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「ミザリー」考察 【2×2回やられてると思う】

夏になったらなぜだか観たくなる怖い映画。で、お化けモノではないんだけどとっても怖い映画、「ミザリー」をアマプラで何度目かの鑑賞。狂気のキャシー・ベイツを、もはや年イチの頻度で観ているっていう…


子どもの頃この映画を初めて観た時一番ショックだったのは、忘れもしない、バスター保安官がアニーに撃たれるシーン。あの保安官、リチャード・ファーンズワースは「ストレイト・ストーリー」の主演で有名ですが、わたしの思い出の中で一番は「赤毛のアン」のマシュー役。

マリラは厳しいんだけど、マシューの優しさといったらなくて。映画の中で心臓発作で死んでしまうのがとてもとても切なくて。そのマシューが「ミザリー」でもいい人な上にやっぱり撃たれて死んでしまうのがやりきれなくて。(映画の中の「いい人役」は必ず死ぬって、これで頭の中に刷り込まれた節もある)


さて「ミザリー」。
この映画、ここ数年観返していて気づいたことがあるんです。気づいたというか、いつも通りわたしの勝手な妄想ストーリーなのですが。主人公の作家ポールは、多分2回折られてるんですよね。折られてるというのは、もちろん脚のことです。


はじめわたしは、ポールのやっと回復してきた脚をアニーが斧(改め“大型ハンマー”読者さんからのご指摘)で折るあのシーン1回のみだと思ってたんです。でもこれ多分違うんだよ…ポールが事故して意識が戻ると両足複雑骨折してるあのシーン、あれそもそも、事故の怪我じゃなくて、アニーに折られての怪我だったのじゃないの!?


となると、両足を2回なので、ポールは2×2回骨折させられてると。そう観ると、あらためてこの映画こわいですわ〜〜〜。



それから度々大写しになるあの例の“書類鞄”。ポールはあの古い革の鞄をクローゼットで偶然見つけたようですが、「古い友達」「クローゼットで再会」と、作家として芽が出る前の大切な「相棒」だったことを編集者に語ります。さらに大ヒット作の「ミザリー」にはうんざりしている経緯も。商業的には成功したものの作品だけが一人歩きし、本人の気持ちは置いてけぼり状態が長く続いていた模様。作家としての原点を思い出させてくれた鞄を再び手にしたポールは「ミザリー」を終わらせ、昔の相棒(鞄)に新作を詰め、新たな一歩を踏み出した。その矢先の悪夢=アニーの登場という流れです。


アニーの事件は悪夢であったが、ラストシーンでポールはこうも言っています。「新作が書けたのはある意味でアニー・ウィルクスのおかげ」


節目の時期に事件が重なり、作家ポールにとって転機となったわけです。ヒット作があるからこその産みの苦しみや、世間での評価、定着したイメージ。作家はいつもそのプレッシャーと闘っている。「ミザリー」はそれを「アニーという悪夢」として象徴的に描いた映画なのかもしれない。原作もスティーブン・キングが「飛行機の中で見た悪夢」から生まれたらしいですし…彼も苦しんでいたんじゃない?!


しかし。キャシー・ベイツの怪演よ!
何度観ても飽きない。多分来年も観る!


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