根拠が分からないので、信じようがない。

適正年収が分からないのは、調べ方を知らないからです。感覚の問題ではありません。

転職の全体像から整理したい方は、目的別にまとめたこちらもあわせてご覧ください。


業界の平均年収を見ても、自分の値段は分かりません

いちばん手軽なのが、業界や企業の平均年収を調べる方法です。ただ、この数字はあまり役に立ちません。

平均年収は、その会社の年齢構成と役職構成に強く引っ張られるからです。40代の管理職が多い会社は平均が高く出ます。20代を大量採用している成長企業は低く出ます。事業の中身が同じでも、社員の並びが違えば数字は変わる。

職種の違いも吸収されません。営業と管理部門とエンジニアが同じ会社にいれば、それぞれの給与水準は別物なのに、平均は1つの数字になります。

求人票の年収レンジも似た性質を持っています。あの幅は、フリーサイズの服のようなものです。誰にでも合うように作られていて、自分にぴったり合うとは限りません。

では、何を見ればいいのか。

3つの数字を重ねると、輪郭が出てきます

適正年収は、次の3つが重なったところに現れます。

①いまの年収と、その内訳。基本給、賞与、固定残業代、各種手当。額面の総額だけ覚えていて、内訳を答えられない方は意外と多いです。ここが分かっていないと、比較も交渉もできません。

②同じような経歴の人が、実際にいくらで転職しているか。求人票の想定年収ではなく、成立した金額です。ここがいちばん見落とされます。

③応募先企業の給与テーブル。同じ仕事でも、会社ごとに払える上限が違います。同業他社に移っただけで100万円上がるのは、能力が変わったからではなく、テーブルが違うからです。

①は自分で確認できます。給与明細と源泉徴収票を並べれば30分で終わります。問題は②と③で、これは外に出ないと分かりません。

成立した金額を見にいく

②の実データを見るのに使えるのが、ワンキャリア転職です。東証グロース上場の株式会社ワンキャリアが運営するクチコミサイトで、実際に転職した人の選考体験談、年収データ、キャリアパスが公開されています。投稿はすべて目視で審査されていて、選考体験談は3万件以上、企業データは8,000件以上あります。

見方にはコツがあります。企業名で検索して評判を読むだけだと、あまり意味がありません。追うべきなのは自分と似た経歴の人の移動です。

どこの会社から、どの職種で、いくらで移っているか。前職の年収と転職後の年収がどう変わったか。これを何件か眺めると、自分の経歴に付いている値札がだいたい見えてきます。

「営業から営業なら、この規模の会社でこのくらい」という感覚がつかめると、求人票のレンジを見たときの反応が変わります。上限に近い層がどういう経歴なのかも分かるようになります。

登録は無料で、転職するかどうか決めていない段階でも使えます。年収を調べるだけのために登録しても問題ありません。

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いちばん確実なのは、提示額を出させること

データを眺めるより速い方法があります。実際に提示させることです。

エージェントに登録して面談を受けると、想定年収を出してもらえます。これは診断ツールの数字と違い、実在する求人に紐づいた金額です。2〜3社から受けると、幅の中心が見えてきます。

20代から30代前半で、年収を上げることが目的ならマーズキャリアが挙げられます。運営は株式会社ZEROGRA。営業・マーケティング・人事といったビジネス職を対象にした、年収アップ特化型のエージェントです。

数字がはっきりしていて、利用者の99%以上が年収アップ、転職後の平均年収は620万円、平均のアップ額は100万円以上。最終面接の通過率は82%としています。エージェント全員が営業経験者で、書類作成から最大5回の面接対策、年収交渉まで対応します。

ここで大事なのは、転職する気がなくても構わないという点です。市場での評価額を知ることと、実際に移ることは別の話です。提示された金額が今と変わらなければ、残る判断の材料になります。

成長意欲の高い層を想定したサービスなので、じっくり情報収集したい方には少し前のめりに感じられるかもしれません。そこは相性です。

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年収帯が上がると、測り方も変わります

年収700万円を超えたあたりから、相場という考え方が通じにくくなります。

役職や担当領域が個別すぎて、比較対象が見つからないからです。「部長」といっても、10人を見る部長と、100人と予算数十億を見る部長では別の仕事になります。この層では、平均値よりそのポジションにいくら出せる会社なのかが金額を決めます。

この帯で自分の評価額を知りたいなら、JAC Recruitmentのようなミドル・ハイクラス特化のエージェントが向いています。創業50年以上のJACグループが運営し、約1,600名の業界・職種特化コンサルタントが在籍。企業の採用責任者と直接つながっているため、提示できる金額の上限を把握しています。

担当者が業界を知っていると、「あなたの経歴なら、この業界のこの規模の会社で、この水準」という具体的な話が出てきます。これは一般的な診断では出ない情報です。

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求人票の上限額は、誰のために書かれているか

採用側の事情も明かしておきます。

求人票に「〜800万円」と書くとき、その金額は実在はするが、ほとんど出ないことが多いです。上限は、優秀な人が見つかった場合に備えて枠を取ってあるもので、社内の給与テーブルの上端に合わせて書かれています。

では何のために書くのか。応募の間口を広げるためです。上限が高いほど、経験豊富な層まで目に留まります。

逆に言えば、下限のほうが実態に近いことがあります。「400万円〜800万円」という求人で実際に多く出ているのが450〜550万円、というのは珍しくありません。

ここを知らないまま「800万円出る会社だ」と思い込んで面接に進むと、オファー面談で落差に驚くことになります。

気になる求人があるなら、エージェントに「このポジションで直近成立した金額はいくらですか」と聞いてください。答えられる担当者なら、信用していい相手です。

ほかの選択肢も含めて整理したい方は、目的別にサービスをまとめたこちらが参考になります。


調べた数字を、交渉で使えるようにする

適正年収が分かっても、伝え方を間違えると通りません。

交渉で使えるのは、次の3点セットです。現在の年収の内訳。直近の評価と、その根拠になった実績。そして、同等ポジションの相場。この3つがそろっていると、担当者は企業に対して説明ができます。

「できれば高いほうが」という伝え方だと、動きようがありません。金額の希望ではなく、その金額が妥当である理由を渡す。ここが分かれ目です。

いま調べておいたほうがいい人

・求人票のレンジを見ても、自分がどこに入るか分からない
・数年間、昇給がほとんどない
・同期や同業の知人と、年収の話を避けている
・転職するかどうかは決めていないが、判断材料が欲しい
・オファー面談で提示額に驚いた経験がある

市場での評価額は、面談を1〜2回受ければ分かります。動くかどうかは、その数字を見てから決めれば十分です。

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まとめ|診断の数字より、成立した金額

適正年収を調べるとき、多くの方は診断ツールと平均年収を見ます。どちらも手軽ですが、自分の値段は出てきません。平均は社員構成に引っ張られ、診断は登録情報の範囲でしか答えられないからです。

見るべきなのは、実際に成立した金額と、企業が出せる上限です。

手順にすると、こうなります。まず給与明細と源泉徴収票で自分の内訳を把握する。次に、似た経歴の人がいくらで移っているかを実データで確認する。そのうえで、エージェント2〜3社から提示額を出してもらい、幅の中心を見る。

紹介したサービスの役割は次のとおりです。

◆ ワンキャリア転職
種別:転職クチコミサイト(株式会社ワンキャリア運営)
対象:20〜30代のビジネスパーソン
役割:似た経歴の人が実際にいくらで転職したかを確認する。選考体験談3万件以上、企業データ8,000件以上

◆ マーズキャリア
種別:年収アップ特化型エージェント(株式会社ZEROGRA運営)
対象:20代〜30代前半の営業・マーケ・人事などビジネス職
役割:実在の求人に紐づいた提示額を出してもらう。利用者の99%以上が年収アップ、平均年収620万円

◆ JAC Recruitment
種別:ミドル・ハイクラス特化型エージェント(創業50年以上)
対象:管理職・専門職・グローバル人材
役割:年収700万円以上の帯で、ポジションごとの上限を把握した担当者から評価額を聞く

ほかの選択肢も含めて検討したい方は、目的別にサービスをまとめたこちらをご覧ください。

自分の値段を知らないままだと、提示された額が高いのか安いのかも判断できません。まずは他人の実データを眺めるところからで十分です。

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