我がパンくずリスト|読書感想文
夏休みは、とても楽しくて毎回ウキウキしていた。
あれ以外を除けば。
そう、夏休みの宿題だ。
勉強嫌いのわたしが、毎日しっかりと進めるわけもなく、大概は最終日に片付けていた。
そこら辺の話はまた今度にするとして、それでもごくたまに、夏休み初めに終わらそうと思うこともあった。
ある夏休みの読書感想文がその一つだった。
普段、読書なんてしない。
なので、感想を書く本を決めるのに、とても悩んだ。
色々と悩んだ挙句、一つの答えを見つけたのである。
せっかく読む本なら、夏を楽しむ本がいい。
そんな事を考えて選んだもの。
それは、怪談だった。
ただでさえビビりな癖に暑さを紛らわせる怪談がいいと思ったのである。
そして、数ある怪談から一つの作品に絞った。
『耳なし芳一』
なんとなく恐くて面白そうと思い、決めたのであった。
一人部屋で読み始めた。
情景が徐々に浮かんでくる。
目の見えないお坊さん。
べべんべんべんと鳴り響く琵琶の音色と合戦を歌う声。
身体中に描き尽くすお経。
そして耳が……
ぎゃぁーー
なんて、こわい話なんだ。
結局、あまりの恐さに、暑さも忘れることができたのだが、同時に読書感想文も忘れていた。
結局、最終日に急いで書くのであった。
汗をかいていた。
暑さなのか、冷や汗なのか。
__夏休みの最終日
わたしにとっては、何よりもこわい怪談話であった…
