1リットル瓶の旅[エッセイ]
実家から子どもの足で5分、いや10分
田舎の住宅地を抜けて、すこし大通りに出ると酒屋さんがあって、私が小さい頃はそこでお菓子やアイスを買ってもらっていた
はじめてのおつかいもそのお店だったと思う
知らんけど
お店の横に、自販機が3台くらい置いてあって
ビールの自販機、缶ジュースの自販機、もうひとつは1リットルの瓶のジュースの自販機だった
いま、頭の中のセピア色から思い出を取り出してるから若干間違ってるかも、ごめん
そう、私が幼稚園くらいか小学校低学年くらいの時は瓶のコーラ1リットルとかが自販機で買えたんだ
瓶ね、これ読んいる若い子は今ビビっているだろう
200円くらい、いや、170円とかだったかな
私の父はあまりお酒の飲めない人だった、私は父から小銭を渡されてよくその瓶の1リットルのコーラやスプライトを買いに行っていた
父から渡されたのは小銭と
空になった、瓶が2本か3本
昔は瓶をお店に返したら10円?30円だったか返金してくれたんだ、瓶ビールとかと同じだよね
その瓶の30円(はっきり覚えてないからここでは30円ということで)はおつかいに行った私のお駄賃だった、私はその30円の為にワクワクしてよくおつかいを引き受けていた
日焼けした小さい手に小銭、ぎゅっと握りしめて
私には、弟が2人いて
弟が使っていたベビーカーがもう必要なくなってからもいつまでも物置においてあった
茶色とベージュのチェックのベビーカー
このベビーカーはアルバムをみると私も使っていたからもうボロボロだった、そのオンボロベビーカーに私は1リットルの空の瓶を乗せて酒屋さんまで運んでいたんだ
重かった、瓶、空だけど重たかった
割らないように、割れないように
瓶の本数が多い時は真ん中の弟にも手伝ってもらって運んでいた
分け前は弟にもちゃんと渡していた…かなぁ
酒屋さんに着いて、瓶を渡して無事お駄賃をゲットしてそれから自販機へ行く
お父さんのジュースを買った後の帰り道、酒屋さんの荷物置きで私は大量のコルクを見つけた
私は酒屋さんのおばちゃんに
「これ、1個だけ下さい」もじもじ言いにいってコルクを手に入れた
その日は、ジュースを買いに行き、お駄賃をもらえて、あと私は宝物まで見つけられた
1リットルの瓶を返しに行く、そんな小さな旅だったけど
あの頃の私は宝物がすぐ、見つけられた
なんでも宝物になってたな
飲み物のある時間、そのフレーズを見ていて
ふと思い出した、そんな夏の日
