発達相談で「合わないかも」と感じたとき、ひとりで抱えすぎないために
主治医につながるまでに迷った経験から、相談メモとして残せること
発達相談やカウンセリングにつながったあと、少しだけ不安が残ることがあります。
話は聞いてもらえた。
否定されたわけでもない。
でも、どこか腑に落ちない。
困っていることを話したはずなのに、いつの間にか、
「本人の性格の話」
「親の受け止め方の話」
「考え方のクセの話」
として整理されていく。
そうなると、帰ってから余計に迷うことがあります。
「合わないかも」と感じる自分の方が、気にしすぎなのだろうか。
本当は、自分の性格や、家族としての受け止め方の問題なのだろうか。
相談につながったのに、安心しきれない。
そんな時間があります。
この記事は、今の相談先を疑うためのものではありません。
ただ、相談したあとに残った違和感を、全部自分の性格や受け止め方の問題に戻しすぎないために書いています。
情報を探すことは、悪いことではない
相談先に違和感が残ったとき、情報を探すことがあります。
病院を調べる。
発達相談を調べる。
口コミを見る。
同じような経験をしている人の文章を読む。
口コミや体験談は、入口になることがあります。
ただ、それだけで判断しきらなくても大丈夫です。
それ自体は、悪いことではないと思います。
情報があることで、次の相談につながることもあります。
「ここに聞いてみよう」と思える入口が見えることもあります。
ただ、発達相談や医療につながる道は、地域によってかなり違います。
発達相談といっても、本人が相談する場合と、家族が相談する場合では、つながり方が変わることがあります。
子どもの相談先。
大人の相談先。
発達に詳しい心理職。
医療につながるまでの流れ。
どこに相談できるかは、住んでいる地域や年齢、困りの内容によって変わります。
だから、この記事では「正しい探し方」を一つに決めません。
大切なのは、ひとりで正解を探し当てようとしすぎないことです。

違和感があるとき、すぐに変える前に残せること
「合わないかも」と感じたとき、すぐ別の相談先に変えることだけが答えではありません。
違和感があるたびに相談先を変え続けると、これまでの経過や情報が途切れてしまうこともあります。
一方で、違和感をなかったことにしすぎると、困りがまた自分の中に戻ってきてしまうこともあります。
だから、まずは短く残しておく。
たとえば、こんな形です。
・何が合わないと感じたのか
・何をもう少し見てもらいたかったのか
・どんな説明なら腑に落ちそうだったのか
・今、生活のどこで困っているのか
・次に誰へ相談できそうか
これは、医療判断ではありません。
相手を評価するためのメモでもありません。
次の相談につなげるための、観察メモです。
「なんとなく合わない」で終わらせず、
「ここをもう少し一緒に見てもらいたかった」と言葉にしておく。
それだけで、次に相談するときの入口が少し見えやすくなることがあります。
私自身も、主治医につながるまでに時間がかかりました
私自身も、主治医につながるまでに時間がかかった経験があります。
最初につながった相談先が、よくなかったわけではありません。
話を聞いてもらえたこと自体は、意味がありました。
そのときの自分にとって、必要な時間でもありました。
ただ、私が困っていたことを、発達特性の視点から一緒に整理する場所ではありませんでした。
私の困りは、少しずつ「性格の話」として整理されていきました。
「考え方のクセ」
「受け止め方」
「自分との向き合い方」
そういう言葉で整理されていくほど、私はだんだん、
「やっぱり、自分の性格の問題なのかな」
と思うようになりました。
本当に困っていたのは、性格を変えたいということではありませんでした。
生活の中で何が起きているのか。
どんな場面で困りが強くなるのか。
自分の見え方や感じ方に、どんな特徴があるのか。
そこを一緒に見てもらいたかったのだと思います。
その後、発達特性に詳しい専門家と話す機会がありました。
そこから信頼できる心理職につながり、主治医にもつながることができました。
ただ、これはかなり幸運な流れです。
誰にでも同じように起きることではありません。
同じ道をたどればよい、という話でもありません。
だから私は、「いい先生を探し当てましょう」とは書けません。
ただ、今なら思います。
信頼できる人に聞いてみること。
地域のつながりを持っている人に相談してみること。
違和感をなかったことにしすぎないこと。
遠回りに見える相談が、次につながる近道になることがあります。
「合わない」は、相手を否定する言葉ではない
「合わないかも」と感じることは、相手を否定することとは違います。
その相談先が悪い、という話ではないかもしれません。
ただ、今見たい困りと、そこで扱えることが少しずれていた。
そういうことがあります。
傾聴が助けになる人もいます。
気持ちを聞いてもらうことで、少し呼吸が戻ることもあります。
でも、発達特性に関わる困りでは、話を聞いてもらうだけでは整理しきれないこともあります。
性格の話として閉じるより、
見え方、環境、生活上の困り、これまでの経過を一緒に見てもらう方が合うこともあります。
必要なのは、誰が正しいかを決めることではありません。
今の困りを、どの角度から見てもらうと少し扱いやすくなるのか。
そこを探していくことだと思います。
次の相談につなげるために、短く残せること
相談先を探すとき、最初から正解の場所を見つけようとすると、とても苦しくなります。
地域差もあります。
年齢によっても違います。
医療、福祉、教育、心理のどこにつながるかも、人によって変わります。
だから、順番を決めすぎなくて大丈夫です。
できる範囲で、次のような手がかりを残しておくと、相談しやすくなることがあります。
・今の相談先に、もう一度聞きたいことをメモする
・家族、学校、園、職場など、日常を見ている人の気づきを短く集める
・保健師、発達相談、相談支援、地域の福祉窓口などに「どこに相談できるか」を聞く
・信頼できる専門職や、地域のつながりを持つ人に相談する
・これまでの経過を持って、別の専門職に相談することも選択肢として考える
全部やる必要はありません。
今できるところだけで大丈夫です。
大事なのは、不安だけで走り続けないこと。
そして、違和感を全部自分の中に戻しすぎないことです。

ひとりで見極めなくていい
発達相談や医療につながるまでの道は、まっすぐではないことがあります。
相談したのに、安心しきれない。
説明されたのに、腑に落ちない。
聞いてもらえたのに、困りの中心が残っている。
そんなことがあります。
そのとき、
「自分の受け止め方が悪いのかな」
「親として気にしすぎなのかな」
「本人の性格の問題なのかな」
と、全部を自分の中に戻しすぎなくてもいいと思います。
もちろん、直感だけで相談先を変え続けることが安心につながるとは限りません。
でも、違和感をなかったことにしすぎる必要もありません。
何が違うと感じたのか。
何をもう少し見てもらいたいのか。
誰に相談すると、次につながりそうか。
そこだけ短く残しておく。
その小さなメモが、次の相談につながる手がかりになることがあります。
この記事は、医師選びの正解を書くものではありません。
診断や薬、治療方針を判断するものでもありません。
ただ、相談したあとに残る違和感を、全部自分の性格や受け止め方の問題に戻しすぎないために、私自身の経験から書いています。
ひとりで、いい先生を探し当てなくていい。
ひとりで、全部を見極めなくていい。
遠回りに見える相談が、次につながる近道になることがあります。
少し先の安心につなげるなら
「合わないかも」と感じたときは、すぐに答えを出さなくても大丈夫です。
まずは、違和感を一文だけ残しておく。
何が違うと感じたのか。
何をもう少し見てもらいたいのか。
誰に相談すると次につながりそうか。
その一文が、次の相談につながる手がかりになることがあります。
今の気持ちに合うところから、少し先の安心につながっていけたらうれしいです。
